請求書の発行・受領を自動化するには?業務効率を上げる方法を紹介
- 記事公開日:
- 最終更新日:2024-12-27
- この記事の3つのポイント
- 請求書関連業務を自動化するには、システムの導入や代行業者への委託、マクロ活用などを検討する
- 請求書発行・受領を自動化できれば業務効率化やミスの軽減、コスト削減などが実現する
- 請求書関連業務を自動化する際、フローの見直しやシステムの比較、社内マニュアルの周知が必要
請求書関連業務は、管理や処理が大変で人的ミスも起こりやすいのが難点です。特に紙の請求書で運用している場合は、発行や承認に時間がかかるだけでなく、保管作業も手間取ります。
しかし請求書発行や受領を自動化する仕組みを導入すれば、これらの問題を解消することが可能です。
本記事では、請求書処理を自動化するための方法や自動化するメリットを解説します。また、自動化する際の手順も載せていますので、ぜひご活用ください。請求書関連業務の負担を軽減し、業務効率化を図りましょう。
請求書の発行・受領を自動化するには?業務効率を上げる方法を紹介
請求書の発行・受領を自動化する方法
請求書発行や受領に関わる業務を自動化するには、主に社外サービスを利用する、社内のツールを活用するなどの方法があり、具体的には以下3つの方法が有効です。
請求書発行・受領システムを導入する
請求書発行・受領システムは、請求書の発行や承認、送付、入金消込といった一連の業務をひとつのプラットフォーム内で完結できるシステムです。
たとえば請求データをシステムにアップロードすれば、すぐに発行できます。クラウド送付・メール送付・郵送と発行先に応じた送付方法を選択でき、特に手間のかかる郵送時の印刷や封入、発送といった業務も自動化することが可能です。
また、多くのシステムが既存の基幹システムや会計ソフトと連携させられるため、発行・受領業務だけでなくその先の会計管理もスムーズに進められます。
請求書発行・受領システムには、オンラインですべてを完結させるクラウド型と社内に専用サーバーを設置して利用するオンプレミス型の2つがあり、自社の業務状況に応じて適したほうを導入できる点も魅力です。
代行業者に外注する
請求書代行業者は、請求書発行や受領に関連する業務を代わりに行ってくれる会社です。
請求書の印刷から発送だけでなく、受領やスキャン、データ化、仕分け、ファイリングといった多くの物理的業務を代行してくれます。なかには、未入金確認や回収、消込、督促、取引先の与信審査といった付随業務まで対応してくれる業者もいるでしょう。
代行業者を利用すると、担当者は請求書処理に時間を割く必要がなくなり、本来時間を使うべきコア業務に集中できます。また、専門業者のため対応も丁寧かつ正確で、取引先や顧客からの満足度向上にも貢献してくれるでしょう。資金回収までしてくれる業者であれば、未回収リスクも軽減できます。
ただし、依頼する業務範囲によっては外注費が高額になる点に注意が必要です。また、突発的な案件やイレギュラーな業務には対応できない点にも留意しましょう。
Excelのマクロ機能を活用する
システム導入や業者へ委託する費用を割けないのであれば、既存のExcelにマクロを組んで自動化する方法もおすすめです。マクロはExcel上で指示を出せる機能のことで、複数の手入力作業をなくせます。
たとえば請求データの入ったExcelでマクロを組めば、そこから請求書へ自動でデータを反映させられるため、簡単に請求書を作成できるでしょう。また、プログラミングができる場合はVBAも活用すると、メール作成や一括送付といった部分まで自動化させられます。
Excelの活用は費用がかからない点がメリットで、社内にある既存環境のまま業務を改善できるのが魅力です。特に請求書作成の手入力をなくせるため、ミスや不備の発生を防げます。
しかし、Excelの扱いに長けた人材でないとマクロやVBAを組めなかったり、ファイルの作成者以外ではトラブル時に対応できなかったりして属人化が起こりやすくなる点がデメリットです。また、自動化できるのは請求書発行やメールによる送付までで、郵送時の印刷や封入といった手作業は簡略化できません。
請求書の発行・受領を自動化するメリット
請求書発行・受領業務を自動化すると、以下のように多くのメリットが得られます。
業務負担を減らし効率化できる
自動化で担当者の業務負担が大幅に軽減し、業務全体の効率化が期待できます。
そもそも請求書業務は、月末月初に特に集中し、担当者は膨大な数の請求書をわずかな時間で処理しなくてはなりません。ときには通常業務を圧迫し、残業や休日出勤を余儀なくされることもあるでしょう。
しかし、業務を自動化できれば、手入力や確認・催促・修正にかかる時間を大幅に短縮できるため担当者のリソースも増え、より重要な業務に集中できます。また、発行・受領から承認、保管までをオンラインで完結させられれば、これまでよりスムーズな業務フローが実現するため、業務量自体も削減できるでしょう。
このように手間のかかる業務を減らし人材に余裕をもたらしてくれるのは、大きなメリットです。
手入力によるミスを防止できる
自動化すると手入力による作業が減るため、人的ミスの抑制につながります。
請求書処理は、転記作業や金額・取引データの確認、ファイリングなど人手が必要な業務が多く、どれだけ気をつけていてもミスが起こりやすいのが難点です。場合によっては、たった1つの数字を間違えるだけで、取引先からの信頼を失ってしまうこともあるでしょう。
しかし、これらの手作業が自動化できれば、人による記入漏れや記入ミスといった問題は起こりにくくなります。たとえば、請求書の内容を読み取ってソフトに自動反映してくれるような機能を導入すれば、紙の請求書を見て転記する必要はありません。
