・バックオフィス人材は不足していく
・これからのバックオフィス人材には「デジタルリテラシー」が求められる
・システム上の導線が「美しい」と思うくらいわかりやすかったこと
・同じ画面上に証憑と仕訳を表示できること
・自社への導入はスムーズに完了し、バックオフィスで活用している
・従業員50名以上、毎月の請求書が200枚以上の企業には『バクラク請求書』が適している
・バックオフィスのデジタルリテラシーを高める最初の一歩としておすすめできる
バックオフィス支援サービス『SUPPORT+iA(サポーティア)』をはじめ、記帳代行や給与計算、庶務業務など、中小企業のバックオフィス支援を手掛けるグランサーズ株式会社。「関わる全ての人の夢をかなえ人生を変える」をミッションに掲げ、バックオフィス人材の育成やデジタルリテラシーの向上にも積極的に取り組んでおり、さらにはSaaSやツールの紹介、導入支援も展開しています。その一環として、主に中小企業のお客様に『バクラク』をご案内いただいています。
今回は、同社による中小企業へのバックオフィス支援とバックオフィス人材の育成、そしてバクラクとの取り組みの背景について、執行役員・公認会計士の武田 優一郎さん、同じく執行役員・公認会計士の関口 雅己さんにお話を伺いました。
ー 貴社の事業概要について教えてください。
武田さん:弊社はお客様のバックオフィス業務を支援する会社です。記帳代行・給与計算・庶務業務を中心に幅広いバックオフィス業務領域をカバーしており、少ない人員でもバックオフィス業務をこなせる環境構築を目指し、事業基盤を盤石にするお手伝いをしております。
主なお客様は従業員が20名〜200名、売上規模が2億円〜20億円といった中小企業が中心です。中小企業の場合、技術力があっても知名度がなかったり、オフィスが地方にあったりで、バックオフィス領域の人材がなかなか集まらないといった課題を抱えられているケースが多々あります。そうした課題の解決策として、バックオフィス業務のアウトソーシング、つまりBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の活用が選択肢のひとつに挙げられます。
弊社には東京オフィスと、青森オフィスの2拠点がありますが、お客様の7〜8割が東京の企業です。
バックオフィス業務をオンラインでアウトソーシングする場合、社員以外にバックオフィスのデータやシステムの権限を共有する必要がありますから、クラウド会計ソフトやSaaSの導入が必須です。東京の方が地方に比べてクラウド会計やSaaSの導入が進んでいることが、東京のお客様が多い背景と考えています。
ー 貴社が考える、バックオフィス業務における課題について教えてください。
武田さん:「2030年、人手は644万人不足する」という推計(参考:パーソル総合研究所『労働市場の未来推計 2030』)があるように、バックオフィス人材も今後ますます不足していくと思われます。確かに昨今、人が直接操作しなくても自動で処理してくれるツールが増えてきましたが、結局はそのツールを導入し、使いこなせる人材が必要です。
こうした人材不足の課題に対して、弊社ではバックオフィス業務を担う「人」を大事にし、人材育成に力を入れています。
弊社で採用した人材は、バックオフィス業務が未経験であっても記帳代行などの業務が行えるように社内教育を実施しています。
バックオフィス人材が活躍するには、経理や総務業務の専門性だけでなく、クラウド会計ソフトやSaaSを使いこなせるデジタルリテラシーもポイントになるでしょう。
特に地方の企業ほどデジタル活用が遅れています。デジタルを使いこなせてこそバックオフィスが最適化され、企業価値の向上に注力できるはずなので、バックオフィス業務とクラウド活用の両軸がバックオフィス人材に必要な要素であると、弊社では考えています。
ー 貴社では、バックオフィス人材の育成に対して、どのように取り組んでいるのでしょうか。
関口さん:弊社は「関わる全ての人の夢を叶え人生を変える」をミッションとして掲げており、ここでの「人」は自社社員だけでなく、お客様の社員や世の中のバックオフィス人材全てを含んでいます。バックオフィスから世界にアプローチし、より多くの人により豊かになってもらいたい、喜びを感じてもらいたいと考えています。
そうした思いを背景にバックオフィス人材の育成に取り組んでいますが、特に直近では副業人材・リモート人材の育成に力を入れています。
2021年4月頃まで、弊社のメンバー構成は正社員100%でしたが、成長のためには正社員の採用以上に人員拡大のスピードが必要と考えました。
