経費精算の工数が5分の1に 「従業員が使いやすいシステム」を目指したダイニチ工業とリコージャパンの取り組み

経費精算の工数が5分の1に 「従業員が使いやすいシステム」を目指したダイニチ工業とリコージャパンの取り組み
バクラク導入の背景と効果
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課題

・基幹システムと内製システムの連携が属人化しており、将来的に継続的な運用が困難になる懸念があった
・年間13,000枚の領収書処理が大きな工数負担となっていた
・内製システムでのインボイス制度対応には年単位の改修が必要となり、その負担の大きさから今後の法改正への対応が課題となっていた

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決め手

・バクラクのAI-OCRが領収書などを速く・正確に読み取ることで、手入力を大幅削減
・直感的で操作しやすい画面設計で、また現場も使いやすい自社に合わせた柔軟な設定が可能
・長年の取引があるリコージャパンからの提案という信頼感も、導入の後押しとなった
・法制度対応のためのシステム改修が不要になるだけでなく、現場でも無理なく使えると感じた操作感が決め手に

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効果

・承認作業時間が半分以下に短縮され、大幅な業務効率化を実現
・スマホで申請・承認が可能になり、紙と紛失リスクを削減
・AI-OCRによる自動入力で申請者の手間が減り、業務負担が大幅に軽減された
・法制度改正時の対応負荷をサービス側に任せられることで、社内システム部門の改修の手間が削減できた

「常に新しい技術を生み出すこと」を企業理念に掲げ、ユニークな製品開発で知られるダイニチ工業株式会社。「既存製品の模倣ではなく、自社の技術を起点に、「この技術で何ができるか」を出発点とする独自の製品開発を行っています。

そのアプローチから生まれる製品は、特定のニーズに深く応える設計が特徴で、“こだわりの強い方にも応える”魅力を備えています。

同社は、経費精算業務の効率化を目指し、「バクラク経費精算」「バクラク請求書受取」を導入しました。

本記事では、導入の背景から選定のポイント、導入後の効果に至るまで、同社経理部長の鶴巻様をはじめ、経理ご担当者の外山様、牧田様、そして導入を支援したリコージャパン株式会社 新潟支社の谷様、風間様にお話を伺いました。長年の課題であった属人化からの脱却、そして従業員の働きがい向上にも繋がったという、ダイニチ工業様のDXへの挑戦に迫ります。

目次
リコージャパンとの長年の信頼関係がバクラク導入につながった 属人化・業務負荷・制度改正対応…経理業務を根本から見直す転機に バクラクなら「読める!」 OCRの精度が導入の決め手に 操作回数が1/5に!スムーズな承認作業が可能に バクラクは現場の業務フローに馴染みやすく、従業員にも受け入れられやすいシステム
同社が開発したプロのような焙煎を手軽に再現できるコーヒー豆焙煎機

リコージャパンとの長年の信頼関係がバクラク導入につながった

ー 今回、リコージャパン様からのご紹介でバクラクを導入いただきました。リコージャパン様とダイニチ工業様は長くお付き合いをされているそうですね。

鶴巻様:はい、本当に長いお付き合いになります。元々は、当社の各拠点に多数設置されていたFAX機器の導入がきっかけだったと記憶しています。その後、リコージャパン様が業態を変えられていく中で、IT関連のご提案もいただくようになり、日常的なアドバイスをいただける貴重な取引先というスタンスで現在に至ります。

今回のバクラク導入に関しても、我々が「何をしたいのか」という本質的な部分をお話しさせていただいた際に、「それであれば、バクラクで実現可能です」とご提案いただいたのがきっかけです。

ー リコージャパン様から見て、ダイニチ工業様はどのようなお客様ですか?

