・改正電子帳簿保存法への対応を検討していた
・電子帳簿保存法の対応にあたり電子化が必要な書類の選定、保存方法に悩んでいた
・紙で保管していた書類の検索性が悪くコストも発生していた
・直感的に理解できるシンプルな操作画面
・AI-OCR機能の読み取り精度とスピード
・営業担当の丁寧なサポート
・保管書類の取り出しが数日から1分以内に
・電子取引のデータはすべて電帳法対応が完了
・将来は保管している書類の倉庫利用料、印刷時の紙代やインク代削減も見込む
東映グループとして国内映画館22劇場、218スクリーンを運営(共同経営・共同運営含む)し、映画作品などの配給・配信事業を行っている映画興行会社、株式会社ティ・ジョイ。業界に先駆けてデジタルシネマ上映設備を導入するなど、日々変化する映画館業界で常に新しいエンターテインメントを模索しています。
サービス面のデジタル活用が進む一方、社内の経理部門では紙やExcelを使用した業務が多く残っており、特に電子帳簿保存法への対応や書類保管のコストに課題を感じられていました。今回は、バクラク電子帳簿保存を導入する以前に抱えていた課題と電子帳簿保存法への対応までの流れ、そして取り組みによって得られた成果について、経理部経理室経理チームの後藤さんと岡田さん(※)にお話を伺いました。
※ご本人様のご希望により、後藤さんと岡田さんは仮名表記となります。
ー 経理チームでは、普段どのような業務をされているのでしょうか。
月次決算や年次決算の集計、固定資産の管理、配給部門の収支の計上などに取り組みながら、業務効率化を目的にした新たな仕組みやルール作りも進めています。
今回、バクラク電子帳簿保存を導入、運用しているのは「電子化チーム」と呼ばれている3名です。
ーバクラク電子帳簿保存の導入にあたっては、どのようなきっかけがあったのでしょうか。
後藤さん:2022年1月に改正電子帳簿保存法(以下、電帳法)が発表され、2023年12月まで2年間の猶予が設けられた直前のタイミングで、電子取引に関する電子保存の義務化を初めて知りました。経理チームは当時かなり慌てまして「どの書類を電子化しなければならないのか」「どのように保存すればよいのか」などを話し合ったことを覚えています。
岡田さん:当時はほとんどの書類を紙で処理し、保管している状況でした。電子できていた映画料の請求書や支払通知書などもわざわざ印刷して毎月処理したのち、ファイリングしてダンボールに梱包、社内や外部の貸倉庫に保管するという流れでした。
ー 書類を紙で保管されていた頃は、どのような課題がありましたか。
岡田さん:作業の合間にやっていたファイリング作業では、穴を開けてひもで縛り、ダンボールに収納していくのですが、毎月合計40時間ほどかかっていました。
後藤さん:一度格納した書類を後から探し出す際にも手間がかかっていました。月に1回ほど、他部署の社員から急に過去の書類が必要になったと依頼を受けることがあります。また年に6回ほど、親会社や監査法人から資料提出を求められることもあり、頻度は多くないのですが時間がかかっていました。
書類にもよりますが、1回の資料検索に2、3日かかってしまうことも珍しくありません。どの倉庫のどのダンボールに、どの書類が格納されているかはすべてExcelで管理しており、もし社内の倉庫ではなく外部の倉庫に格納していた場合、その倉庫の管理会社に連絡して、指定のダンボールを送ってもらう必要がありました。
なお、倉庫の保管料金は1箱あたり毎月100円かかっており、維持コストも長期的な課題の1つだと思います。
ー 電子保管サービスの比較検討では、どのような要素を重視していましたか。
後藤さん:当初はこれまで同様にすべての書類を紙で印刷し、電子で受け取った書類だけサーバにも保管すればよいのではないかと考えていました。しかし、それだと紙と電子の2つの形式で保管することになるため、後から混乱してしまうだろうと思い直しました。そのため、書類の保管方法を紙から電子に変更しても、これまでの業務フロー自体がなるべく大きく変更されないことを重視し、ツールの比較検討を進めました。
