・電子帳簿保存法へ対応する必要があった
・ワークフローと支払管理のツールが分断されているため、二度手間が発生していた
・申請者の金額入力のミスがあり、やり取りの手間が発生していた
・開発のスピードが速く、要望にすぐ応えてくれた
・画面のレイアウトが分かりやすく、操作しやすい
・仕訳の時間が短縮され、会計処理までの業務フローが以前の2/3に
・受取状況レポート上で申請漏れをすぐ確認できるようになった
・導入をきっかけにペーパーレス化が進み、在宅勤務にも柔軟に対応できるようになった
「マーケットを広げて、楽しさを伝える」を企業理念に掲げ、自動車・バイクを中心としたビジネスを展開する株式会社アップガレージグループ。2021年12月に上場を果たした同社では、中古カー・バイクパーツ業界でシェアトップのグループ企業を抱えており、グループ全体のバックオフィス業務を担っています。
上場後は内部統制の強化と並行して進めていた、デジタルによる業務効率化と電子帳簿保存法への対応を機に、バクラク請求書、バクラク申請を導入しました。ツール導入の背景にあった課題や導入までの流れ、そして成果について、管理本部、経理・財務部の本橋さん、深井さん、秋山さん、佐藤さんにお話を伺いました。
(写真は2022年10月時点のものになります)
ー 貴社のバックオフィス業務体制とミッションについてお聞かせください。
本橋さん:弊社はグループ企業2社の持ち株会社として、グループ全体の経理や総務、人事といったすべてのバックオフィス業務を集約して取り組んでいます。
2021年12月に上場したことをきっかけに、上場企業としてグループ全体の業務効率化だけでなく、内部統制の強化と情報の正確性を維持することが、バックオフィス部門の重要なミッションとなっています。また、ワークフロー間のデータの連携や会計システムとの連携といった、デジタルを活用した業務改革にも以前から取り組んできました。
佐藤さん:今回、バクラク請求書を導入するに至ったきっかけは、電子帳簿保存法への対応です。電子帳簿保存法によって、電子取引に関わる電子データの保存義務が発生するため、新たなツールの導入検討をはじめました。また、これを機に稟議から会計まで一気通貫で連携させたいと考えていました。
ー 毎月発生する請求書についてお聞かせください。
秋山さん:毎月の請求書枚数はおよそ300枚で、主にカー用品の仕入れ先企業から郵送で送られてきます。業界全体で紙の文化が根強く残りデジタル化が進んでいません。
バクラクの導入を一つの機会と捉え、取引先に請求書の電子化をお願いし、一緒にデジタル対応を進めているところです。
ー バクラク請求書の導入背景には、どのような課題があったのでしょうか。
佐藤さん:現場担当者が情報共有ツールによるワークフロー上に手入力で申請した請求書の内容と、経理担当者が会計ソフト上で手入力した内容に違いが生じていたこと、そもそも同じ内容を2回も入力するのは無駄ではないかと感じていました。すべて手入力だったので、時間も手間もかかります。
申請で上がってきた内容に不備や不明点があれば経理からメールやSlackで連絡しており、これも大きな手間でした。
秋山さん:今まで使用してきた情報共有ツールによるワークフローは、社内から使いにくいという声があったことも悩みの一つでした。同じ取引先であっても反社チェックや稟議、支払いといった各種申請がうまく紐付いておらず、それぞれ別に処理されてしまうため、確認作業に時間がかかります。また、このワークフローは情報共有ツール上でしか承認できないため、対応に時間がかかっていました。
そこで新たに請求書の処理を効率化するツールの導入と、ワークフローシステムの乗り換えを検討し始めました。
ー 以前に抱えていた課題を解決するため、どのようなツールの導入を検討されたのでしょうか。
秋山さん:3社のツールで比較検討を実施し、デモを見たり、実際に操作して使いやすい、分かりやすいと感じたツールを導入すると決めました。特に申請までの流れと、経理側の確認作業がどれだけシンプルかを重視しました。
バクラク請求書のトライアルを進める中で感じたのが、ユーザーの要望に対して迅速に対応していただけることでした。
まだ導入決定前であったにもかかわらず、弊社からの要望を「すぐに開発へ伝えます」と対応してくださり、実際にすぐ対応いただいたことには驚きました。スピード感があり、ユーザーと一緒に成長できる点を特に評価しています。
