
経費精算とは?やり方や必要書類、経費対象となる費用について解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2026-02-13
- この記事の3つのポイント
- 経費精算とは、一時的に立て替えた費用を会社に申請し、払い戻しを受ける一連の手続きのこと
- 経費として認められるかについては、企業の売上に関わるかどうかで判断される
- 経費精算は、申請・承認・仕訳・精算の4つの業務が発生するため、フローの確認が必要
立替・カード支払いをまとめて効率化
本資料では、立替精算と法人カードの運用をシームレスに統合し、経理業務の圧倒的な効率化とガバナンス強化を同時に実現する新しい経費精算の仕組みを解説します。
事業運営に不可欠な経費精算ですが、やり方やルールを正しく理解できているでしょうか。 本記事では経費の定義から、精算の流れ、必要な書類、そして対象となる費用・ならない費用まで、経費精算に関する基本的な知識を網羅的に解説します。 最後まで読めば、経費精算の全体像が掴めるでしょう。経理担当者だけでなく、経費を申請する従業員にとっても役立ちます。
1.無料の経費精算書テンプレート
経費精算時に使用する「経費精算書」の作成にお困りの方は、無料テンプレートを使用すると便利です。
こちらで、経費精算テンプレート3点セット(経費精算書、出張旅費精算書、交通費精算書)をダウンロードできます。
2.経費精算とは
経費精算とは、社員が業務を遂行する上で一時的に立て替えた費用について、会社に申請し、その払い戻しを受ける一連の手続きのことです。出張時の交通費や取引先との会食費など、さまざまな場面で発生します。
経費精算の手続きを正しく行うことで、会社の経理担当者は支払うべき金額を正確に把握し、会社の経費として計上できます。スムーズな精算は、社員の負担軽減だけでなく、会社の適切な会計処理にもつながるでしょう。
3.経費とは
経費とは、事業活動で利益を得るために使った費用の総称です。所得税法では「必要経費」と呼び、事業を行う上で直接的、あるいは間接的にかかった費用が該当します。
具体的には、商品やサービスの仕入れにかかる「売上原価」や、販売促進費、オフィスの家賃、水道光熱費といった「販売費・一般管理費」などが含まれます。
国税庁が事業所得・不動産所得・雑所得において、必要経費に算入できる費用として挙げているのは、次の2つです。
- 総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額
- その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額
参考:国税庁「No.2210 必要経費の知識」
4.「経費」と「費用」の違い
費用とは、会社が支出したすべてのコストのことです。一方で経費は、費用の一部を指します。
経費は事業活動で発生する費用のうち、業務に必要で売上につながる費用を指しますが、会社が支出するコストは、売上につながる費用だけではありません。
たとえば、法人税や法人住民税、各種罰金・延滞税などは、売上とは無関係な費用です。そのため、これらは経費に該当しません。
また、まとめ買いしたまま未使用の備品や、まだ売れていない在庫の商品なども、経費として計上できません。計上額をコントロールしやすく、利益調整に利用される可能性があり、会計上好ましくないためです。
5.経費精算の目的は?
