
摘要(てきよう)とは?何を書く?備考との違いや記載例を解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2026-02-17
- この記事の3つのポイント
- 摘要とは取引内容を簡潔に示すための欄で、会計帳簿や伝票などに記載される項目のことである
- 摘要は、取引内容をわかりやすく記載したり税法のルールを守ったり、いくつかの目的がある
- 摘要欄に記載する際は、誰が見てもわかることや対象品目がわかることなど、ポイントを押さえる
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摘要とは、会計帳簿や請求書、領収書などに取引内容を簡潔に記載するための項目です。勘定科目や金額だけではわかりにくい取引内容を明確にする役割をもちます。 本記事では、摘要の意味や備考との違い、正しい記載方法や具体例まで詳しく解説します。
1.摘要(てきよう)とは?
摘要(てきよう)とは、取引内容を簡潔に示すための欄で、会計帳簿や伝票などに記載される項目です。請求書や仕訳帳などでは、金額や勘定科目だけではわかりにくい取引の内容を明確に伝える役割を担います。
たとえば「○月分備品購入」や「得意先A社 売上代金」など、取引の要点やお金の動きが一目でわかるように記載します。勘定項目や金額だけでは取引の実態を把握しにくいため、摘要欄で補足情報を加えることが重要です。
2.摘要と備考の違い
摘要と備考は混同しやすい言葉ですが、会計帳簿では明確に役割が異なります。摘要は取引の要点を簡潔に示すもので、帳簿上で取引内容を一目で理解できるように記載するものです。
一方で備考は、本文に書ききれない補足情報を加えるための欄を指します。たとえば「支払期日」「納品方法」「特記事項」など、取引の核心ではないものの、参考になる情報を記載します。
摘要は取引内容の「本質的な説明」、備考は「補足的な説明」を行うためのものであり、重要度や目的が異なる点を理解して使い分けることが大切です。
3.摘要を記載する目的
摘要は、取引内容をわかりやすく記載したり、税法のルールを守ったり、税務調査などの第三者チェックに対応したりするためなど、いくつかの目的があります。
それぞれの適用の目的について詳しく見ていきましょう。
3-1.取引内容をわかりやすく記載するため
摘要の基本的な目的は、取引内容を誰が見ても理解できるようにすることです。
たとえば「仕入 100,000 現金 100,000」と記載しても、どの取引先から何を購入したかはわかりません。摘要欄に「○○株式会社 商品A」と書き添えれば、後から確認しても具体的な取引内容を容易に把握できます。
摘要に記載すれば、経理担当者の引き継ぎや過去データの確認時にも役立ち、帳簿の透明性と正確性を高められます。
3-2.特定の控除を受けるのに税法のルールを守るため
摘要は、税法上の要件を満たすためにも重要です。
たとえば消費税の仕入税額控除を受けるには、帳簿に「取引相手の名称」「取引日」「取引内容」「金額」「登録番号」などを記載しなければなりません。
逆に摘要に記入漏れがあると、取引の内容が不明確と判断され、控除が認められない可能性もあります。
摘要欄の記載は単なる業務上のメモではなく、税務上の証拠書類としても大切な役割を担っているといえるでしょう。
消費税の仕入税額控除について詳しくは以下の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
関連記事:消費税の「仕入税額控除」とは? 計算方法・仕組み・要件をわかりやすく解説
3-3.税務調査などの第三者チェックに対応するため
摘要の記載は、税務調査や監査などの第三者チェックにも欠かせません。帳簿は経理担当者や税務署、税理士などが見ても取引内容を正確に把握できるようにすることが必要です。
もしも摘要欄が空白だったり内容が曖昧だったりすると、税務署から追加資料の提出や取引説明を求められ、調査が長引くおそれがあります。摘要を明確に記入しておけば、帳簿の信頼性が高まり、税務調査や決算業務の際にもスムーズな確認ができます。
4.摘要欄に記載が必要なケースと内容
摘要欄に記載が必要なケースはどのようなときでしょうか。ここからは、売上の記載ルールや経費の記載ルール、消費税、インボイス対応などのケースについて、順番に見ていきましょう。
4-1.売上の記載ルールと注意点
売上を記載する際は、取引の全体像を把握できるように、摘要欄に以下の項目を記載する必要があります。
- 取引の年月日
- 売上先その他の取引相手
- 品名その他給付(サービス)の内容
- 数量
- 単価と金額
- 1日の売上の合計
納品書控などで取引内容を確認できる場合は、取引相手ごとに1日の売上合計額を一括記載しても構いません。なお、摘要の記載項目は帳簿によって異なります。
売掛帳であれば取引相手別に記帳するため、摘要に取引相手の名前を書く必要はありません。一方、仕訳帳であれば、摘要に取引相手の名前を書く必要があります。
4-2.経費の記載ルールと注意点
経費の摘要記載におけるルールと注意点を見ていきましょう。まず、取引内容に応じた科目区分を記載します。勘定科目には、福利厚生費、消耗品費、地代家賃、水道光熱費などがあります。
他にも、各取引の年月日、事由、支払先、金額も摘要欄への記載が必要です。ただし、少額費用については効率化のため、科目別に1日の合計額をまとめて記載することが認められています。
摘要欄の内容は、細かくなりすぎてはいけません。必要以上に詳細な記載は、かえって情報の整理や分析を困難にする可能性があります。また、複数人で帳簿付けを行う場合は、摘要欄の記載方法に関する明確なルールを設定しておくとよいでしょう。
ルールがあれば記載の一貫性が保たれ、後の確認や分析作業が容易です。
経費精算で使用する勘定科目について詳しくは、以下のページで解説しています。
関連記事:経費精算で使用する勘定科目20選!正しく計上するポイントや仕訳例も解説
