・業績向上により、請求書支払業務の効率化が必要だった
・請求書の会計ソフトへの入力や仕訳に工数がかかっていた
・改正電子帳簿保存法への対応が必要だった
・AI-OCRの書類読み取りの精度が高い
・外貨請求書への対応目処が立っており、開発スピードが速い
・他社製品と比べて設定が容易で、スムーズに導入できる
・請求書の入力や仕訳の工数削減によって、本来業務へ注力できるようになった
・仕訳/振込情報と請求書証憑の突合がしやすくなり、業務負荷が減った
・改正電子帳簿保存法に対応するためのファイル名の変更・保存業務が不要になった
Peach Aviation株式会社(以下、Peach)は、2011年に設⽴され、「アジアのかけ橋」をコンセプトに路線を展開してきました。関西国際空港を拠点に、現在では国内外約40路線で運航しています。
コロナ禍を経てより一層の事業拡大を目指しており、経理課では増える請求書処理業務の効率化と法令対応を行うべく、バクラク請求書受取とバクラク申請を導入。全社展開を終え、外貨の請求書を含めたさまざまな請求書の手入力や確認作業の削減を実現しています。
今回は、システム選定の検討軸や導入後の変化について、経理財務部経理課の上山正勝氏にお話を伺いました。
Peachでは、全国7つの空港で取引先から請求書を受け取ったのちに、大阪の本社で1,000件を超える支払申請の確認や支払処理をしています。
バクラク導入前は、担当者が請求書を既存のワークフローシステムにアップロードし、必要事項を手入力した上で、上長に承認申請を行っていました。
経理課では、ワークフローシステムの申請内容を3名のスタッフで会計ソフトに手入力で転記。さらに別の3名の管理職が、会計ソフトの仕訳データと請求書のPDFを照らし合わせてダブルチェックを行うという流れでした。
こうした請求書処理の流れについて、バクラク請求書受取とバクラク申請の導入を担当した経理財務部経理課の上山氏は課題を感じていました。
「支払申請をするワークフローシステムと会計ソフトが連携していなかったため、手間がかかっていました。コロナ禍では請求書が月間1,200件程度で、比較的余裕を持って作業できていましたが、需要回復後はいっぱいいっぱいの状況で業務の効率化は不可避でした」
また、改正電子帳簿保存法の対応については、認定タイムスタンプを付与できるサービスによって手間をかけずに法令対応することが必要だと考えていました。
請求書処理の効率化のため、請求書受領システムの導入を決めたのち、バクラク請求書受取を含め5社のシステムを比較検討しています。懸念点があるものを除外していった結果、バクラクの導入に至りました。
検討の際は、①外貨請求書の処理ができるか、②自社で設定・メンテナンスできるか、③自社で請求書処理を完結できるか、④インボイス制度に対応しているか、⑤Windows以外のOSにも対応しているか、——の5つの点を確認したと上山氏は振り返ります。
Peachは航空会社であるため、毎月一定数は外貨の請求書が届きます。
外貨請求書に対応しているものの、勘定科⽬をデータとして落とせず会計ソフトに連携できなかったり、会計ソフトと連携するためには外部ベンダーに依頼が必要だったり、といった理由で選定対象から外したシステムもありました。
また組織変更などに際して、自社で設定・メンテナンスが可能である容易さも重視したといいます。
「他社システムで導入に半年ほどかかると言われて対象から外したものがあります。環境セットアップにもパートナー会社の関与が必須でしたが、バクラクの場合、自社で設定ができて、システムに多少理解がある人が設定すれば数時間で終わりそうなほど簡単な印象でした」
BPOサービスは請求書の入力や申請をアウトソースすることで、ノウハウの欠落やタイムラグが発生すること、従業員が会社のお金を使っている実感が薄れてしまうことを危惧したといいます。
ある外資系企業のシステムは、インボイス制度への対応が部分的にしか行われていなかったことから、今後も日本で法改正があった際に対応が遅くなるのではないかと懸念して導入に至りませんでした。
ほかにも、WindowsとMac両方のユーザーが社内にいるためWindowsしか対応していないシステムだと運用が難しいといった社内事情も考慮し、最終的に意思決定をしました。
最終的にバクラクに決めた理由を上山氏はこう説明します。
「重要だったのは経理の業務効率化なので、AI-OCR(AIによる自動読み取り)と仕訳学習の精度の高さが魅力的でした。他社のOCRと比較しても精度が高く、基本プランに含まれている点も分かりやすかったです」
また、Peachで毎月受領する約1,500件の請求書のうち、半数ほどが飛行機の部品や修繕費に関する外貨の請求書であり、外貨対応機能は必須条件でした。
当時、バクラク請求書受取が外貨に対応していないことは不安にならなかったのでしょうか。
「明確な開発ロードマップ提示と営業担当からの丁寧なヒアリングがあったことで導入ハードルにはなりませんでした。実際に、当社の要望通りの外貨機能が実装され、通貨はユーロや東南アジア諸国のものを含めて対応しています。また、バクラクで作成した仕訳データを会計ソフトに連携しており、円貨と同じ画面で外貨請求書の対応ができるので処理の手間もないです」
社内導入にあたっては、国内請求書を処理する一部門から利用をはじめ、外貨請求書機能が利用できるようになったタイミングで、全社展開を行っています。
全社展開後には、申請者と経理、それぞれの業務負担が減ったと上山氏は話します。
「申請者はワークフローシステムへ請求書の金額情報を手入力する必要がなくなり、AI-OCRで読み取った金額を選択することで入力ミスの削減につながりました」
「経理担当者においては、これまで支払申請の内容を会計ソフトに手入力する必要がありましたが、バクラク申請の導入によってその業務が不要になりました。さらに請求書PDFのファイル名を伝票番号に修正し、所定のフォルダに保存するという作業も不要になりました」
また、支払申請と仕訳処理をバクラクに統一した効果については、「支払申請内容をリンクのクリックひとつで確認できるようになり、何より請求書と申請内容を並べて見比べられるので確認作業の負担が減っています」と、画面の見やすさが業務の効率化に繋がっていることを強調します。
バクラク請求書受取では仕訳の段階で、振込先口座の確認もできるため、振込データ一覧と請求書との突合作業を再度行う必要がなくなり、半日分の負担を減らすことができたといいます。
経理課では、これまで会計ソフトへのデータ入力作業に多くの時間を割いていました。しかし、AI-OCRや仕訳学習機能で作業を効率化できたことで、確認作業や固定資産管理など、本来の業務により集中できるようになりました。
上山氏は、従業員の経理リテラシーの向上にも力を入れており、「これまであまり意識されていなかった勘定科目や消費税など、経理処理について考えてもらう良い機会になりました」と、今回のシステム導入プロジェクトを振り返ります。
「経理課はすこし寡黙だったかなと感じているんです。今後は、従業員の経理リテラシー向上のサポートなどを積極的にしていきたいですね。たとえば、どのような活動でどのくらい予算を使ったのかリアルタイムに進捗を見える化するなど、できることが色々あると考えています」
本資料は従業員数1,000名を超える大企業様向けのバクラクシリーズの紹介資料です。ツールの分散をなくし、稟議から会計処理までを一気通貫でサポートするバクラクシリーズの強みや、サービスごとの機能をご紹介しています。
本資料では、「レートの確認」「円への換算」などの外貨処理のストレスを、システム導入で解消するための方法や必要な機能を紹介しています。