経費精算は給与振込とまとめるべき理由とは?メリットや注意点を解説!
経費精算の方法には、小口現金や給与振込があります。小口現金で経費精算をしている企業の場合、給与振込への変更によって多くのメリットが得られるでしょう。一方で、給与振込への変更を検討するうえで、注意点などを把握しておくことも重要です。この記事では、小口現金と給与振込による経費精算の違い、メリット・デメリットなどについて詳しく解説します。
小口現金による経費精算
そもそも小口現金による経費精算とはどのような方法なのでしょうか。以下では、小口現金の概要や精算方法を解説します。
小口現金とは
小口現金とは、少額の経費を精算するために会社が用意している現金のことを指します。例えば、切手代や収入印紙代、事務消耗品など、日常の業務で必要となる少額の経費を支払う際に利用される現金です。また、駐車場代や電車代など、業務に必要となる異動で発生した交通費の精算にも使われます。
小口現金による精算
小口現金は、一般的に数万円程度が部署や店舗ごとに用意されています。小口現金で経費精算を行う場合には、入出金のたびに出納帳へ記載しなければいけません。また、小口現金の残高と帳簿残高の金額が合っていることも重要です。少しでもズレが生じていると、再計算や領収書を照らし合わせる必要があり、相応の手間がかかります。
給与振込による経費精算
経費は小口現金で精算せずに、振込で対応する方法もあります。振込で対応する場合には、毎月特定の日にまとめて振込むケースが一般的です。給与振込の際に一緒に経費精算を行うことで、現金を管理する必要がなくなります。現金の残高と帳簿残高をチェックする必要もないため、経理担当者の負担軽減が可能です。
小口現金のデメリット
小口現金での経費精算は、管理の手間が増えたり、現金を失ったりするリスクがあります。ここでは、それぞれのデメリットを解説します。
現金管理に手間がかかる
小口現金は管理に手間がかかる点は避けられません。領収書を受領して内容を確認し、間違いがなければ現金を渡して記帳する流れになるため、現金の管理に手間がかかります。記帳漏れや現金の数え間違いなど、人的ミスが起こる可能性も無視できません。現金と帳簿の金額にズレが生じている場合、原因を探って修正するための手間もかかります。
紛失や盗難のリスクがある
小口現金は、社内にある程度の現金を用意しておく必要があります。現金を社内に置きっぱなしにしていると、紛失や盗難のリスクがあるため注意が必要です。経費精算を小口現金で対応する企業ほど現金を取り出す機会が多く、紛失する可能性も高くなるでしょう。また、担当者が1人だけの場合、横領のリスクもあります。
経費精算を給与振込と一緒に行うメリット
経費精算は給与振込と一緒に行うことも可能です。給与振込の際に経費精算も一緒に行うメリットは以下の3つです。
経理部門の負担が減る
経費精算と給与振込を一緒に行うと、経費部門の負担を軽減できます。小口現金では、精算するたびに現金を渡す必要があり、経費担当の負担が重くなりがちです。しかし、振込の場合は現金のやり取りがないため計算する作業が必要ありません。小口現金と帳簿残高が合わないなどの心配もなく、心理的な不安や負担を減らせます。
経費精算のミスが減る
経費精算のミスが減ることもメリットです。振込の場合には、小口現金の残高と帳簿残高を合わせる必要がなくなります。小口現金の場合、領収書を確認してその場で現金を渡す必要がある一方で、振込なら急いで現金を精算する必要はありません。領収書の確認ミスや、領収書を紛失するなどのリスクを軽減することが可能です。
現金に関するリスクがなくなる
前述したように、小口現金には現金の紛失や盗難などのリスクがあります。しかし、給与振込に切り替えることで現金を管理する必要がなくなるため、リスクを大幅に下げられます。また、現金管理の業務負担を軽減できる点もメリットです。経理担当者は煩雑な経費精算業務から解放され、コア業務に注力しやすくなるでしょう。
経費精算と給与振込を一緒に行う際の注意点
