インボイス制度対応に備えて請求書処理をシステム化!年間3,600時間の工数削減を実現した経理DXとは

インボイス制度対応に備えて請求書処理をシステム化!年間3,600時間の工数削減を実現した経理DXとは
バクラク導入の背景と効果
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課題

・月間約6,000枚の紙の請求書の照合作業やファイリングに時間がかかっていた
・全国の事業所からの請求書郵送に数営業日かかり、月初に業務が逼迫していた
・インボイス制度や電子帳簿保存法への対応に備える必要があった

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決め手

・二段階以上の承認経路を組むことができ、マスタ管理がしやすいワークフローがある
・OBIC7の債務伝票の出力と取り込みができる
・開発スピードが速く、インボイス制度や電子帳簿保存法などの法令対応にも安心感がある

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効果

・年間3,600時間の請求書処理工数を削減
・請求書が本社に届くリードタイムが短くなり、月次業務を早期化
・在宅ワークの体制を整備できた

目次
紙の請求書の郵送待ちで月初に業務が逼迫 二段階以上の承認経路を組めるワークフローと会計ソフトとの相性が決め手に 約半年間で、全国150以上の事業所にスムーズに展開 年間3,600時間の削減に加えて、在宅ワーク可能な体制に

「顧客第一を会社の心とする」という経営理念を掲げ、寮事業やホテル事業、シニアライフ事業を展開する株式会社共立メンテナンス。同社では、インボイス制度や改正電子帳簿保存法への対応をきっかけに、受取請求書処理システム「バクラク請求書」とワークフローシステム「バクラク申請」を導入いただきました。

今回は共立メンテナンスにてバクラクの導入を推進し、法令対応に備えるとともに、全社で年間3,600時間の業務工数削減を実現した立役者である経営企画本部 財務部の川中さんと今岡さんにお話を伺いました(※)。

全国に事業所を持つ同社では、約150の事業所に展開を進め、400名以上の従業員の方にご利用いただいています。システム導入にあたって、なぜバクラクを選んだのか、またどのように全国の事業所に展開していったのか、お話を伺いました。

※ご本人様のご希望により、川中さんと今岡さんは仮名表記となります。

紙の請求書の郵送待ちで月初に業務が逼迫

(共立メンテナンス様ご提供)

――お二人の担当業務について教えてください。

川中:私たちは財務部の所属で、買掛を担当しています。具体的には、ホテル事業を中心に請求書がまわってくるので、その内容を確認して、内容に応じて支払いを行っています。買掛の業務を行うチームは私たちを含め、13名います。

――請求書の処理にあたって、特にお困りだったのはどのようなことでしょうか。

今岡:全国にある150以上の事業所から、毎月6,000枚ほどの請求書が送られてくるので、紙の請求書の処理が大変でした。ファイリングすると、1ヶ月分だけで会議室のドアの半分くらい(約150cm)の高さになる量です。

全部確認するのに毎月100時間ほどかかっていて、残業が必要でした。ファイリング作業だけで25時間ほどかかっていたのです。

川中:紙でやり取りをすることの問題は、請求書が手元に揃わないと処理業務を始められないという点です。月初の5営業日くらいにならないと始められず、さらに受け取ってから請求書を並び替えたり、番号をふったりといった作業にも時間がかかっていました。

特に北海道や沖縄だと郵送するのに2営業日程度見込まないといけないので、待ち時間が長かったですね。そのために、業務が月初のタイミングに集中していたので、もう少し分散できれば残業時間も減らせるし、前倒しで処理を進められるのではないか、と思っていました。

――締め日は決まっているので、請求書が届くタイミングが遅くなるほど財務部の皆さんの業務が逼迫してしまうということですね。

今岡:そうですね。早めに処理を始められるようにわざわざFAXで送付してもらったりもしていました。ですが、あとで原本を郵送してもらうので二度手間でしたし、原本がきちんと届いたのか照合する作業も必要になります。

川中:事業所としても郵送にかかる日数を考慮して早めに請求書を送付せねばならず、事業所からお取引先へ連絡して先にFAXで送付してもらうようお願いしているケースも結構な件数ありました。

二段階以上の承認経路を組めるワークフローと会計ソフトとの相性が決め手に

――請求書処理をするシステムを導入しようと思われたきっかけは何でしたか。

川中:買掛の担当をするようになってから、ずっとシステムを入れたいなとは思っていたのですが、当時はまだ請求書の処理までできるシステムがありませんでした。2年くらい前に電子帳簿保存法とインボイス制度の話が出てきて、全社的に対応していこうという気運になり、その一環で請求書処理をシステム化しようと検討し始めました。

――さまざまなシステムを検討いただいたかと思うのですが、どのような点を重視して比較検討されたのでしょうか。

今岡:最初にそもそもシステムを入れるのか、BPO(業務アウトソーシング)をするのか、どちらを選ぶのか検討しました。BPOはどうしても単価が高くなりますし、社内の人材育成の観点からも自社で対応するのが良いだろうと考えました。