経費精算は、従業員の立て替えた費用を払い戻すことだけが目的ではありません。経費精算がなぜ必要であり重要であるのか、事業上の目的について解説します。
5-1.企業の経営状態を正しく把握するため
経費精算は、企業会計を正確に行うために必要な処理です。事業に使用した費用を計上することで、企業の経営状況を正しく把握できるようになります。
これにより、予算配分や支出管理の適正化などに役立てられるでしょう。また、財務の健全性や透明性を維持するためにも重要です。
5-2.法人税を正しく計算するため
企業は益金(収益)から損金(支出)を差し引いて算出した課税所得に対して、法人税などが課されます。費用のうち、損金として規定されているものは、収益から控除することが可能です。
つまり、経費の計上は、法人税を正しく計算するために必要な処理といえるでしょう。使用した経費を漏れなく計上することにより、課税所得を圧縮し、税金の払い過ぎを防止できます。
5-3.不正な経費使用を防ぐため
経費精算は、不正な経費使用を防ぐためにも有効です。
事業に要したことを証明する領収書や請求書を提出させるなど、社内規定に沿って経費精算を行えば、事業に無関係な私的出費を経費で落とすことができなくなります。
精算時に上長や経理担当者の確認を経ることで、経費の無駄遣いを防止する効果も期待できるでしょう。
また、明確なルールに従って精算処理をすれば、内部統制の強化につながることもメリットです。
6.経費の対象になる費用とならない費用
経費として認められるかどうかの判断基準は、事業との関連性の有無です。ここでは、経費になる費用とならない費用の違いについて解説します。
6-1.経費の対象になる費用
事業において収益を得るために使用した費用は、原則として経費の対象となります。たとえば、営業活動に必要となる以下のような費用は、すべて経費の対象です。
- 通信費:電話料金・インターネット利用料金・切手代 など
- 接待交際費:取引先関係者の飲食代・慶弔費・贈答品 など
- 旅費交通費:顧客訪問時の電車運賃や出張時の交通費や宿泊費 など
- 消耗品費:コピー紙・文房具・名刺 など
経費を計上する際には、資金や取引の内容、資金の流れを正確に記録しなければいけません。
単に支出があったというだけでなく、取引の内容や資金の流れを正確に記録することが求められます。使用した経費を適切な勘定科目に仕訳し、会計帳簿へ正確に記入しましょう。
勘定科目の選択が不適切であったり、会計処理に一貫性が欠けていたりすると、税務調査で指摘を受ける可能性もあるため、注意してください。
経費の主な勘定科目については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:経費精算で使用する勘定科目20選!正しく計上するポイントや仕訳例も解説
6-2.経費の対象にならない費用
経費として認められるかどうかは、企業の売上に関連しているかどうかで判断されます。
上記に当てはまる費用でも、プライベートで使用したものは経費の対象にはなりません。また、仕事で使用するものであっても、スーツや眼鏡の購入費は業務のみで使用するわけではないため、経費の対象外です。
借入金の返済費用も、利息を除き経費には該当しません。
7.経費精算に必要な書類の種類
経費精算を行う際は、経費精算書を作成して、支払いの事実を確認できる領収書などの書類とともに提出することが必要です。それぞれの書類の内容について解説します。
7-1.経費精算書の種類
経費精算書には、主に以下のような種類があり、精算する経費の種類や精算方法に応じて適切な書類を選択します。社内でフォーマット化されていることも多いので、あらかじめ確認しておきましょう。
経費精算書の種類 | 概要 |
|---|---|
立替経費精算書 | 従業員が一時的に立て替えた費用を精算する際に使用する書類 |
仮払経費申請書 | 経費の発生が事前にわかっている場合に、概算の金額を申請する書類 |
仮払経費精算書 | 仮払いとして受け取った費用を精算するための書類 |
交通費精算書 | 電車代やバス代、タクシー代など、交通費に特化した精算書 |
出張旅費精算書・旅費精算書 | 出張や社員旅行に伴う交通費などを精算するための書類 |
経費精算書の詳細については、関連記事をご参照ください。
