・以前の経費精算システムでは、改正電子帳簿保存法への対応にオプション契約が必要だった
・紙の証憑とパソコン画面を見比べながら照合作業を行っていたため効率が悪かった
・マスタ設定が複雑で使いこなせていなかった
・以前導入していた経費精算システムと比べ、コストを削減できる
・AI-OCR(自動読み取り)の精度が高く、速度も速かった
・画面レイアウトの分かりやすさが高評価(読み取り部分に色がつく)
・社員からはパソコンを開かず、アプリでどこからでも経費精算を進められるとの声
・業務の効率化で、領収書の枚数が増えても問題なく対応できている
・将来的には経費精算の時間は半分に、領収書提出のための出社もなくなる予定
スマートフォンやアプリ、ゲーム関連情報を専門に扱うメディアサイト「AppBank.net」をはじめとして、メディア事業やストア事業など、最先端の情報と技術が集まる場所を作り続けているAppBank株式会社。「You are my friend!」を理念に掲げる同社では、改正電子帳簿保存法への対応をきっかけに使いやすい経費精算システムを求めて、「バクラク経費精算」を導入しました。経費精算システムを乗り換えた理由や導入までの流れ、そして成果について、財務経理部部長の渡邊さん、田仲嶋さんにお話を伺いました。
財務経理部 兼 経営企画部の田仲嶋さん
ー 貴社のバックオフィス業務では、どのようにデジタル化を進めていたのでしょうか。
渡邊さん:紙や印鑑による経理業務が中心だったのですが、電子帳簿保存法への対応と新型コロナウイルス感染症への対応がきっかけとなり、デジタル化を推進することになりました。
ー 経費精算はどのような業務フローでしたか。
渡邊さん:経費精算の対象となる社員は40名ほどです。経費精算の項目としては、交通費や消耗品系の雑費が多く、接待交際費は多くありません。
バクラク経費精算を導入する以前は、社員が紙の申請書に領収書の原本を貼り付けて経理へ提出し、以前導入していた経費精算システムのデータと照合していました。問題がなければ、CSVファイルに出力して、加工した後に会計ソフトへインポートする、という流れです。チェックと会計処理の工程は、およそ2日ほどかかっていたと思います。また、紙の領収書を提出・回収するために出社しなければならない状況でした。
ー バクラク経費精算の導入背景には、どのような課題があったのでしょうか。
渡邊さん:以前導入していた経費精算システムでも電子帳簿保存法への対応はできたのですが、オプション機能を追加すると費用が高額になってしまうことが悩みでした。
もう1つが、機能面の課題です。その経費精算システムは「使い勝手があまり良くない」という声を社内からもらっており、以前から乗り換えを検討していました。たとえば、OCR機能で読み取った情報と証憑を一つの画面で見比べることができませんでした。
また、前任者による初期設定のままでマスタデータが古かったこともあり、修正には手間がかかることが課題でした。そのため、現状から再設定を進めるのであれば、システムを乗り換えたほうが効率的であると判断しました。
田仲嶋さん:また、電子帳簿保存法に対応した業務フローではなかったため、領収書の原本回収に時間がかかっていました。期限内の提出がなかった社員へのリマインドだけでも時間がかかり、忙しいときは反応がなかなか得られませんでした。
財務経理部 兼 人事総務部 部長の渡邊さん
ー 経費精算の課題を解決するため、システムの比較検討はどのように進められたのでしょうか。
渡邊さん:経費精算システムの乗り換えにあたっては、すでに導入を決定していた会計システムの経費精算オプションとバクラク経費精算を比較検討しています。
まず重視したポイントが金額です。会計システムの経費精算オプションでは、タイムスタンプ1件あたりの課金形態で運用コストが高くなってしまうことがデメリットでした。バクラク経費精算を導入した場合と比べて、年間20〜30万ほども高くなる計算だったのです。
次に重視したポイントが、使い勝手や操作画面の見た目です。バクラク経費精算は、AI-OCRの読み取り画面がとても見やすいと感じました。どこの数字を読み取ったのか色分けされるため確認しやすく、複数の情報を同時に確認できるマルチ画面も好評でした。
