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免税事業者でも消費税を請求してOK!取引の留意点や請求書の記載方法

消費税とは、事業者が消費者から金銭を預かって納税する間接税です。一方、免税事業者はその名の通り消費税の納税義務が免除される存在です。

しかし、インボイス制度の開始に伴い、免税事業者が消費税を請求できるか気になる人もいると思われます。

この記事では、免税事業者における消費税の取り扱いについて解説します。免税事業者と課税事業者の違いについても解説するので、参考にしてください。

免税事業者でも消費税を請求してOK!取引の留意点や請求書の記載方法

インボイス制度下でも免税事業者が消費税を請求しても違法ではない

インボイス制度の開始に伴い、免税事業者は消費税分を請求できなくなると思う人は少なくありません。しかし、免税事業者でも消費税を請求することができます。

その根拠は、消費税法第4条にあります。あらゆる事業者に対して、国内で事業者が行った資産の譲渡には消費税を課する旨が定められているからです。

さらに、消費税法第9条では、小規模な事業者については納税義務を免除することも定められています。そのため、インボイス制度が始まっても国に消費税を納める必要はありません。

参考:消費税法 | e-Gov法令検索

免税事業者になるための条件

消費税の免税事業者となるためには、一定の条件を満たす必要があります。具体的な条件は以下の通りです。

  • 特定期間における課税売上高が1,000万円を超えていない
  • 基準期間における課税売上高が1,000万円を超えていない
  • 資本金1,000万円以上の法人設立を除く新規開業の事業者
  • 開業してから2年目の事業者

なお、特定期間は直前期の上半期のことを指します。具体的には、法人なら前事業年度の開始日から6か月間、個人事業主なら前年の1月1日から6月30日です。そして、基準期間はその年を基準として2年前を指します。

免税事業者が取引で留意しなければならないこと

免税事業者は、取引においていくつか留意すべきことがあります。代表的なものは以下の通りです。

  • 取引先が損失を被る可能性がある
  • 新しい仕事を獲得しづらくなる
  • 値下げを要求されやすくなる

まず、免税事業者はインボイスを発行できないため、取引先である課税事業者は仕入れ税額控除を受けられません。結果的に取引先が損失を被り、関係が悪化する可能性もあります。

免税事業者との取引は実質的に割高となるため、課税事業者にとってデメリットになりかねません。そのため、続けていた取引を中止したり、新たな取引に消極的になったりする可能性があります。

また、課税事業者が消費税負担を軽減することを目的に、値下げを要求する可能性も高まります。値下げの要求に応えないと取引を続けられないなど、力関係を背景に実質的な消費税負担を押し付けられることが懸念されます。

免税事業者と課税事業者の違い

免税事業者と課税事業者には違いがあるため注意が必要です。ここからは、具体的な違いとそれぞれの詳細を解説します。

消費税の納付義務があるか

免税事業者と課税事業者では、売上に含まれる消費税の納付義務の有無に違いがあります。たとえば、1年間に550万円の売上がある場合、課税事業者は消費税50万円を納税しなければなりません。

しかし、免税事業者なら消費税を納付する必要がありません。そのため、1年間に550万円の売上がある場合は、そのまま売上として計上できます。また、消費税の納付と同様に、消費税の確定申告も不要です。

帳簿付けの方式の違い

帳簿付けの方式にも、免税事業者と課税事業者の間では違いがあります。まず、課税事業者は税込経理方式か税抜経理方式どちらかの方式を選びます。

そして、全ての取引を選択した方式で記帳しなければなりません。また、消費税に関する事項も、取引内容と併せて記帳する必要もあります。

一方の免税事業者は、税込経理方式のみで記帳を行います。消費税に関する記帳は、免税事業者の場合不要です。

消費税の還付があるか

免税事業者と課税事業者の違いとして挙げられるのが、消費税の還付の有無です。免税事業者は消費税を納付しないため、還付も行われません。

しかし、課税事業者は一定の条件を満たすと還付を受けられることがあります。具体的には、支払った消費税に対して、預かった消費税を上回った場合です。また、中間申告をしている場合、納めている消費税が確定した消費税額よりも多いときに還付を受けられます。

免税事業者による請求書への消費税の記載例

免税事業者による請求書への消費税の記載方法はいくつかあります。まず、請求書に項目を立てて消費税を記載する方法です。

項目の記載名に決まりはなく、消費税相当額や調整費などと記載しても問題ありません。また、別項目で消費税を記載したくない場合は、税込の合計額で示すことも許可されています。

なお、軽減税率の対象であるように誤認させないように注意が必要です。しかし、必ずしも詳細に記載する必要はなく、一般的な総称でも問題ありません。たとえば、牛肉や魚などではなく、食品といった一般的な総称を用いるなどです。

インボイス制度に対して免税事業者が取りうる対策

インボイス制度に対して、免税事業者が取りうる対策はいくつかあります。以下は、具体的な対策とそれぞれの詳細です。

免税事業者のままでいる

免税事業者のままでいると、消費税の納税義務がないため、その分利益が増えます。そのため、課税事業者と比較して単純に利益が10%多くなります。

しかし、免税事業者ではインボイスを発行できません。インボイスを発行できない状態では、取引が減らされたり、値下げを求められたりする可能性があります。

自身が免税事業者でありつつ相手が課税事業者の場合、相手に税金の負担を押し付けることになるからです。

適格請求書発行事業者(課税事業者)になる

免税事業者が適格請求書発行事業者(課税事業者)になることで、インボイスを発行することが可能になります。

インボイスを発行できれば、取引を維持したり、税負担を押し付けたりせずに済むため、取引先との関係を維持可能です。しかし、消費税の納税義務が発生するので、請求書のフォーマット変更が求められます。

なお、消費税を納税する関係上、利益の減少は避けにくいです。ただし、最初の3年間は2割特例制度で消費税額を抑えることが可能です。具体的には、仕入額に含まれる消費税の8割をインボイスなしで控除の対象にできます。

免税事業者が適格請求書発行事業者になる方法

免税事業者が適格請求書発行事業者になる方法はいくつかあります。以下は、具体的な方法とそれぞれの詳細です。

登録申請書を提出する

適格請求書発行事業者になるための方法の1つが、登録申請書を提出することです。登録申請書の提出先は、管轄する地域のインボイス登録センターになります。

登録申請書は国税庁のサイトから入手可能なので、必要な事項を記入して作成しましょう。また、登録申請書の提出先は、管轄する地域のインボイス登録センターですが、提出方法はいくつかあります。

管轄する地域のインボイス登録センターの窓口に提出する他、郵送やe-Taxによる提出も認められています。

請求書のフォーマットを変更する

登録申請書が受理されて申請が通ったら、請求書のフォーマットを変更しましょう。取得できた登録番号を請求書に記載する必要があるからです。

また、インボイスには8%と10%に区分される消費税の内訳も記載することが求められます。新たに記載する事項に対応できるように、請求書のフォーマットを適切なものに変更しましょう。

まとめ

インボイス制度の影響下においても、免税事業者は消費税を請求できますが、国に消費税を納める必要はありません。

しかし、取引では免税事業者であることが不利に働く場面も多く、課税事業者にならざるを得ないことも少なくありません。

課税事業者になってインボイス制度に対応する場合、さまざまな事務的負担が発生します。そのため、専用のシステムを導入することがおすすめです。

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