ダイニチ工業 株式会社 経理部 主幹 牧田様 / 経理部部長 鶴巻様 / 経理部 課長 外山様

谷様 :ダイニチ工業様は、我々にとって非常に大切なお客様です。長年にわたり深いお付き合いをさせていただいており、私自身も前任者から引き継ぐ際には、その重要性から大きなプレッシャーを感じたほどです。

私ども、リコージャパンも、元を辿れば製造業からスタートしておりますので、ものづくりに対するこだわりや情熱といった部分で、ダイニチ工業様とは深く共感できる点が多いと感じています。共に成長を目指す「パートナー」として、今後も勉強させていただきながら、より良いご提案を続けていきたいと考えています。

鶴巻様:私も以前は販売管理や物流の部門を見ておりました。それらのシステム刷新の際にも、リコージャパン様には大変お世話になりました。当時の担当者の方とは、一緒に展示会を廻ったり、将来のシステム構成について共に検討したりと、深く関わっていただきました。

ー 多くの部署でリコージャパン様と連携されているのですね。

リコージャパン株式会社 デジタルサービス営業本部 新潟支社
 コーディネート営業部 新潟インテグレーショングループ風間様 /  新潟営業部 新潟LA1グループ 谷様

属人化・業務負荷・制度改正対応…経理業務を根本から見直す転機に

ー ダイニチ工業様の経理部門の主な業務内容について教えてください。

鶴巻様:経理部は各部門からの出入金に関わる申請の処理や管理会計情報の取りまとめ、資金管理や運用の判断をしています。私は経理部長として、業績予測の開示を行い、会社全体の状況を鑑みながら各部署の調整を行う役割を担っています。

今回のバクラク導入にあたっては、経理の組織改革を目的に「作業プラットフォームを見直す」というミッションの一環として旗を振りました。

外山様:私は経理課長として基本的な経理業務や全社の経費予算進捗の管理をしています。バクラクの導入では社内規定を自然なUIにする作業を担当しました。2年前に総務から経理に異動してきたばかりなので、社内ユーザーに近い視点で改善を進められたと思います。

牧田様:私は主に資金化、入出金周りの管理業務を行っています。バクラク導入では動作の確認や社内マスタの構築をしています。

ー ありがとうございます。皆様の役割分担がよく分かりました。次に、バクラク導入前の経理業務全体に関わる課題や経費精算業務における課題について伺えますか。

鶴巻様:経理部門は5名体制で、うち3名は異動して3年以内。経理は「10年経験しないと一人前とは認められない」と言われますが、育成に時間をかけられないのが現実です。だからこそ、誰でも正確に業務を進められる仕組みが必要だと考えています。

現在は各部署の自社開発システムからデータ収集して仕訳を自動で作っていますが、一部でデータベースから複雑なエクセルマクロを介して仕訳にしている分野が残っています。システムやエクセルの仕組みは特定の担当者に管理を依存している状態です。

 この属人化により、「マクロの保守は誰が?」「担当者が異動したら?」という不安が常にあり、人事異動の障害にもなりかねませんでした。

そこで今は、基幹システムと外部サービスを連携し、業務を標準化することで属人性の排除を進めています。
また、インボイス制度対応の際には、内製システムの改修に年単位の開発が必要となり、対応の限界も感じていました。

外山様:特に経費精算システムは本社と営業部門が異なるシステムを利用している点も課題でした。月間1,000枚以上、年間13,000枚以上の処理を行っており、更に2つのシステムからデータを出力し、突合した上で基幹システムに取り込む必要があったので負担も大きかったです。

バクラクなら「読める!」 OCRの精度が導入の決め手に

ー ご検討はどのようにすすめられたのですか?