関連記事:経費精算書とは?種類や書き方、作成時の注意点を解説
7-2.領収書など支払いの事実を確認できる書類
経費精算書を提出する際には、不正な経費使用を防いで健全な企業経営を行うために、原則として支払いの事実を確認できる書類を添付する必要があります。
通常は領収書やレシートを用いますが、公共交通機関や自動販売機など領収書が発行されない取引であったり、受け取っていても紛失したりして、領収書がないこともあるでしょう。その場合には、請求書などの取引を証明できる書類や、出金伝票などで代用します。
領収書が発行されない取引については、支払った際に金額や内容などをメモしておくと、あとから路線や運賃を調べる必要がなく、スムーズに経費申請を行えるでしょう。
領収書がない場合の経費精算については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:領収書なしでも経費精算は可能?紛失や発行されない場合の対処法
8.経費精算において発生する業務
経費精算においては、申請・承認・仕訳・精算の4つの業務が発生します。それぞれ、誰が行うべきなのか、どのようなフローなのかを確認しておきましょう。
8-1.申請
経費を支払った従業員が、会社に対して費用の払い戻しを求めるための手続きです。社内ルールに基づいて経費申請書や経費精算書を作成し、領収書などの経費の支払いを証明する書類とあわせて所属部署の上長に提出します。
会社規定の申請期限があるため、速やかに行いましょう。
8-2.承認
経費精算を申請した従業員が所属する部署の上長が、承認を行います。申請書や精算書が回ってきたら、書類に不備がないか、金額に間違いがないか、実際に経費が使用されているかなどを確認します。
そして、問題がなければ承認し、経理担当者に回すというフローが一般的です。
近年、働き方の多様化によりリモートワークが進んでいます。書類で経費精算を行っている場合は承認に出社が必要なため、時間を要することもある点に注意しましょう。企業規模によっては、上長の承認なしに直接経理担当に回すケースもあります。
8-3.仕訳
経理担当者は、申請書や精算書を受け取ったら、その記載内容や上長の承認が適切に行われているかを確認します。
問題がなければ、それぞれの経費について勘定科目ごとに分類し、会計帳簿に記帳しましょう。その後は、立替金の支払いといった会計処理を行います。
8-4.精算
会計処理後に、従業員に負担分を返金します。小口現金による払い出し、もしくは給与と一緒に振込を行う業務です。
小口現金は手作業によるミスが発生しやすいため、確実に精算を行うなら、振込による精算がおすすめです。振込であれば、従業員の受領印をもらう手間がかかりません。
経費精算を給与振込とまとめるメリットについては、以下の記事で確認してください。
関連記事:経費精算は給与振込とまとめるべき理由とは?メリットや注意点を解説!
9.経費精算の流れ
経費精算の流れは「立替精算」と「仮払精算」で異なります。ここでは、精算方法別に一般的な経費精算の流れを解説します。
9-1.立替精算のケース
立替精算とは、従業員が一時的に費用を立て替えたうえで、あとから会社へ申請して精算する方法です。立替精算の流れをまとめると、以下のとおりです。
- 従業員が経費を立て替え、領収書を受け取る
- 従業員が経費精算書を作成し、領収書とともに申請する
- 上長が申請内容を確認・承認する
- 経理担当者が経費精算書と領収書を確認し、会計処理を行う
- 経理担当者が従業員へ精算金額を払い戻す
立替精算は従業員が一時的に経費を負担する必要がありますが、一度の申請のみで精算できます。
立替精算の流れについては、以下の関連記事をご参照ください。
関連記事:立替精算とは?立替経費の精算手順や仕訳、注意点、負担軽減方法を解説
9-2.仮払精算のケース
仮払精算とは、先に経費を概算して従業員に仮払いし、実際に経費が発生したあとに差額を精算する方法です。仮払精算は、以下のような流れで行います。
- 従業員が経費を概算して仮払経費申請書を作成し、申請する
- 上司などが仮払経費申請書を確認・承認する
- 経理担当者が仮払経費申請書に基づいて従業員へ仮払金を支給する
- 従業員が仮払金で支払いをし、領収書を受け取る
