・経費精算の申請をGoogleフォームで行っていたため、事務処理に毎月10時間以上かかっていた
・IPO準備を進める上で、内部統制とコストコントロールの体制の整備が必要だった
・現場の社員にとって活用しやすいスマートフォンアプリから経費申請ができる
・「バクラク申請」との連携で、稟議と経費申請の紐付けができる
・書類の読み取り画面の使いやすさや読み取りの精度から、業務を効率化できると判断
・毎月10時間以上かかっていた事務処理を、2時間に短縮できた
・監査で証憑を求められた際に探す手間が省けるなど、内部統制を強化できた
国内最大規模のフリーランス美容師向けコミュニティ型シェアサロンの運営や、美容師とユーザーのCRMを実現する独自モバイルアプリ「SHAiRE App」を手掛ける株式会社GO TODAY SHAiRE SALON。「ビューティシャンをもっと自由に、もっと楽しく」を理念に掲げる同社では、シェアサロン以外にも材料発注プラットフォーム「Hatt」、D2Cプラットフォーム「SHAiRE Lab」を提供するなど、シェアサロンを軸に多岐にわたる事業を展開しています。
同社は将来的なIPOを実現するため、内部統制の強化とコストコントロールの強化を目指し、その一環としてバクラク請求書、バクラク申請に続き、バクラク経費精算を導入いただきました。
今回は、バクラク経費精算の導入背景にあった課題や導入までの流れ、そして成果について、株式会社GO TODAY SHAiRE SALONでバックオフィス業務を担う、田中さん、橋本さんにお話を伺いました。
ー 管理部門の体制と業務内容についてお聞かせください。
田中さん:IPOを目指して準備を進めることが管理部門のミッションで、経理体制はアルバイトを含む4名の少数体制です。私自身は、これまで10年弱ほど数社のスタートアップで経理業務に携わっていまして、経理と財務の責任者の経験もあります。
IPO準備のなかで重要な課題と位置付けているのが、内部統制の強化とコストコントロールによる収益率の向上です。現在弊社は1ヶ月に1店舗のペースで新規出店を進めております。そうした中で、持続的な事業拡大に向け、削減可能なコストを可視化して収益率を向上させ、投資効率を最大化する必要があると考えています。
ー 美容室を手掛ける事業ならではの経理業務における特徴はありますか。
田中さん:私が入社した当時から、クラウド会計ソフトのfreee会計は導入されていましたので、どこでも経理業務ができる環境ではありました。しかしながら、紙で届く請求書や領収書がまだまだ多く、そのために出社しないといけないことがありました。
美容室業界は旧態依然だと言われており、業務効率化に向けたシステム導入が遅れています。そのため、一般的な企業の経理業務と比較すると紙を取り扱うことが非常に多い印象を持ちました。これは全国の美容室もほぼ同様の課題を抱えていると思います。
ー 経費精算業務では、どのような課題を感じていましたか。
田中さん:経費精算の申請をGoogleフォームで行っていたので、入力結果のスプレッドシートをダウンロードし、手動でクラウド会計ソフトにアップロードする手間が発生していました。
その際に、申請されたデータに入力ミスが含まれている可能性があるため、申請内容と送られてきた証憑を突き合わせてデータチェックをしており、繁忙期かどうかによっても変化しますが、毎月10時間以上かけていました。
また、領収書の取りまとめが大変だったため、交通費は一律で支給していました。そのため、実態に伴った経費精算ができる仕組みが必要だと考えていました。
ー バクラク経費精算を導入する以前は、どのようなツールを使用していましたか。
田中さん:とにかくGoogleフォームによる申請から脱却したかったので、すぐに導入できるツールとして、会計ソフトに連携できる経費精算ツールを導入しています。
ただ、1アカウントごとの課金となり、費用負担が大きくなることが懸念でした。さらに稟議との紐づけができなかったので確認に時間がかかることや、ペーパーレス化に向けた電子帳簿保存法への対応を考えると、ツールをバクラクに一元化したほうが効率的だと考えていました。
ー バクラク経費精算への変更を決められた理由をお聞かせください。
橋本さん:一番の決め手は、ワークフローシステムのバクラク申請と連携できることです。バクラク申請とバクラク経費精算を連携すれば、稟議と経費精算を簡単に紐付けることができ、一元管理ができるようになる点が嬉しいポイントです。
経費精算時にすでに稟議の申請が出ているのかどうか、事前申請の金額内に経費精算が収まっているのかどうかなど、すぐに確認することができます。