そこで注目したのが副業人材・リモート人材でした。本業を持っていても余力がある方や、実務経験やスキルがあるものの、育休や地方在住といった生活上の都合でバックオフィスから離れている方々にお声がけし、バックオフィス業務で活躍できる環境を整えることにしたのです。2年前からこういった取り組みを進め、弊社業務の一部をお願いしています。
ー バックオフィス人材の育成について、社内や社外ではどのような取り組みをされているのでしょうか。
関口さん:現在、バックオフィス人材の育成とバックオフィス実務とのマッチングを支援する『スタディジョブ』というサービスを運営しており、その中で、動画や記事、セミナーを通じて経理人材に必要な実務ノウハウを提供しています。
『スタディジョブ』では、弊社で実施した社内研修のノウハウや知識を、お客様や社外に開放していくことを前提に企画しています。弊社にとって社内勉強会はテストケースの役割なのです。勉強会の中で社員が持つ疑問は、そのまま世の中のバックオフィス人材も同じように抱く疑問であると考え、そこから『スタディジョブ』のコンテンツにフィードバックしています。
ー 貴社のSaaS導入支援について教えてください。
武田さん:グランサーズグループには、主に税務面を担当する「税理士法人グランサーズ」と、記帳代行や給与計算、庶務業務などを担う「グランサーズ株式会社」があります。
バックオフィス業務のデジタル化を目的にしたSaaSの導入支援はグランサーズ株式会社で実施しており、補助金を活用するご提案も積極的に行っています。
ー お客様にご紹介、導入支援されるツールは、どのような基準から選定されているのでしょうか。
武田さん:バックオフィス業界で他社様と交流するなかで、おすすめのツールを耳にする機会が頻繁にあり、そこでご紹介いただいたツールはまず触ってみることにしています。自社で導入してみて、満足できなかったツールをご紹介することはありません。
ー お客様にご紹介するツールとして、『バクラク』を選定いただいた理由をお聞かせください。
武田さん:選定した理由は大きく2つあります。
まずひとつは、システム上の導線が美しいことです。たとえば請求書の受け取りについては、メール受け取りとURLによる受け取りの2パターンがあり、お客様に合わせて選ぶことができます。アカウントの権限を付与したメンバーであれば仕訳ができますし、確認済みのマークを活用して同時に作業をしても作業分担などの意思疎通ができます。そして、クラウド会計ソフトへデータを送ることができるので、初心者でも迷うことなく操作することができます。
次に評価しているのが、同じ画面上の右側に証憑を、左側に仕訳を表示できるUIです。他社のツールでは別画面になることもあるのですが、『バクラク請求書』の場合は同じ画面上に表示できるので、余計な画面の切り替えが発生しません。
ー 現在の『バクラク請求書』の活用状況をお聞かせください。
武田さん:弊社への導入はおよそ2ヶ月でスムーズに完了し、現在は社内のバックオフィスで活用しています。クライアントが『バクラク』を導入しており、業務代行として操作しているメンバーもいます。
『バクラク』を導入されているお客様からは、一様に「使いやすいツール」という感想を伺っています。
ー 『バクラク請求書』はどのような企業におすすめできるでしょうか。
武田さん:従業員50名以上、毎月の請求書が200枚以上の規模感であれば、『バクラク請求書』の導入はおすすめできると思います。
クラウド会計ソフトのオプションなどと比べても『バクラク請求書』は圧倒的に使いやすいので、小規模企業でも成長を目指しているのであれば、初期から『バクラク請求書』の導入を検討する価値がありますね。
ー 今後の展望をお聞かせください。
武田さん:お客様との関わり方として、まず業務フローの整理といった上流部分から入らせていただき、運用部分については弊社内のバックオフィス人材にパスしていくという流れを継続していきたいと思います。そして、実際の案件に向き合いながら「型」を作っていき、より多くの案件に対応できるような体制を構築していきたいですね。
ー 『バクラク』の導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。
関口さん:税理士の先生方も、事業会社のバックオフィス担当者も、これからのバックオフィス人材には、高いデジタルリテラシーが求められるはずです。そうでなければSaaSを使いこなせず、自社のバックオフィス業務を最適化することができません。『バクラク』はとても直感的でわかりやすいツールですので、デジタルリテラシーを高める最初の一歩としておすすめできますね。