・年間2,600枚ほどの紙の請求書を回収、処理しており、経理業務全般がデジタル化されていなかった
・請求書を1枚1枚手入力で発行し時間がかかっていた
・監査のたびに書類の入った段ボールを貸倉庫にから取り寄せ、請求書などの書類を一枚一枚調べる必要があった
・会計ソフトや基幹システムと柔軟に連携できる
・スマートフォンのアプリから手軽に経費精算でき、稟議の申請を承認できる
・他社と比較して導入しやすいコストだった
・請求書を一括で作成できるようになり、発行業務にかかる時間が90%削減できた
・領収書読み取りの精度が高いのでストレスなく職員に浸透し、ペーパーレス化が進んでいる
・PCで書類検索ができるので公益財団法人に義務化されている監査対応を効率化できるように
2024年10月に創立100周年を迎えた公益財団法人日本ゴルフ協会は、日本ゴルフ界の発展に貢献しています。同法人では、電子帳簿保存法による「電子取引のデータ保存」が義務化されたことを受け、経理業務のデジタル化に取り組むこととなりました。そこで、辻・本郷 ITコンサルティング株式会社のサポートを受けて、バクラクシリーズを導入しました。
今回は、同法人が経理業務で抱えていた課題とバクラクシリーズの導入経緯、導入後に得られた成果について、同社の総務・経理部の中渡瀬さんと、古賀さんにお話を伺いました。
——バクラクシリーズ導入以前の経理業務についてお聞かせください。
中渡瀬さん:ほとんどの経理業務は紙の書類によって処理されていました。各部署にて請求書や領収書などの紙の証憑書類が回覧され、承認者が押印します。その後、経理でインターネットバンキングに振込データを入力して振込手続きを行い、会計システムに仕訳入力を行っていました。
古賀さん:弊法人が発行する請求書は主に加盟団体や個人への協賛金や入会金、年会費の請求がほとんどです。この請求書は弊法人が契約する開発会社さんが構築した、簡易的なシステムによって作成されてきました。毎月処理している受領請求書は年間2,600枚ほどになります。発行請求書は1ヶ月あたりおよそ50枚、年間でおよそ600枚になります。
——バクラクシリーズ導入前は、どのような課題があったのでしょうか。
中渡瀬さん:弊法人はもともとデジタル活用に積極的ではありませんでした。支払申請の承認フローだけでなく、残業申請も紙で行っていたほどです。しかしコロナ禍を機にテレワーク等働き方が多様化したことで、内部でも徐々にデジタル化を望む声があがりました。
もうひとつ課題は、電子帳簿保存法(以下、電帳法)への対応でした。今まで自社システムの仕様やコストを理由にデジタル活用に着手してこなかったのですが、いよいよ電帳法へ対応しなければならないとツールの導入を検討することになったのです。
——ツールの選定では、どのような要素を重視していましたか。
古賀さん:当時、勤怠管理のデジタル化を辻・本郷 ITコンサルティング株式会社さま(以下、辻・本郷さま)にご支援いただいており、請求書受領サービスや経費精算システムの選定でもサポートいただきました。さまざまなツールの機能の紹介やサービス紹介動画を閲覧していき、説明を聞いた上で最終的にはバクラクを含む3社のサービスで比較検討しています。
まず重要だったのは、会計ソフトや基幹システムと柔軟に連携できることです。弊法人の会計ソフトは今後も引き続き使用していく予定でしたので、データを連携できることは必要不可欠でした。また、海外出張が多い職員もいるため、スマートフォンのアプリから手軽に経費精算でき、稟議の申請を承認できることもポイントです。その他にも、トータルのコストや導入のしやすさを重要な要素だと考えていました。
——トライアルとして実際にバクラクシリーズを操作してみて、どのような第一印象を持たれましたか。
古賀さん:オンラインのお打ち合わせで、担当者の方に実際の画面を投影いただきながら操作方法をご案内いただきました。特に印象的だったのが、画面の分かりやすさです。感覚的に操作できること、画面上のボタンが細かすぎないことが高評価で、マニュアルを見なくても何となくやりたいことができる印象を持ちました。
中渡瀬さん:「バクラク経費精算」は経費精算ツールとしては後発だったと聞いており、利用者がストレスだと感じている作業のことをよく理解し、サービスに落とし込まれているという印象でした。
——バクラクシリーズの導入はどのように進行しましたか。