ミスを減らすためにも人による物理的な業務を減らし、業務を自動化していくのがよいでしょう。
データを管理しやすくなる
紙の請求書から電子データへ移行した場合は、印刷やファイリングが不要となり、データの閲覧や検索などがしやすくなります。
電子データなら、ファイル形式も企業の管理がしやすいものに変換でき、データの種類に合わせた一元管理が可能です。また、請求書発行・受領システムであればそのほとんどに検索機能が備えられているため、必要なデータをすぐに見つけられます。
クラウドサービスであれば、誰でもデータ検索や請求書の発行ができるため、情報共有もしやすくなるでしょう。権限設定を行うことで、セキュリティも強化されます。
自動化は、膨大な請求データを安全にかつ簡単に管理するためにも必要です。
リモートで業務を完結できる
自動化によって紙での運用を辞めると、担当者が出社する必要がなくなります。
請求書業務は請求書の印刷や封入・発送といった物理作業も多いですが、近年は多くの企業がリモートワークを推進しており、経理部門も決して例外ではありません。
手間の多い請求書処理をオンライン上で完結させられれば、担当者も自宅や外出先から業務に取りかかれます。具体的にはクラウド型のシステムを導入すると、請求書発行や承認、送付といった一連の業務がオンラインで完結します。
リモートワークが進めば、既存担当者の働き方が柔軟になるだけでなく、これまで視野に入れていなかった遠方に住む人材の発掘にもつながるかもしれません。
コスト削減が期待できる
コスト削減効果が見込めるのも、自動化するメリットです。
特にシステムを導入した場合は、システム内で請求書作成や発行・データ保管を行うため紙の印刷がいりません。そうなれば、コピー用紙代やインク代、プリンターのメンテナンス費用、保管に必要なファイル代といった費用も不要です。
またシステムだけでなく他の方法を導入した場合でも、手作業の多くを減らせるため、担当者の残業や休日出勤が減り、人件費削減にもつながるでしょう。
請求書の発行・受領を自動化する流れ
請求書発行や受領を自動化する際は、いきなり新しい仕組みを導入するのではなく、以下のように手順を踏んで進めていくのが得策です。
既存の業務フローを見直す
既存の業務フローをまずは見直し、どの部分を改善・効率化すべきかを洗い出しましょう。
たとえば請求書の承認に時間がかかり他のフローに影響を及ぼしているのであれば、発行から承認、送付までをワンストップで進められるシステムを導入するのが得策かもしれません。また、印刷や封入、送付作業が非効率な運用だと感じる場合は、メール送付や電子送付に切り替えるのもよいでしょう。
現時点で発生している問題やコスト・時間が特に多くかかっている部分を見直すと、自動化に向けて具体的な施策が立てやすくなります。
どのシステムを導入するか検討する
自社に必要な機能や要件をまとめ、どのシステム・サービスを導入すべきか事前によく比較検討しましょう。
たとえば、以下のような観点から比較するのがおすすめです。
- 機能のカスタマイズは可能か
- 既存の基幹システムなどと、どこまで連携できるか
- セキュリティ対策は万全か
- 初期費用やランニングコストは自社に適した価格か
- 取引先に応じた請求書の送付は可能か
- 操作はしやすいか
- 購入後もサポートはしてもらえるか
いずれのシステムやサービスもお試し期間や無料トライアルなどを設けている場合が多いため、実際に試してから決めてみるのもよいでしょう。
なお、ツール選定のさらに詳しいポイントは以下の記事で解説しています。
関連記事:請求書受領をツールで自動化する方法!導入メリットとツール選定のポイントを解説
システムの使い方や社内ルールを周知する
新しいシステムやサービスを導入する際には、担当者への事前研修や社内ルールの更新・周知も必要です。
新しい仕組みでいきなり運用しても、担当者が業務に慣れるまでには時間がかかります。そのため、運用開始前に社内マニュアルを整備したり、担当者に向けた研修会を実施したりするなど十分な準備期間を設けるのが得策です。
運用前に操作性や使用感を確認してもらうことで、実務にもスムーズに取りかかれます。
請求書発行のアウトソーシングを活用する
請求書発行システム以外の方法として、請求書発行のアウトソーシングの活用も業務効率化の解決策です。請求書発行のアウトソーシングとは、請求の発行業務を外部の代行会社やサービスなどに依頼するものです。
取引データさえ送れば、請求書の作成や発行、印刷、送付などの業務を代行してもらえるため、担当者の負担が軽くなります。アウトソーシング会社やサービスによっては、作成だけでなく、入金確認や未回収金の督促、消込作業などの代行も可能です。
請求業務を一貫して誰かに任せたいと考えている企業は、アウトソーシングの導入を検討してみるとよいでしょう。
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請求書発行・受領を自動化するには、専用システム・社外サービスの利用やExcelなど既存ソフトの活用といった方法が有効です。
請求書処理の自動化は、業務効率化や担当者の負担軽減につながるだけでなく、データ管理時の操作性アップやリモートワーク推進、コスト削減にもつながります。
自動化を進める際は、既存フローの見直しをしてからシステムを比較検討し、導入前に担当者研修を実施するなど、順を追って移行していきましょう。
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