4-3.消費税の記載ルールと注意点
消費税に関する摘要欄に記載すべき基本的な項目として、顧客の氏名または名称、取引年月日、取引内容、取引金額が挙げられます。これらの情報は、取引の全体像を把握し、適正な税務処理を行うために不可欠です。
顧客が税務調査を受ける際も、請求書の摘要欄が明確に記載されていると、スムーズな調査につながります。
さらに、2019年10月から導入された軽減税率制度に関連して、重要な注意点があります。軽減税率の対象となる品目が含まれる取引の場合、その旨を摘要欄に明確に記載しなければいけません。軽減税率に関する摘要欄の注意点については、詳しく後述します。
4-4.インボイス制度対応のルールと注意点
顧客が消費税の課税事業者である場合は、インボイス(適格請求書)の発行が求められます。
ただし、3万円未満の公共交通機関にかかる費用など、インボイスの発行が困難な特定の取引については、顧客側で特定の事項を記載した帳簿を保存すれば仕入税額控除が認められます。
帳簿に記載すべき特定の事項は、以下のとおりです。
- 自社(請求書を発行する側)の名称
- 取引年月日
- 取引内容
- 取引金額
- 自社の住所
- 特例の対象となる旨
情報を適切に提供することで、顧客の税務処理をサポートし、円滑な取引関係を維持できます。同時に、自社の取引記録の正確性も確保できます。
インボイスで帳簿のみの保存が可能なケースなど、詳しくは以下の記事で解説しています。併せてご覧ください。
関連記事:インボイスで帳簿のみの保存がOKなケースは?3万円未満の特例や記載事項を解説
5.摘要欄に記載する際のポイント
請求書を発行する側にとって、摘要欄の適切な記載は重要です。摘要欄の記載ポイントを解説します。
5-1.誰が見てもわかるように
取引に直接関与していない第三者が見ても内容をイメージできるよう、摘要欄はわかりやすく具体的に記載しましょう。適切な摘要により取引内容が明確になると、顧客は請求内容を正しく認識できるため、誤解によるトラブルを未然に防げます。
また、明確な摘要欄は、顧客側の会計処理を円滑にするでしょう。顧客のところに税務調査が入った場合にも、摘要欄により取引の正当性を示せると、指摘を受けるリスクを抑えられます。
摘要欄の記載には手間がかかりますが、重要性を考慮し、空欄のままにしないようにしましょう。
5-2.軽減税率の対象品目がわかるようにする
2019年10月から導入された消費税の軽減税率制度により、2025年現在も、標準税率10%と軽減税率8%の2つの税率が混在しています。顧客が消費税の仕入税額控除の適用を受けるためには、一定の事項が記載された証明書が必要です。
そのため、請求書の摘要欄では、どの商品やサービスが軽減税率の対象なのかを、明確に記載しなくてはいけません。
たとえば「健康食品(軽減税率対象:8%)」のように、対象品目を明確に識別できるよう記載しましょう。軽減税率対象品目が適切に判別できない状態では、取引先が正確な消費税の仕入税額控除を受けられなくなる可能性があります。
消費税の軽減税率の対象品目に関して、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
関連記事:消費税の軽減税率の対象品目は?8%課税がされる商品の具体例と対応方法
5-3.ルールに従って記載する
摘要欄を記載する際、漢字、カタカナ、アルファベット、全角・半角の使用について明確なルールを設けておきましょう。
ルールを設けると、ソフトなどでデータを管理する際、必要な情報を素早く検索できるようになり、統計データの作成や分析も容易になります。
6.請求書など書類別の摘要の役割
ビジネスにおいて欠かせない請求書・領収書・見積書の3つの書類について、摘要欄の役割を解説します。
6-1.請求書
請求書に記載する基本的な内容は、顧客の名前や金額、取引年月日、品目などです。請求書の場合、品目欄に記載された商品やサービス名から、ある程度取引内容を読み取れます。そのため、請求書には一般的に摘要欄は不要です。
多くの請求書のテンプレートには、摘要欄の代わりに備考欄が設けられています。補足事項がある場合は、備考欄に記載しましょう。
請求書の書き方について詳しくは、以下の記事で解説しています。注意点も併せて記載しているので、ぜひご確認ください。
関連記事:請求書の書き方を重点的に解説!記載すべき項目や注意点とは
6-2.領収書
領収書における摘要は、一般的に但し書きと呼ばれます。領収書に記載する主な内容は、顧客の名前や金額、取引年月日などですが、請求書とは異なり、通常は詳細な品目欄がありません。
しかし、商品やサービス名が明記されていないと、何に対する領収書かを判別することが難しくなります。領収書を作成する際は、但し書きに取引内容を簡潔かつ明確に記載することが重要です。
領収書の但し書きの書き方については以下の記事で解説しています。ぜひ確認してみてください。
6-3.見積書
見積書の場合、請求書と同様に摘要欄は不要です。見積書には顧客の名前、金額、取引年月日、品目を記載するため、摘要欄がなくても取引内容がわかるためです。
補足説明や注意書き、連絡事項などを伝えたいときは、請求書と同じく備考欄に記載します。
見積書に書くべき項目については、以下の記事で解説しています。併せてご覧ください。
関連記事:見積書に書くべき項目とは|記入のポイントや注意点など解説
7.請求書や領収書などの経理業務を効率化するなら「バクラク請求書発行」
請求書の摘要欄は取引の詳細を記載する重要な部分です。摘要欄の適切な記載は、取引の透明性を高め、顧客側の会計処理を円滑にします。
摘要欄を記載する際は、誰が確認してもわかるよう、書き方のルールを決め統一することが大切です。
請求書などの書類によって、摘要欄に代わる記載項目が必要です。また必要項目はそれぞれ書類によって異なるためあらかじめ確認しなければなりません。
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