一方の会計システムの経費精算オプションでは、読み取った画面を操作と同時に確認できず、全体的に操作しづらさを感じていました。
ー 導入前にトライアルを実施した感想をお聞かせください。
田仲嶋さん:経理は全員、導入前に一度バクラク経費精算を操作しています。私はもともと事業部側にいたので、申請者側の視点でトライアルさせてもらいました。
どのくらいの精度で領収書やレシートを読み取ることができるのか、複数枚を連続して読み取るときの操作感を試しています。しっかり領収書を読み取れていただけでなく、読み取り時間が短いこと、分かりやすい操作感が高評価でした。
渡邊さん:トライアルの結果とコストを抑えられることが決め手となり、バクラク経費精算の導入を決定しています。
ー バクラク経費精算の設定はスムーズに進められましたか。
田仲嶋さん:はい、直感的に操作しやすいためマニュアルを見なくても設定ができました。CSVのインポートで一括で設定ができる部分も多く、1日あれば十分でした。
また、メールで質問を送ると1、2時間程度で回答が戻ってきたため、スムーズに設定を完了することができてとても助かりました。
ー バクラク経費精算の導入を決定してから、社内浸透までの期間を教えてください。
渡邊さん:それほど時間はかかっておらず、契約からおよそ1ヶ月で社内浸透しています。以前の経費精算システムからの乗り換えであったため、これをよい機会にと承認フローや科目などのルールを見直したため、少し時間がかかりました。
ー バクラク経費精算の設定で工夫されていることはありますか。
渡邊さん:弊社では福利厚生の一環で、ジャンルを問わず上限1,000円で書籍購入費を支給しています。そのため、バクラク経費精算でも図書費に1,000円の上限設定を設けています。
また、出張費と接待費は事前申請を必要としていますので、領収書を提出する際にはメモ欄に、他社のワークフローシステムで発行された稟議番号を記載してもらっています。
ー バクラク経費精算の導入で、どのような成果が得られましたか。
渡邊さん:まだ導入から日が浅いのですが、電子帳簿保存法対応で領収書の原本提出を不要にできるよう進めていますので、これまで経費精算にかかっていた時間は半分ほどになり、領収書のための出社もなくなる予定です。
田仲嶋さん:弊社が新規事業として手掛けているイベント運営では、イベント現場に必要な備品のために領収書の枚数が増えていました。特に領収書が多い社員は、小さい領収書が多く貼り付けられたA4の申請書が、10枚以上になる場合もありました。
A4用紙に一つひとつの領収書を貼り付ける準備作業だけで30分以上かかることもありましたが、今ではすべて領収書を読み取るだけで自動読み取りしてもらえるので、かなり楽になっているはずです。
渡邊さん:実はイベント運営の新規事業をリリースしてから、会社全体の領収書の枚数は5倍前後まで増えていました。当時は経理も非常に苦労していましたが、バクラク経費精算を導入した今であれば、今後領収書の枚数が増えたとしても、問題なく対応できると考えています。
ー 経費申請を行う社員からは、どのような感想をお聞きしていますか。
田仲嶋さん:スマートフォンで領収書を取り込むことができる点が特に好評です。イベント運営に関わる社員や外出が多い社員からは、場所を問わず、またパソコンを開かず経費精算の作業を進められるとの声を聞きました。
以前の経費精算システムでもスマートフォンでの申請はできていたのですが、バクラク経費精算のほうが操作が楽だとのことです。
渡邊さん:また、電子帳簿保存法のスキャナ保存要件に満たない解像度の画像だった場合には申請者にも承認者にもアラートが出るため、法制度に対する理解がなくてもアラートによって画像を差し替えるなどの対応をしてもらえます。
ー どのような企業に、バクラク経費精算をおすすめできるでしょうか。
渡邊さん:やはり経費精算が多い会社は、ぜひ導入したほうがいいと思います。
田仲嶋さん:領収書がこれから増えていくようなベンチャー企業にもおすすめできるのではないでしょうか。