・フリーランスの方が多く、請求書の取りまとめが煩雑で、月末に7時間掛かっていた
・請求書の記載漏れや支払いミスなど、月1, 2件はトラブルが発生
・導入前後で徹底比較し、請求書に掛かるコスト削減を確信
・将来的な上場を見越し、早期からバックオフィスのDXを進めたい
・請求書が40枚から70枚へ増えても、処理時間を5時間削減できた
・請求書に関するミスがなくなり、取引先からも「便利」の声
「あたらしい旅行を、デザインする。」をミッションに掲げ、デジタルの力で新しい旅行体験を提供する株式会社令和トラベル。海外旅行をアプリで簡単に予約できる『NEWT(ニュート)』の提供を始め、旅行業界のDXにも取り組んでいる同社では、社内バックオフィス業務のDXにも取り組んでいます。
フリーランスの方とプロジェクトを進めることが多い同社では、月末の請求書の処理に時間と手間が掛かっていたため、バクラク請求書の導入を決定しました。ツール導入までの流れ、そして導入の成果について、CHROの田村 博司さんと経理担当の上田 里恵さんにお話を伺いました。
ー これまで経理業務のご経験はありましたか。
上田さん:これまで色々な経験をさせていただいておりますが、私の専門は秘書業務であり、簿記の資格はもっているものの、「経理」という職に就くのは初めてのことでした。私が着任したタイミングでは、そもそも帳簿はどのように処理するのが適切か、今の弊社に適切な経理体制はどういう形か、組織拡大の際はどうすべきかなど、検討しなければならない課題が多数ありました。また、私が入社する前は経理担当者が不在だったため、処理の一部を社外パートナーさんにお願いしている状況でした。課題がたくさんある中でしたが、まずはパートナーさんにお願いしている処理業務を内製していくところから、取り組みました。
ー 請求書の内訳をお聞かせください。
上田さん:弊社が受領する請求書の8割が業務委託をお願いしているフリーランスの方になります。それ以外では、オフィスのレンタル費用や設備に関する請求です。フリーランスの方の場合は源泉徴収が掛かってきますので、金額の管理や納付作業が大変でした。
ー 経理業務で抱えていた課題をお聞かせください。
上田さん:請求書の枚数が多く、処理にかなりの時間が掛かっていました。毎月月末、およそ40枚の請求書の処理があり、確認&帳簿を付ける作業だけで多い時は7時間ぐらい掛かっていたのです。
クラウド会計ソフトに一つひとつ請求書を格納し、勘定科目の仕訳を手作業で行い、請求書の受領に漏れがないか、金額にズレがないかを、Excelで作成したチェックシートでダブルチェックしていました。
また、より効率的に請求書を回収できるよう、Googleフォーム上で請求書を提出いただく運用もしていました。しかし、自動で請求書の回収状況をチェックできた訳ではなく、一つひとつ受領の有無を目視でチェックしなければならず、非効率な工程が残ってしまっていました。
田村さん:弊社の場合、副業として関わっているフリーランスの方が多く「請求書を作成するのが初めて」という方も少なくありません。そのため、請求書の作成方法やルールをお伝えしたり、差し戻しが発生したりと、スムーズに進まないこともありました……。
このようなやりとりは、もちろん弊社メンバーの負荷もあるのですが、なによりも副業として関わっていただいているみなさまの負荷や手間が増えるということがあるので、そこはなんとか減らしたいと考えていました。
ー 最も課題を感じていた業務をお聞かせください。
上田さん:一番手間が掛かっていた業務が、新しい振込先の支払い登録作業です。毎月10件ほど、新しい取引先から請求書が届くため、氏名や企業名、金融機関名、口座番号など、一つひとつ間違えずに登録する必要があります。
こうした手作業が多くなった結果、振込みミスやエラーが毎月1, 2件は起きてしまう状況が、私の入社以前から続いている状態でした。そのため、あるべき業務プロセスを設計し、ミスなく効率的に業務を遂行できるようなツールの導入を検討し始めました。
ー バクラク請求書をお知りになったきっかけをお聞かせください。
上田さん:きっかけはSNSでの投稿を拝見したことです。弊社では「旅行業界のDX」を進めていきたいという強い思いがあり、LayerX社の「すべての経済活動を、デジタル化する。」というミッションに共感していました。
旅行業界のDXを進めていくために、まずは自社のDXを進めていくべきだと考えていましたので、早めに導入を進めることになりました。
ー 請求書受領ツールの比較検討はどのように進められましたか。
上田さん:複数の他社ツールと、バクラク請求書を比較しました。長期的に活用していくことを重視した結果、コストパフォーマンスの面でバクラク請求書が一番優れていました。
現在(2022年4月)は従業員数が30名ほどですが、来年再来年は組織をスケールさせていく予定ですので、短期的な導入効果よりも長く使い続けられるかという観点が重要でした。
バクラク請求書の機能だけでも魅力的でしたが、バクラク申請も導入することで、組織が今後拡大してもリーズナブルに業務を効率化できそうだと感じ、導入を決定しました。
ー ツール導入にあたって、どのように社内稟議を通しましたか。
上田さん:バクラク請求書の導入メリットを、すべて数字に落とし込んでいきました。まず私の給料を時給換算し、請求書の処理に掛かっている時間と掛け合わせることで、請求書処理に掛かっている毎月のコストを算出しました。
直近の請求書枚数では、バクラク請求書を導入するとコストが増加してしまうのですが、請求書が50枚を超えてくると、圧倒的にバクラク請求書のほうがコストを抑えられるとの結果になりました。長期的なコスト削減に加えて、人的なミスが減ることをしっかり伝える形で、社長から決裁を得ることができました。
