バクラクビジネスカードをはじめ、バクラクシリーズを活用いただいているお客様に、LayerXの経営陣が聞きたいことをインタビューする連載『バクラク顧客探訪』。
第4回は、ビジネスモデルとお金の流れをテーマに、「CUSTOM WEAR FOR ALL カスタムウェアの民主化を通じて服を、人生を、この世界をもっと楽しく」というビジョンを掲げる株式会社FABRIC TOKYOの代表取締役 森 雄一郎さんと、LayerX取締役 手嶋 浩己の対談をお届けします。
※ FABRIC TOKYO様では、バクラクビジネスカードをはじめ、バクラク請求書、バクラク申請をご利用いただいています。
手嶋 バクラクビジネスカードは「企業のお金の流れ」にまつわる課題解決を目指しています。
御社のビジネスにバクラクがどのように関係しているのか、普段はなかなか表に出てきにくいビジネスモデルとお金の流れを中心に伺いたいと考えているのですが、よろしいですか?
森さん もちろんです。手嶋さんにリードしていただけるのであれば心強いです(笑)
手嶋 ありがとうございます。では、早速ですが御社のビジネスモデルの概況から教えてください。
森さん オーダーメイドのアパレル製品をECサイトで販売しています。
全国展開しているリアル店舗で採寸いただければ、お客様の体型などのデータをクラウド上に登録し、オーダーメイドのアパレル製品を楽しむことができます。
オーダーを受けてから工場で製造し、平均1ヶ月ほどでお客様の手元に届きます。
手嶋 お客様からお金をいただくタイミングはオーダーの時ですか?工場から出荷、納品された時ですか?
森さん お客様からはオーダーのタイミングで代金をいただいています。
手嶋 なるほど、工場から御社への請求はどのタイミングで届くのですか?
森さん 工場から当社への請求はお客様に出荷した時点です。請求書は1ヶ月分一括で届きます。
当月発注いただいたお客様の商品とお金の流れは次の通りです。
手嶋 一般的なECやD2Cよりも、資金の効率性が良いビジネスモデルですね。
森さん そうですね、当社は在庫を持たないのでお客様に代金をいただいてから工場に費用を支払う流れになります。一般的に、D2Cの会社は先に在庫を抱えるビジネスモデルです。在庫を持つために資金調達を行うケースが多いです。
手嶋 御社が調達をする場合の目的は、システムや人への投資がメインですか?
森さん おっしゃる通りです。
まず、ECサイトの開発や、複雑な商流を整えるためのツール開発などへの投資があります。次に、人や組織への投資。そして広告です。
当社がバクラクビジネスカードを導入した目的の1つが広告費です。
広告運用を内製化しており、バクラクビジネスカードを利用しています。
手嶋 バクラクビジネスカードに言及いただきありがとうございます。お金の流れで考えると、お客様に店舗に来ていただくための広告費を最初に支払っていると捉えれば良いでしょうか?
森さん その通りです。
1年前は新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置などの影響がまだ残っている状況だったので、私たちが届けたいビジネスマン向けの洋服の需要が生まれない状況でした。広告費をかけたくてもかけられない状態だったのです。
ところが、今年に入って需要が急激に拡大し、広告費の桁が1つ変わってきました。
手嶋 バクラクビジネスカードを導入いただいたのは、コロナが明けて広告費を投下する資金を用意するためでしょうか?
森さん まさにその通りです。
手嶋 法人カードが様々ある中で、バクラクビジネスカードを選んでいただいたポイントはありますか?
森さん まず審査が早いこと、次に、大きな金額の与信枠を設定いただいたことです。
もともと他社の法人カードを利用していたのですが、広告費で利用するには与信枠が足りない状況でした。
また、他社の法人カードを申し込んだものの審査に時間がかかっていました。
一方、バクラクは審査がものすごく早いという噂を聞いていたので、LayerXの知り合いに相談したところ良さそうな感触を得ることができました。実際、本当に審査が早くて助かりました。
バクラクビジネスカードの担当の方は当社に伴走して審査部と掛け合ってくれました。私たちに寄り添う姿勢から、Layerxの組織的な強さ、顧客を大切にするカルチャーを感じましたね。
手嶋 バクラクビジネスカードを導入して、機会損失なく広告の運用はできましたか?
森さん スピード感のおかげで機会損失なく運用できました。
過去に申し込んだ法人カードは審査通過まで1ヶ月から2ヶ月弱くらいかかっていましたが、バクラクでは1週間も経たずに審査がおりました。
しかもそれが全部オンラインで完結したので、工数も少なかったです。
手嶋 業務フロー自体がデジタル化されたということですね。それは嬉しい話です。
森さん バクラクビジネスカードによって業務効率も上がりました。利用明細が即時にシステムへ反映されるため、月次決算の早期化に繋がっています。
当社は社員数に対してコンパクトな管理部門になっていると思います。できれば積極的に自動化ツールやDX系のSaaSを導入し、少ない人数で対応できる範囲を広げたいと考えています。
バクラクビジネスカードを利用してみて、他のバクラクシリーズにも興味が出てきました。
手嶋 以前からDXを進められてきたのですか?
森さん DXはかなり進めてきました。以前から監査法人や証券会社にも入ってもらって、将来時期が来るであろうIPO準備にも耐えられるように組織を作ってきたので、少数精鋭であっても仕組み化ができています。
手嶋 今後はどのような領域に注力されていきますか?
森さん トータルアパレルのファッションブランドへと進化しているところです。
スポーツブランドやアウトドアブランドで使われるような素材を、ビジネスウェアにも用いていて、羽織ってみると動きやすい。スポーツウェアのようになっています。リピーターが多く、満足度も高いです。
また、当社では「カラダID」という形でお客様の情報をお預かりしています。
将来は、自分のスマホの中に「カラダID」を持ち歩いてFABRIC TOKYOだけでなく、他社のECサイトでも使えたり、リアル店舗でも自分にマッチするブランド・アイテム・サイズをレコメンドするエンジンとしても利用したいという構想があります。
カラダIDをもとに、自分にピッタリな洋服や好きなものが作れる会社にしていきたいですね。
森 雄一郎
株式会社FABRIC TOKYO 代表取締役CEO
1986年生まれ岡山県出身。大学卒業後、ファッションイベントプロデュース会社にてファッションショー、イベント企画・プロデュースに従事。
その後、ベンチャー業界へ転向し、不動産ベンチャー「ソーシャルアパートメント」創業期に参画した他、フリマアプリ「メルカリ」の立ち上げを経て、2014年2月、カスタムオーダーのビジネスウェアブランド「FABRIC TOKYO(旧・LaFabric)」をリリース。
”Fit Your Life”をコンセプトに、顧客一人一人の体型に合う1着だけではなく、一人一人のライフスタイルに合う1着の提供に挑戦中。手嶋 浩己
株式会社LayerX 取締役(非常勤)
一橋大学商学部卒業後、99年博報堂に入社、広告実務やマーケティング企画等を経験。06年創業期のインタースパイア取締役に転じ、2度の経営統合を経て12年ユナイテッド取締役に。新規事業やM&Aの推進、スタートアップ投資等を担当。18年に退任。その後、LayerX取締役(非常勤)に就任。また、自身のベンチャーキャピタルであるXTech Venturesも創業し、代表パートナーに就任。
社名 :株式会社FABRIC TOKYO
事業内容:カスタムオーダーアパレルブランド「FABRIC TOKYO」の運営
設立:2012年4月6日