岡田さん:紙で届く書類もあるため、スキャナ保存に対応していること、操作画面が見やすく分かりやすいこと、そして業務効率化が実現できそうなことが必須条件でした。低価格なサービスの中にはスキャナ保存に対応していないツールもあり、最終的にはバクラク電子帳簿保存を含む2つのツールで比較検討を行っています。
ー バクラク電子帳簿保存の導入の決め手となった要素をお聞かせください。
岡田さん:バクラク電子帳簿保存は、説明書やマニュアルを読まずとも、どこを押せば何ができるか、直感的に理解できるほどシンプルな操作画面でした。比較検討したツールは、オプションがたくさん揃ってはいたのですが、弊社には必要ない機能と判断しました。
ー バクラク電子帳簿保存では、どのような電子取引データを電子保存していますか。
後藤さん:大きく2種類です。まず、取引先から経理宛に直接送られてくる「支払通知書」からバクラク電子帳簿保存の設定を進めました。この支払通知書は、クレジットカード会社やチケット販売サービスなどから送られてくるものです。
もう一つが、一部の請求書です。大半の請求書は専用ソフト側で電子保存を進めているのですが、一部の請求書のみ、請求タイミングのずれがあるので専用ソフトには取り込まない運用としております。そのため、バクラク電子帳簿保存で電帳法に対応して保管しています。
ー バクラク電子帳簿保存の導入には、どのくらいの期間がかかりましたか。
岡田さん:導入を決定して初月には設定が完了し、書類の取り込みを始められました。そのくらい導入準備が簡単でしたね。
営業担当の方にも、丁寧に質問に答えていただきました。「この取引先は複数の書類が送られてくる」「CSV形式なのでPDF化する必要がある」など、取引先企業ごとの注意事項をExcelにまとめただけで、あとは特に勉強会を開くこともなく、マニュアルを作成することもなく、経理部全員が扱えるようになっています。
ー 実際にバクラク電子帳簿保存を操作するなかで、どの機能を評価されていますか。
岡田さん:AI-OCR機能の読み取り精度には驚きました。他社ツールと比べても圧倒的な精度の高さと読み取りスピードの速さだと思います。
結果として、読み取り後の修正作業も不必要かつ、後からの書類検索も問題ありません。
ー バクラク電子帳簿保存を導入したことで、どのような成果が得られましたか。また、今後見込まれる成果についても教えてください。
後藤さん:今回の取り組みは電帳法対応の第一歩でした。弊社でバクラク電子帳簿保存の保存対象としている電子取引のデータはすべて電帳法対応が完了しており、経理の業務フローも大幅な変更はありません。
また、バクラク電子帳簿保存上でさまざまな項目で電子データの検索ができるため、社内や外部倉庫に保管していた書類をわざわざ取りに行く必要がなくなるはずです。これまで保管している1枚の書類を取り出すだけでも2、3日かかっていたものが、1分以内で探し出せるようになります。
岡田さん:しばらくは現在保管している書類の倉庫利用料を支払う必要がありますが、このままバクラク電子帳簿保存に電子データを保存していけば、ゆくゆくは保管コストを抑えることができます。また、印刷時の紙代やインク代も削減できるはずです。こうした今回の取り組みを上司も評価しており、ねぎらいの言葉もいただきました。
ー 今回の取り組みを受け、経理業務における今後の展望をお聞かせください。
後藤さん:会社として本来注力しなければならない業務にしっかり投資できるよう、間接部門はもっと簡素化し、楽に業務を回せる体制を目指したいです。劇場でお客様に満足していただき、コロナ禍で冷え込んだエンターテイメント業界を盛り上げていくため、経理としてできることを今後も続けていきたいと考えています。
岡田さん:現状は月次決算や年次決算を終わらせるだけで精一杯なのですが、デジタル化で業務を効率化することで余裕を生み出し、より会社経営に貢献できるような経理の分析などにも今後取り組んでいきたいですね。
ー 最後に、バクラク電子帳簿保存はどのような企業におすすめできるでしょうか。
後藤さん:とにかく簡単に電帳法対応ができるツールです。導入コストも運用コストもとても低いですし、弊社のように紙とExcelで処理してきた会社でも導入できました。電帳法の対応方法に不安を感じている企業こそ、バクラク電子帳簿保存で一歩踏み出してはいかがでしょうか。