振込手数料はどちらが負担する?一般的なルールや負担を依頼する文例も紹介

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振込手数料はどちらが負担する?一般的なルールや負担を依頼する文例も紹介

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買い手側から売り手側に代金を振り込む場合は「振込手数料」が発生します。振込手数料はいずれかが負担する必要がありますが「どちらが負担すべきか」と悩む方もいるでしょう。 本記事では、振込手数料の負担について、一般的なルールや契約内容による違いを解説します。取引先に振込手数料を負担してもらう方法や依頼する文例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。 以下の記事では、請求書作成ツールを紹介しています。請求書作成を簡略化したい方は併せてご覧ください。 関連記事:請求書作成ツールの徹底比較【バクラクvs.他3タイプ】とおすすめポイントの紹介

1.振込手数料とは

振込手数料とは、銀行や金融機関を利用して送金を行う場合に発生する料金のことです。振込手数料の額は一律ではありません。送金する金額や振込先の銀行、振込方法などによって異なります。

振込手数料は、送金を行った側か送金を依頼した側のどちらか片方が負担します。

2.振込手数料における負担の種類

振込手数料における負担の種類は「当方負担」「先方負担」の2つです。ここでは、自身(自社)が発注をしている側とした場合に、それぞれの負担の形式をどう呼称するか説明します。

2-1.当方負担(買い手側)

当方負担とは、料金を支払う側が手数料を負担する方法です。つまり、請求書を受け取った側が振込手数料を支払うことを指します。

具体的には、取引先が売掛金を振り込む場合や自社が買掛金を支払う場合、振込手数料を加えた金額を振り込みます。

たとえば、請求金額10万円で振込手数料が500円であれば、振り込む金額は10万500円です。そして、相手の口座には請求金額どおりの10万円が送金されます。

2-2.先方負担(売り手側)

先方負担とは、請求書を発行する側が振込手数料を負担する方法です。

具体的には、取引先が売掛金を決済する場合や自社が仕入先に買掛金を振り込む場合、振込手数料を差し引いた金額が入金されます。

たとえば、請求金額が10万円で振込手数料が500円なら、振り込む金額は10万円で、相手の口座に送金されるのは99,500円です。

なお、当方負担・先方負担という呼称がややこしい場合「振込手数料はA社が負担する」のように契約書に取引条件を記載しておくと、トラブルを回避できるでしょう。

3.振込手数料はどちらが負担すべき?

振込手数料は「買い手側負担」が一般的ですが、売り手側負担になる場合もあります。ここでは、振込手数料をどちらが負担するべきなのかを解説するので、参考にしてみてください。

3-1.法律では「支払い側(買い手側)負担」とある

法律上は、支払い側が振込手数料を負担することが原則です。これは、民法第484条と第485条において、持参債務の原則が定められていることを根拠としています。

民法第484条および第485条では、契約上の取り決めがない限り、弁済の費用は債務者が負担するとされています。

弁済とは、債務を履行することで債権を消滅させる行為です。この定義に基づくと、請求書を受け取る買い手側が振込手数料を負担することが原則となります。

参考:e-Gov法令検索「民法484条・485条

3-2.ビジネスの慣習でも「買い手側負担」が一般的

ビジネスの慣習においても、振込手数料は買い手側が負担するのが一般的です。ただし、振込手数料の負担について認識が異なるとトラブルが生じる可能性があるため注意が必要です。

「振込手数料は買い手側負担」というのはあくまでも原則のため、事前に確認しておく必要があります。契約書を締結する際にあらかじめ明確にしておくことで、手数料負担に関する齟齬が生まれず、円滑に取引を行えます。