ツール導入に対する社内合意を得るため、開発スピードによる今後のサービス向上とさらなる効率化の実現を強調して社内に説明し、バクラク請求書の導入が決定しました。
深井さん:また、画面レイアウトが使いやすいと思います。たとえば、請求書の証憑と仕訳内容を同じ画面で確認できる点は、現場でとても好評です。今までは別々のツールを半分ずつのウィンドウに分けて表示する必要があったのですが、同じことを一つのツール、一つのウィンドウで確認できるようになったことは、かなり楽だと感じています。
バクラクは「AI-OCR読み取り」による入力ですが、読み取りの精度については、入力代行のサービスと比較しても大きな差は感じませんでした。
ー バクラク申請とバクラク請求書を社内に浸透させるまでの流れを教えてください。
秋山さん:社内へツールを浸透させるため、まず部署ごとの役職者に直接使い方を説明しています。その後、主な申請作業の担当社員に向けて説明会を開いています。
現場社員からの反応としては、AI-OCR(自動入力補完)の機能が特に便利だと感じているそうです。
また、申請を承認する立場の役職者からは、今まで情報共有ツール上でひたすら「承認」のボタンをクリックしていた作業が、Slack上に通知され、Slack上でも承認できるようになった点が効率化に繋がったとの声を聞いています。
複数のツールをまたがずにSlackだけで書類を確認、承認でき、それによって外出先や移動中に確認できるのは、非常に便利だと思います。現場の役職者は、カー用品のお店を回っていることが多いため、特に重宝しているそうです。
ー バクラク請求書の導入で、どのような成果が得られましたか。
深井さん:会計処理までの業務フローが短くなり、だいたい以前の3分の2の時間で処理できるようになりました。締め作業にも余裕が生まれています。
特に会計ソフトに請求書の内容を入力し、仕訳を行う時間が最も減ったと感じています。今まで手入力していたものが、バクラク請求書上で、仕訳データ出力のボタンをクリックしてそのまま取り込むだけで済みます。
入力ミスを防止する効果もあると感じており、以前は月に2、3件ほど入力ミスが発見されていましたが、今のところ入力ミスは起きていません。
インボイス制度についても、受取請求書に関する業務は基本的にバクラク請求書で対応する方針です。すでに利用している営業メンバーからの評判も良いですね。
ー バクラク申請の導入で、どのような業務の変化がありましたか。
佐藤さん:今まではワークフローと会計システムが連携していなかったため、請求書の申請漏れに気付くまで時間がかかっていました。情報共有ツールから費用申請の一覧をCSVに出力し、会計システム上の請求書データと突合していたのです。そこでもし申請が確認できなければ、現場の担当者を調べて依頼しなければならず、これが頻繁に発生していました。
バクラクを導入してからは、「受取状況レポート」上で支払申請があったかを一目で確認できるようになったので、とても便利ですね。
ー 今後の展望をお聞かせください。
深井さん:ちょうど新型コロナウイルスの感染が拡大しているタイミングだったのですが、バクラク請求書を導入したことで在宅でできる経理業務の幅が広くなったと感じています。
紙の請求書は、出社しなければ確認できませんが、バクラク請求書による請求書のメール受け取りを推進したことで、在宅でも柔軟に対応できるようになりました。
また、締め作業の日数自体に変化はありませんが、繁忙期の残業時間は大きく削減できていると思います。ツールによって浮いた時間は、さらなるデジタル化を実現するための施策に充てることができており、今後ますます業務を効率的にしていきたいと思っています。
本橋さん:最終的な目標として、ペーパーレス化を実現し、経理業務の紙をゼロにしたいと考えています。今回のバクラクシリーズの導入によって、ペーパレス化の下地が整ったと思いますので、あとは経理部内の運用方法や業務ルールを整えていく予定です。
ー バクラクシリーズは、どのような企業におすすめできるでしょうか。
佐藤さん:電子帳簿保存法やインボイス制度への対応がまだ進んでいない企業にこそ、この機会に導入を検討すべきだと思います。
開発スピードが非常に速いため、今後また別の法対応に追われた場合でも、すぐに対応されるかと思います。個人的にもどのような便利機能が実装されるか、今後にますます期待しています。