鶴巻様:このような状況から、経費精算業務のあり方を根本から見直す必要があると考えました。まずは世の中にどのようなサービスがあるのかを知るため、数多くのセミナーに参加し、さまざまな企業からサービスをご紹介いただきました。

当社は自社開発したシステムを長年利用してきた経緯があるため、新しいシステムを導入する際には、従業員からの反発も懸念されました。「今までのやり方のほうが良かった」と言われないよう、慎重に選定を進める必要がありました。

そこで、アプローチをいただいた企業様には、ほぼ全てのサービスで試用環境を提供していただき、我々の現場の業務に本当にフィットするのか、既存の機能と比較してどうか、という点を徹底的に検証しました。しかし採用に足る仕様のサービスに出会うことはできず、八方ふさがりになりかけました。

そんな中、リコージャパンの風間様から「バクラクをご覧になってはいかがですか ?」と一言いただいたのが、大きな転機となりました。

ー 多くの選択肢を検討されたのですね。風間様がバクラクをご紹介された理由を教えてください。

風間様:法制度対応の課題に応えられることに加えて、従業員が受け入れやすいシステムなので、経理の皆様の「現場が使いやすいシステムにしたい」という思いを形にできると考えました。

ー ダイニチ工業の皆様がバクラクを導入する決め手となったのは何だったのでしょうか?

鶴巻様:一番の決め手はOCR機能の精度と速度です。

過去にOCRでFAXの発注書を読み取るシステムの導入を検討した際に技術的な限界を感じていたため、あまり期待していませんでした。
ところが、バクラクのAI-OCRを試したところ、「読めるじゃん!」と驚きました。他社のサービスと比較しても、その精度・速さは群を抜いていました。
トライアルでは、スーパーのレシートや手書きの請求書など、さまざまな形式の証憑を読み取らせて検証を行いました。その結果、他社サービスでは読み取りが難しかった証憑、たとえば、斜めにスキャンされたレシートや、住所・取引先名の上に押印された請求書に対しても、バクラクは問題なく読み取ることができました。

現場で日常的に扱われる多様なフォーマットに対して、高い読み取り精度と柔軟な対応力を発揮しました。

またバクラクはUI/UXが非常に優れており、直感的に操作できる点も魅力でした。

牧田様:バクラクは設定の自由度が高く、内製に近いUIが構築できたことがよかったです。内製システムは社内規定に合わせて自動で設定ができるようになっているので、それに近いことができないと社員に浸透しづらいと考えていたからです。手順を固定してしまうシステムが多いなか、利用者に合わせた仕様ができる点が便利だと感じます。

谷様:バクラクをご紹介するのは初めてでした。比較的新しいサービスということもあり、まだ世の中に十分に認知されているわけではありませんでしたが、最初にお客様から前向きな評価をいただくことができました。

バクラクで正しく読めた手書きの請求書

ー 法制度対応という観点で、バクラクを導入する決め手となったポイントは何だったのでしょうか?

鶴巻様:最新の法制度への対応にかかる手間を削減することは、今回のシステム導入における重要な目的のひとつでした。

そのため、インボイス制度や電子帳簿保存法などへの対応が「すでに実現されていること」は、サービス選定時点での前提条件となっていました。バクラクを含め、候補に挙がった複数のサービスは、いずれも制度対応の実績があり、この点で大きな差はなかったといえます。そうした中で、最終的な導入判断の決め手となったのは、社内の従業員が実際に使いこなせるかどうか、現場でスムーズに運用できるかどうかという“使いやすさ”の観点でした。結果として、バクラクが最も当社の業務にフィットすると判断しました。

操作回数が1/5に!スムーズな承認作業が可能に

ー バクラク導入後、経費精算業務はどのように変わりましたか?具体的な効果を教えてください。

鶴巻様:まず、経費精算にかかる時間が大幅に短縮されました。

取締役も「時間が半分になった」「スマートフォンアプリも分かりやすくて楽ですね」と評価していました。
先日も、70件ほど申請が溜まった瞬間があったのですが、あっという間に処理が終わりました。

外山様:本当にあっという間でした。以前のやり方の半分以下の時間で承認作業が完了できたんです。

画面を確認する際のクリック数で言えば、感覚的には以前の1/5以下になったと思います。以前は画面を展開して確認し、また戻って…という作業が多かったのですが、今は一覧性が高く、スムーズに確認できます。特に、証憑と申請書を別々に開く必要がなくなり、同時に見比べられることで、チェック作業が格段に楽になっています。

牧田様:申請者側にとっても、AI-OCRによる自動入力で手間が大幅に削減されたと思います。以前は手入力で多くの項目を打ってもらっていましたが、その必要がなくなりました。「こんなに簡単でいいの?」と逆に心配されるくらいです(笑)

鶴巻様:出張先の領収書もスマートフォンで撮影してすぐにデータ化できるので、ペーパーレス化にもつながっています。領収書の紛失リスクが低減され安心です。

ー 経費精算業務における属人性の解消の効果はありましたか?