以前から導入していた「バクラク請求書」や「バクラク申請」についても使いやすく、書類の読み取り精度も高いと感じていました。優秀なエンジニアの方が多く在籍されていることもあり、新機能の開発スピードが速いことも印象に残っています。
また、美容師は業務上パソコンを触ることが多くないため、スマートフォン用の操作画面が分かりやすいことも重要でした。
ー バクラク経費精算の導入は、どのように進行しましたか。
田中さん:社内メンバーへの説明に際しては説明資料を作成し、オンライン説明会を開催しました。説明資料で工夫したポイントが、動画を活用したことです。現場の社員には、スマートフォンで経費を申請してもらおうと考えていたので、スマートフォンの画面を収録した動画を活用して説明資料に盛り込んでいます。
バクラクの営業担当者にはメールで問い合わせをした際に、迅速かつ丁寧にサポートいただいて悩む時間がなかったですし、そもそも設定が簡単でそこまでサポートいただく必要もありませんでした。
ー バクラク経費精算で特に役に立っている機能を教えてください。
田中さん:最も役に立っていると感じるのは、「バクラク申請」の稟議と紐づけることができる機能です。
以前の体制では、バクラク申請で購買稟議を出したものの、経費精算は別のツールで処理していたためにデータが紐付けられていませんでした。そうすると、予算枠が使われていない稟議が溜まることで、計上漏れがないか確認する手間が発生します。バクラク申請とバクラク経費精算をセットで使うことで、そうした手間を削減できました。
また、バクラク経費精算の場合は、N:Nで稟議と申請を紐付けられる上に、消化率も管理できるので非常にありがたいです。
その他にも、AI-OCRの読み取り精度が高く、証憑と申請内容を同じ画面内に表示し、見比べながらチェックできるので使いやすいです。バクラク経費精算の操作画面には、余計な画面遷移がなく、最小限のクリック数で操作が完了する点がストレスがなくていいですね。
ー 導入後の成果についてお聞かせください。
田中さん:Googleフォームで経費精算の申請を受けていた頃は、データの確認や集計作業、監査から求められる証憑の提出などに毎月10時間ほど時間がかかっていました。
バクラク経費精算にしてからは、しっかり稟議と紐づけられているので、照合作業が楽になりましたし、金額チェックもツール上で簡単にできるので、工数が半減しています。
freee会計と連携していることもあり、監査から証憑を求められてもわざわざ探す必要はなく、「このURLを確認してください」とバクラク上の申請のURLを送る対応もできるので、経理の後工程も楽になっています。
領収書の原本チェックに今は4、5時間ほどかかってしまっているものの、電子帳簿保存法への対応が完了すれば、確認にかかる時間もゼロになる予定です。
ー 社内からはどのような評価の声がありますか。
田中さん:会計士として業務委託で関わっている方や取締役からは、今回の取り組み全体を俯瞰して「すごいな、バクラクにしてよかったね」といった声を聞いています。
また、別のツールを使っていた頃は、システムの仕組み上、1申請につき、1部門しか付すことができず、複数の部門、複数の店舗に所属している社員は、所属ごとに複数の申請を出す必要がありました。しかし、バクラク経費精算は明細ごとに部門を付けられるので、1回の申請で済みます。
加えて、コストコントロールの観点では、バクラク経費精算の導入を機に社員ごとに定期区間を登録し、適切な交通費を支給できるようになっています。
ー 今後の展望をお聞かせください。
田中さん:今後の展望として、内部統制の強化やコストコントロールといった、IPOへの準備を進めつつ、日常の経理業務をさらに効率化していきたいと考えています。特に今後の監査対応においては、バクラクシリーズなしで課題を解決することは難しく、バクラクなしでは弊社のIPOができないのではないか、と感じてしまうほどです。
ー バクラク経費精算はどのような企業におすすめできるでしょうか。
田中さん:これまで様々な経理関連ツールを使ったり、デモを見たりしてきましたが、バクラクを使ったときに「すごいツールが出てきた」と感動しました。設計が簡単ですぐに使い始められる上に、細かい設定もきちんとできます。「こういう設定にしたらもっと簡単になるかな?」と考えるのが楽しくなりました。
とにかく簡単にワークフローの構築ができますし、ガバナンスを利かせる上ではかなり重要な役割を果たしてくれます。弊社のように、スタートアップの企業でIPOを目指している企業に特におすすめできるサービスだと思います。