- 従業員が仮払経費精算書を作成し、領収書とともに申請する
- 上司などが仮払経費精算書と領収書を確認する
- 経理担当者が仮払経費精算書と領収書に基づいて会計処理を行う
- 仮払金と実際にかかった経費の差額を精算する
仮払金が実際にかかった経費よりも多かった場合は、従業員が返金しますが、実際にかかった経費が仮払金よりも多かった場合は、経理担当者が従業員へ差額分を支給します。
仮払精算や仕訳方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:勘定科目「仮払金」とは?立替金や前払金との違い、仕訳例などを解説
10.経費精算での注意点
経費精算を行う際、従業員、経理担当者それぞれが特に注意すべきポイントをまとめました。スムーズかつ正確な経費精算を行うために、しっかりと確認しましょう。
10-1.従業員(申請者)が注意すべき点
営業部のように外出や出張が頻繁にある部署では、経費精算の頻度が多く、手続きを面倒に感じる方もいるでしょう。
しかし申請に不備があると、経理担当者への負担が増えるだけでなく、差し戻しが発生して再申請の手間や時間がかかり、余計に経費精算にストレスを感じてしまいます。
そうならないためにも、従業員は少なくとも以下を確認してから経費精算申請を行いましょう。
- 経費精算書への記入(入力)漏れがないか
- 金額や日付などの数値や内容に間違いはないか
- 必要な領収書(または代わりになる書類)は添付されているか
- 期日に余裕があるか
「従業員が経費精算してくれない」とお悩みの方は、以下の記事もご覧ください。
関連記事:経費精算してくれない!経理担当者・申請者の視点での悩みと解決策
10-2.経理担当者が注意すべき点
経費精算においては、経理担当者が気をつけるべき点も多くあります。特に以下の3つは注意して確認しましょう。
- 金額や記入(入力)内容に誤りはないか
- 経費の対象か
- 勘定科目が適切か
経理精算業務は、金額の取扱いや仕訳を正確に行う必要があります。経理担当者は1円単位まで金額を管理する必要があるため、上司などの承認が済んだ申請であっても、経費精算書の内容と領収書が一致しているかをしっかりと確認しましょう。
手作業でデータ入力を行っている場合、入力ミスにも注意が必要です。
また、経費として処理することが適切かどうかの判断も重要です。企業が定めているルールに合致しているかだけでなく、法律や税務などに照らし合わせて問題がないか確認すべき場合もあります。
経費を正しく処理できるよう、慎重に判断しなければなりません。不明点がある場合には、税理士や税務署への確認をおすすめします。
経費精算を負担に感じている方は、効率化について詳しく解説した記事もご覧ください。
関連記事:経費精算で担当者が大変だと感じるポイントと対策・効率化方法
関連記事:経費精算業務を効率化する方法は?よくある課題と解決策を具体的に解説
13.経費精算をスムーズに行うには「バクラク経費精算」の導入がおすすめ
企業は事業活動のなかで、利益を得るためにさまざまな費用である「経費」を使用します。従業員が一時的に負担した経費を払い戻して精算する経費精算は、日々の欠かせない業務の一つです。
経費精算には多くの手間と確認作業が発生します。経理側での細かなチェック作業や書類の管理なども必要です。
「バクラク経費精算」を導入すれば、経費精算業務を効率化できます。
複数枚の領収書や請求書をAIが一括で自動読み取りするため、手入力の手間が大幅に削減されます。また、領収書の使いまわし自動判定をはじめとしたミス防止機能が搭載されており、申請者、承認者、経理担当者それぞれが安心して業務を進めることが可能です。
さらに、出張日当や走行距離に応じた手当も、社内規定に合わせて自動で計算してくれます。申請内容をもとに、利用中の会計ソフトに合わせた仕訳も自動で出力するため、経理担当者の作業負担も大幅に軽減されるでしょう。
バックオフィス業務の効率化を実現したい方は、ぜひ「バクラク経費精算」の導入をお考えください。
以下の内容がわかるバクラクビジネスカードの資料をプレゼントします。
①バクラクビジネスカードの製品概要/主な機能紹介
②バクラクビジネスカードによる経理業務の改善事例
③小口現金や立替精算の削減を実現する方法
\簡単30秒!資料だけの情報が盛りだくさん/