外山様:従来は、経費精算処理にあたって部署ごとに「申請を代行する人」が存在しており、作業が一部の社員に偏っていました。バクラク導入後は、誰でも使いやすい操作画面とOCR機能によって、従業員各自が自分の申請を行うようになり、実質的に“申請作業の属人化”は解消されました。また、以前は2つの異なるシステムから出力されたデータを突合・仕訳処理していた業務も、1つのシステムで完結できるようになり、処理の一貫性と作業効率が大幅に向上しました。

風間様:システムが使いやすかったことに加えて、経理部の皆様が労を惜しまず丁寧に設定を進められたことが、スムーズな運用や社内での高い評価につながったのだと感じています。従業員の皆様のために試行錯誤を重ねる姿勢から、ダイニチ工業様の温かい社風が伝わってきて、とても感動しました。

ー 今後はどのような取り組みを行う予定ですか?

鶴巻様:バクラクの社内説明会を部署別に行った事で社員への定着のめどが立ちました。これから会計システムとの調整に向けて検討を進めていきますが、勘定奉行クラウドとの自動連携が進むことを期待しています。各アプリケーション間のデータ連携がスムーズになれば、さらに業務効率が向上するはずです。

バクラクは現場の業務フローに馴染みやすく、従業員にも受け入れられやすいシステム

ー これからバクラクの導入を検討されている企業様へメッセージをお願いします。

鶴巻様:自社でシステムを開発・運用している企業には、バクラクは非常にフィットすると思います。懐が深く、自社の業務フローに合わせて柔軟にカスタマイズできる点が魅力です。柔軟性のないシステムでは従業員に我慢を強いることになりかねませんが、バクラクは現場にも自然に馴染みやすいと感じました。

また、グループウェアを活用している企業にもおすすめです。ポータル画面にバクラクの入り口を設置し、SSOを使えばログインの手間もなく、セキュリティの向上にもつながります。プロジェクトや稟議など支払情報に管理番号を紐づける必要のある製造業にも適しています。

さらに、IT業界の淡々としたイメージとは異なり、バクラクのサポートは温かみがあります。セミナーやサポートを通じて担当者の顔が見え、次々と新しい提案をしてくれるので、安心して導入を進められました。自分たちの声がシステム改善につながっていく実感もあります。

あとは全国の営業所向けに説明会を行えば、社内定着も完了です。業務効率化が全社に広がることを期待しています。

風間様 :AIによる補助機能が非常に優れているため、AIを活用して業務改善に取り組みたいとお考えの企業様にもおすすめです。

バクラクは単に“業務を効率化する”だけでなく、“業務そのものをなくす”ことを目指した開発をしているため、大胆な業務改善につながる可能性を秘めています。ぜひ一度ご覧いただければと思います。

バクラクAIまるわかりガイド

多くの企業が“高精度”を謳う中、バクラクはAI-OCRの精度をはじめとするAI活用機能に強みを持っています。では、どのようにしてその強みを実現しているのか、他社サービスと比較してどのような違いがあるのか、解説します。

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バクラク経理業務改善事例集

本資料はバクラクを活用した経理業務の改善事例集です。請求書の発行や支払処理、経費精算、法人カードの処理、また法令対応の負担軽減をどのように実現したのかお客様にインタビューした事例を5社分掲載しています。

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社名
ダイニチ工業株式会社
業種
製造業
従業員数
100名〜499名
サービス
バクラク経費精算
バクラク請求書受取
課題・目的
現場社員の負担軽減
脱属人化
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