また、契約書や請求書にも振込手数料について明記しておくことで、経理担当にも伝わりやすく、トラブルを防げるでしょう。

3-2.契約内容によっては「売り手側負担」になる点に注意

法律的には、発注側である買い手が振込手数料を負担することが原則とされています。しかし、契約上の取り決めがある場合は、その限りではありません。

たとえば、振込手数料を受注側である売り手が負担すると契約で取り決めていれば、その取り決めが優先されます。

このような場合に自社が請求書を発行すると、請求金額から振込手数料を引いた額が送金されます。

なお、売り手負担の振込手数料は適切に処理することが重要です。具体的には、振込手数料の金額を売上から値引く方法と、買い手が立て替えたと扱う方法があります。

参考:e-Gov法令検索「民法485条

4.振込手数料の負担に関する請求書への記載例とマナー

契約上の取り決めがない場合、振込手数料は振り込み側が負担します。請求書には、振込手数料は振り込み側が負担する旨を明記しましょう。具体的な記載例は以下のとおりです。

請求書の書き方について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

関連記事:請求書の書き方を重点的に解説!記載すべき項目や注意点とは

株式会社〇〇御中

請求書

請求番号: 12345

請求日: 2024年5月29日

以下のとおり、ご請求申し上げます。

項目 数量 単価 金額

商品A 10 1,000円 10,000円

商品B 5 2,000円 10,000円

合計金額: 20,000円

振込先情報:

銀行名: 〇〇銀行

支店名: 〇〇支店

口座番号: 1234567

口座名義: 株式会社△△

恐れ入りますが、振込手数料はお客様の負担でお願いいたします。

株式会社△△

住所: 〒123-4567 東京都〇〇区〇〇町1-2-3

電話番号: 03-1234-5678

メール: info@example.com

5.取引先に振込手数料を負担してもらう方法

取引先に振込手数料を負担してもらう方法は、取引先が新規・既存どちらかによって異なります。ここからは、代表的な方法とそれぞれの詳細を解説します。

5-1.新規の場合

振込手数料は、買い手側が負担することが原則です。しかし、契約の内容によっては、売り手が振込手数料を負担することも法律的には可能です。そのため、どちらが振込手数料を負担するか、あらかじめルールを定めておきましょう。

特に、新規に取引を始める相手とは、正式に契約を結ぶ前に振込手数料の負担に関するルールを決めておくことが大切です。

認識の相違によるトラブルを防げるほか、契約した後にスムーズな取引を実現しやすくなります。

なお、振込手数料の負担を依頼する場合は、取引先との信頼関係を損なわないように、丁寧なコミュニケーションを心掛けましょう。

参考:e-Gov法令検索「民法484条・485条

5-2.既存の場合

これまで振込手数料を自社負担としていたものの、取引先に振込手数料を負担してもらうように変更を依頼したいという状況は少なくありません。

しかし、振込手数料は貴社でご負担くださいなどと請求書に記載して、一方的に依頼することは避けましょう。

既存の取引先として関係性を築いていたとしても、何の相談もなく突然変更すると混乱を招き、トラブルに発展しかねません。

振込手数料の負担を依頼したい場合は、交渉の場を設けて直接話し合うようにしましょう。また、良好な関係性を維持するために、拒否された場合は無理に要求を通さないことも大切です。

相手との関係性が悪くなるとスムーズな取引が実現しづらくなったり、最悪の場合は取引自体がなくなったりする可能性もあるため、注意しましょう。

6.振込手数料の負担を依頼する際の文例

振込手数料の負担を依頼する際は、文書やメールで通知する必要があります。文書・メール別の文例を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

6-1.文書の場合

取引先に振込手数料の負担を依頼する方法として、文書を用いることが挙げられます。具体的な例文は、以下のとおりです。

振込手数料ご負担のお願い

拝啓

貴社の益々のご繁栄を心よりお祝い申し上げます。日頃より格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。

さて、これまで当社で負担しておりました振込手数料につきまして、20XX年XX月XX日より下記のとおりお客様にご負担いただくことになりましたので、ご案内申し上げます。

今後も高品質なサービスをご提供するために、振込手数料をご負担いただく必要が生じました。

弊社といたしましても、今後一層の業務効率化およびコスト削減に努め、お客様にご満足いただけるサービスの維持・向上を目指してまいります。何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