古賀さん:辻・本郷さまには、マニュアル作成や対面でのレクチャーといった伴走支援を行っていただいたため、総務・経理部への導入はスムーズに進行しました。職員に対してはバクラク経費精算とバクラクビジネスカードの扱い方を展開しましたが、こちらもスムーズに展開できています。
バクラクビジネスカードは職員の領収書を集約することを目的に導入を決定し、現在は職員全員分の20枚ほど発行しています。特にゴルフ場や海外への出張が多い職員にとっては領収書をわざわざ探して申請する作業が効率化され、高評価です。また以前にメインとして使用していたビジネスカードは、支払いから2ヶ月後に支払い履歴が反映されていたため面倒に感じていたのですが、バクラクビジネスカードはすぐに反映される点が高評価です。
——バクラクシリーズで最も評価いただいている機能を教えてください。
中渡瀬さん:「バクラク経費精算」のスマートフォン用アプリケーションが高評価ですね。スマートフォンで撮影するだけで、AI-OCRによって領収書の内容が自動入力される機能があるのですが、その読み取り時間が短くて便利だという声が職員からも聞こえてきます。他社のアプリケーションの中にはアップロード時間が長かったり、アップロードできても読取精度が悪くストレスを感じることが多いという話を耳にしていたので、そういった声が職員から聞けて安心しました。
——バクラクシリーズを導入してどのような効果を感じていますか。
古賀さん:経理業務のなかで特に効率化されたのは請求書の発行業務です。以前は弊法人の会計ソフト上ですべて手入力で請求書を発行していました。かなり昔に開発されたソフトウェアのために消費税が自動で反映されなかったり、電卓を片手に一枚一枚手入力しなければならなかったりととにかく不便さを感じていました。
しかし、バクラク請求書発行によって基幹システムと連携し、一括で請求書を作成できるようになりました。請求書は主に加盟団体や個人へ多数発行しており、また金額は協賛金や入会金、年会費など基本的に細かな変更はないため、一括作成の機能と相性が良かったと思います。また郵送からメールでのご案内に切り替えたことも、請求書の発行業務を効率化できた要因です。バクラク請求書発行のおかげで、20件の請求書発行につき入力から郵送まで1, 2時間はかかっていたところが、10分もかからずに完了するようになりました。
——公益財団法人ならではの効果はありますか。
古賀さん:弊法人は助成金を受け取って運営していますので、毎年2月、5月、そして抜き打ちで監査法人や内閣府による監査が入ります。これまでの監査では監査のたびに貸倉庫の段ボールを取り寄せ、求められた請求書や書類を一枚一枚めくりながら調べていました。もちろんまだ過去の請求書や書類は膨大な紙束から探す必要がありますが、今後は少しずつPCから調べられるようになり、監査の説明対応を効率化できると思います。
——今後の展望をお聞かせください。
古賀さん:今回の取り組みでは、経理業務のパーパーレス化、デジタル化に取り組みましたが、バックオフィス業務全体をみると契約書や、加盟団体や個人へのお知らせなどまだまだ紙は残っています。紙よりもデジタルの方が効率的な業務についても、今後さらにDXを進めていきたいですね。
また、経理の働き方についても、今よりも持続可能な体制を目指したいです。辻・本郷さんとの取り組みで経理だけでなく、勤怠管理もデジタル化することができましたので、将来的には総務・経理部でもテレワークの導入やより働きやすく、今後も少数の体制でも業務を回していければと考えています。
——バクラクシリーズの導入を検討されている方へアドバイスをお願いします。
中渡瀬さん:デジタルの専門知識がなく、経理業務のペーパーレス化や既存システムとの連携等どこから手を付ければいいのか分からないところから私たちの取り組みは始まりました。まだバクラクシリーズの導入から1年も経っていませんが、すでにツール導入の成果を感じられているのはバクラクシリーズが職員にとっても管理者にとっても使いやすいサービスだからだと思います。
基幹システムでPDFやCSVで出力した請求書を郵送している企業様にとって、時間とコストの両面で負担となっている「印刷・封入・発送の手間」を効率化する方法を解説。システム比較表付きです。
本資料はバクラクを活用した経理業務の改善事例集です。請求書の発行や支払処理、経費精算、法人カードの処理、また法令対応の負担軽減をどのように実現したのかお客様にインタビューした事例を5社分掲載しています。