経費精算と給与振込を一緒に行うことでさまざまなメリットが得られるものの、押さえておきたい注意点もあります。
精算までにタイムラグが生じる
小口現金の場合、その都度精算ができるためスピーディーな経費精算が可能です。一方、振込はまとめて経費精算する形式ですから、精算が完了するまでに時間がかかってしまいます。経費の立替期間が長くなるため、従業員にとっては不便かもしれません。また、金融機関の営業日や時間にも左右されるため、手続きを行っても振込まで時間がかかるケースもあります。
振込手数料がかかる
小口現金の場合、用意しておいた現金を渡す形になるため手数料は発生しない一方で、経費精算を振込で行う場合には、振込手数料が生じます。給与振込による経費精算を検討する際は、振込手数料がかからない方法も選択肢に入れましょう。例えば、給与日に経費精算分を一緒に振込む仕組みにすると、コストを削減できます。
振込口座の問題
振込による経費精算では、基本的に給与と経費を同じ口座に振り込みます。しかし、従業員によっては、給与と経費を別の口座に振込んでほしいと思う人もいるかもしれません。例えば、既婚者でパートナーが口座を管理しているため、経費精算のたびに説明するのは面倒というケースもありえます。
可能であれば、給与振込による経費精算に変更する前に、従業員に振込口座の確認を行いましょう。社内のルールで口座を分けることが難しい場合には、その理由を説明しておくと従業員とのトラブルが生じるリスクを軽減できます。
新たな業務が発生する
小口現金から給与振込に切り替えると、現金の管理や出納帳へ記載する業務の削減が可能です。しかし、振込で経費精算をする場合は振込データを作成する必要があるなど、新しい業務が発生します。担当者によっては、振込へ切り替えた後に慣れるまで時間がかかるケースもあるでしょう。
例えば、帳簿をExcelで管理している場合、給与振込のたびに入力業務が必要です。従業員の人数や経費精算の回数が多いほど業務負担も大きくなります。
現金精算と給与振込は業務の流れが異なる
現金精算と給与振込では業務の流れが異なるため、双方の流れを理解して自社に合った方法で精算することが重要です。
小口現金による経費精算の流れ
小口現金による経費精算の流れは以下のとおりです。
1.経費の領収書を受け取り確認する
2.確認後に小口現金で経費を精算する
3.経費精算を会計処理する
4.現金の残高と帳簿残高が一致しているかを確認する
このように、経費立替時の領収書を受け取って確認、精算した後に会計処理を行います。現金残高と帳簿残高が一致していない場合は、領収書の確認なども必要です。小口現金で精算可能な範囲であれば、その日のうちに精算できます。
給与振込による経費精算の流れ
給与振込による経費精算の流れは以下のとおりです。
1.経費の領収書を受け取り保管しておく
2.経費立替を会計処理する
3.給与計算時に立替経費を反映させる
4.給与振込時にまとめて立替経費も精算する
5.立替金精算を会計処理する
小口現金での精算と比べてフローは多くなりますが、現金の管理や現金と帳簿の照らし合わせなどが必要ありません。そのため、担当者の負担は軽減されます。
給与振込の経費精算を効率化するには
給与振込による経費精算は便利ですが、新しく発生する業務もあります。また、業務の流れも現金精算とは異なるため、切り替えがスムーズにいかないケースもあるでしょう。
給与振込による経費精算を効率的に行いたい場合、経費精算システムを導入する方法があります。経費精算システムの導入により、給与振込による経費精算が効率的に行えるのはもちろん、人的ミスの削減など経理部門の業務負担軽減にもつながります。
まとめ
経費精算の方法は、小口現金による精算と給与振込による精算があります。小口現金での精算は担当者の負担が重くなりがちです。給与振込による精算では新たな業務も発生しますが、担当者の負担軽減や経費精算のミスなどが軽減されるため、給与振込による精算への切り替えを検討してはいかがでしょうか。
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