田村さん:経営視点では、5年後の上場を目指すことを意識しました。これは経理だけの話ではなく、5年後のあるべき会社の姿を想像し、そこから逆算して意思決定を行っています。
今回についても、短期的にはミスや業務負荷を減らすことを重要視していましたが、5年後の社内体制として、人が介在する業務にはさらなる付加価値を高め、逆に人が介在しなくてもよい請求書業務のようなものは自動化していきたいと考え、バクラク請求書の導入を決めました。
ー バクラク請求書の導入に掛かった期間をお聞かせください。
上田さん:トライアル開始からおよそ1ヶ月半で導入しました。まず2週間のトライアル期間に、実際の月末締め作業を試しています。一度月末締めをトライアルできたおかげで、導入後のイメージを固めることができ、実際に時間と手間を削減できることを確認できました。
想定していたよりも、セットアップに時間が掛からなかった印象です。営業担当の方に1時間ほどレクチャーいただき、バクラク請求書の基本的な使い方から会計ソフトとの連携まで、その場で対応いただけました。その後、分からないことがあれば都度相談していますが、基本的にはストレスなく操作できています。
ー はじめてバクラク請求書を操作しての感想をお聞かせください。
上田さん:経理初心者にも分かりやすい、シンプルなUIだと感じました。一般的な会計ソフトであれば、専門用語がたくさん並んでいるため、使い方を理解するだけでも時間が掛かってしまいます。しかしバクラク請求書の場合は、「どこをクリックすればよいか」「クリックしたらどうなるか」が分かりやすかったです。また、経費や請求書の処理に特化していることも、分かりやすさの理由だと思います。
ー 最も評価されている機能をお聞かせください。
上田さん:私が一番助かっているなと感じているのは「請求書のURL回収機能」ですね。弊社が発行したURLから、フリーランスの方が簡単に請求書をアップロードし、自動で請求書を受け取れる機能です。
これまではお取引先やフリーランスの方ごとにメールやSlack、郵送など、バラバラに請求書が届いていたことが悩みでした。しかし、この機能で「受取URL」を発行し、その方にお送りするだけで解決します。複数のフリーランスの方が同じチャットグループに所属している場合、「請求書がある方は、何日何時までに下記のURLまで送付してください」とメッセージするだけで月末のプッシュ作業は終わりです。この請求書の受領設定は、本当に業務を“バクラク”にしたと思っています。
また、フリーランスの方から「請求書のアップロード方法が分からない」といった言葉は、一度も聞いたことがありません。
ー バクラク請求書を導入して、どのような成果が得られましたか。
上田さん:現在では、毎月約70枚の請求書を処理しています。私自身が経理初心者のため、石橋を叩いて毎月ミスがないか何度も確認していますが、請求書対応が約40枚だったバクラク請求書の導入時とほぼ変わらず、現在も2時間程度で処理が完了しています。
また、請求書処理のミスも格段に減りました。口座番号を請求書に記載し忘れてしまったり、金額を間違えてしまったりといったフリーランスの方のミスは、以前であれば月末の振込直前にならないと気が付きませんでした。しかし今では、バクラクが請求書を受領した時点で記載ミスに気がつくことができるので、余裕をもって差し戻すことができています。弊社側のミスも、バクラク請求書を導入して以降はほぼ起きていません。
ー 社外や社内からはどのような感想がありましたか。
上田さん:法人のお取引先に、請求書の送付方法をご案内したときのことです。「受取URL」から請求書をアップロードしていただくようにお願いしたところ、「わざわざメールで挨拶文を書かなくてもよいのは、とても楽でいいですね」とのお言葉をいただきました。
私たちだけでなく、お取引先のストレスを減らせたことは、すごく嬉しいポイントだと思いました。
ー 経営層からはどのような感想がありましたか。
田村さん:いい意味で、経理のことが話題にならなくなりました。以前は振込ミスの報告があったこともありますが、バクラク請求書を導入してからは波風が立ったことはありません。違和感なく、経理のDXをここまで進めることができたのは、とてもありがたいですね。
ー バックオフィス業務の効率化について、今後の取り組みをお聞かせください。
上田さん:今回は、バクラク請求書のみを導入させていただきましたが、組織の拡大にあわせてバクラク申請によるワークフロー設計にも挑戦したいと考えています。
お取引先、副業として関わっているフリーランスの方、社員、誰もが何らかの形で関わる精算業務。ツールを活用することでストレスなく精算含むバックオフィス業務を設計できれば、本来やるべき自分の業務にもっと集中できるようになるはずです。また、5年後の上場を目指して組織を拡大していく上でも、経理のDXは今後も積極的に進めていきたいですね。
ー 経理初心者の方へメッセージをお願いします。
上田さん:まだ経理業務に慣れていないのにツールを導入することは、やり方が変わってしまい、ストレスだと思われる方も多いと思います。しかし、手作業に頼って経理を進めていくことのほうが、時間が掛かり、ミスも生まれることにより、結果的にストレスが溜まってしまう場合も多いと思います。
まずは飛び込んで、自社に適切なツールを検討し、導入してみてはいかがでしょうか。バクラク請求書であれば、使いやすいツールの機能だけでなく、手厚くサポートいただけるので安心して導入できるのではと思います。サービス名通り、バクラク請求書は私の経理業務のストレスを取り除いて「バクラク」にしてくれた存在です。