敬具

本件につきまして、ご不明な点がございましたら、下記の問い合わせ先までご連絡をいただきたく存じます。

【お問い合わせ】

担当:▲▲株式会社 ▲▲部 ●●●●

電話番号:×××-××××-×××

令和×年×月×日

▲▲株式会社

6-2.メールの場合

メールでも、取引先に振込手数料の負担を依頼することができます。例文は、以下のとおりです。

[相手の名前]様

いつもお世話になっております。[自分の名前]です。

日頃より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。

この度、振込手数料のご負担についてお知らせしたく、ご連絡差し上げました。

これまで弊社が振込手数料を負担しておりましたが、今後も高品質なサービスを維持するために、お客様に振込手数料をご負担いただく必要が生じました。

具体的な振込手数料の金額は[金額]となります。

各銀行の窓口やATMの手数料に関する詳細は、以下のリンクまたは添付資料をご参照ください。

[簡単な案内文や用意した資料、URLを記載]

ご不明な点やご質問がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。

お客様にはご不便をおかけしますが、何卒ご理解とご協力をお願い申し上げます。

[自分の名前]

7.売り手側が振込手数料を処理する方法

売り手側が振込手数料を処理する際は、適切に対応することが求められます。ここからは、具体的な方法とそれぞれの詳細を解説します。

7-1.売上から値引きする方法

売り手側が負担した振込手数料は、売上からの値引きとして処理することが可能です。なお、2023年度の税制改正により、税込1万円未満の値引きの場合は返還インボイスの交付が免除されます。

そのため、振込手数料を値引きとして処理しても返還インボイスの交付は不要です。仕訳方法については、以下のとおりです。

借方

貸方

普通預金

99,568円

売掛金

100,000円

売上値引

432円

7-2.買い手が立て替えたものとして処理する方法

振込手数料を一時的に立て替え、入金時に立替金として精算する処理方法もあります。仕訳方法については、以下のとおりです。

借方

貸方

普通預金

99,568円

売掛金

100,000円

支払手数料

432円

普通預金や売掛金の科目を用いるのは、売上から値引きする方法と同じです。しかし、売上の部分を支払手数料として換算しています。

8.インボイス制度導入後も振込手数料の負担は変わらない

2023年10月1日より、インボイス制度が施行されました。制度開始以降、課税事業者が仕入税額控除の適用を受けるためには、原則、適格請求書の保存が必要です。

インボイス制度導入後でも、振込手数料の負担について買い手側負担の原則は変わりません。ただし、振込手数料にも消費税がかかるため、適格請求書を保存しておく必要があります。

なお、インボイス制度導入前に設けられていた「税込3万円未満の取引は帳簿の保存で仕入税額控除の対象となる」という特例はなくなっています。2023年10月以降は、少額特例に該当しない限り、振込手数料も適格請求書を保存しておかなければいけません。

少額特例は2023年10月1日から2029年9月30日までの間、税込1万円未満の課税取引について適格請求書の保存が不要となる特例です。少額特例が適用されるのは、以下のいずれかに該当する事業者です。

  • 前々事業年度の課税売上高が1億円以下
  • 前年上半期の課税売上高が5千万円以下

参考:国税庁「少額特例(一定規模以下の事業者に対する事務負担の軽減措置の概要)の概要

ATMによる振込は除外されますが、窓口やネットバンク利用の場合は振込手数料の適格請求書を受領する必要があります。

9.「バクラク請求書発行」で請求業務を効率化

振込手数料は、買い手側の負担が一般的です。ただし、契約内容によっては売り手側負担の場合もあります。買い手側が負担するのはあくまでも一般的なルールのため、事前に双方で確認しておくことが大切です。

インボイス制度の導入による振込手数料の負担に変わりはありませんが、請求書の発行や保存が義務付けられている点に注意が必要です。形式・保管期間を遵守し、適切な対応を行いましょう。

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