最初は手探り状態で、インターネットで検索して上から順にコンタクトをとっていきました。全部で10社ほど、実際にお話を聞いたり、システムをトライアル運用したりしています。

半年間ほど機能の精査などをしながら、当社としてどのような機能が必要あるいは不要なのかという切り分けをしていきました。

川中:当社の事業の特性として、全国各地に事業所があり、請求書処理に関わる人数が多いことがあげられます。実際に全社で400名以上の方が請求書処理に関わっています。その規模で導入して効率化することを考えると、組織図のマスタ設定をもとに、柔軟にワークフローを構築できるかという点が重要なポイントになります。

当時、ワークフローを組めるシステムがかなり限られていたのでその時点で3社くらいに絞りました。

――最終的にバクラクをお選びいただいた決め手は何でしょうか。

今岡:ワークフローシステムである「バクラク申請」で、二段階以上の承認経路を組める点と、会計ソフトとして使っているOBIC7の債務伝票の出力と取り込みができる点が一番の決め手でした。

また、比較検討の過程でバクラクの担当者の方が一緒に必要な機能を考えてくださり、機能開発のスピードが速いことも分かったので、バクラクであれば今後も必要な対応をしていただけるのではないか、と信頼できました。

川中:電子帳簿保存法やインボイス制度などの新しい法律に十分に対応できるかという懸念があったのですが、ベンダーの選定を始めた当時から、バクラクでは具体的な機能実装の予定が既にあったことは、安心材料になりました。

約半年間で、全国150以上の事業所にスムーズに展開

――どのように本社以外の各事業所に展開されていきましたか。

川中:全国の事業所に展開する際に工夫したのは、まずは本社周辺にあるドーミーインから小さくはじめ、課題を検証し、その後エリア単位で展開していったことです。しっかりとマニュアルを作り、最初は心配だったので事業所の担当者に直接説明していました。ただ、他のエリアに展開していく際には、マニュアルを配るだけでも問題なく進められました。

今岡:ホテルの全事業所で共通する請求書をサンプルとして、バクラクでの請求書処理の流れを説明した資料にしたがって処理をしてみてもらい、「分からないことがあれば聞いてください」とお伝えしていました。当初の予定通り約半年間ですべての事業所で導入することができました。

何か問題が発生する可能性もあるかと思っていましたが、全国の事業所に展開していく中で、操作に関する問い合わせはほとんどありませんでした。

――展開していく過程で、つまずかれたことなどはありますか。

今岡:ずっとスムーズにきているので、あまり思い当たることはないです。他社製品もトライアルで使ったことがありますが、バクラクは圧倒的に使いやすいですね。たくさん機能があればいいというわけではなく、シンプルで必要な機能が十分に揃っているのが嬉しいです。

――他社製品と比較して、特に使いやすさを感じるのはどのようなところですか。

川中:マスタ管理がしやすい点ですね。画面の作りだけではなく、申請フォームや承認経路を作成する方法がとてもわかりやすいです。少し複雑な経路でも簡単に設定できるようになっていたり、やろうと思ったことが実現できるように作られているんですよね。

今岡:いろんなことができて、常々感動しながら使っています。

私は分からないことがあったときはサポートサイトを活用させてもらっています。ちょっと確認したいことを検索すると、基本的に何でも出てくるのですごく助かっています。

年間3,600時間の削減に加えて、在宅ワーク可能な体制に

――バクラク申請とバクラク請求書を実際に使ってみて、当初の課題は解決できましたか。

今岡:本当に想定通りに、課題が解決されています。各事業所に対してアンケートを実施したのですが、請求書処理にかかる作業時間は約半分に減っています。業務負担が軽減され、時間にも余裕ができて嬉しいといった声もいただきました。

私たちの所属する財務部では、ファイリング作業やマスタ管理の作業、問い合わせ対応時の請求書参照業務が大幅にラクになりました。先日計算したところ、全社で毎月300時間、年間で3,600時間ほど削減できました。今後、運用が軌道に乗れば月次業務は2営業日分ほどの余裕ができる見込みです。

川中:バクラクを導入しているので導入当時の人数で対応できていますが、今の請求書の量に対応しようと思うと、この人数では足りていなかったと思います。

コロナ禍で導入をしたのですが、バクラクを使えば在宅ワークでも対応できるようになりました。今後も何があるか分からない中で、いざというときに在宅ワークができる体制を整備できたことも成果の一つだと考えています。

――バクラク請求書やバクラク申請で、特に役に立っている機能はありますか。

川中:今いちばん役に立っているのは、請求書をお取引先や事業所からメールで受け取ることができる「メール受取機能」ですね。各事業所宛てに郵送してもらっていた請求書をメール受取機能で受領するようにしたところ、紛失などの心配がなくなりました。

以前は月末に本来あるべき請求書が届いているのか確認して、なかったら連絡して取り寄せたりといった対応をしていたのですが、バクラクのおかげでそれが全くなくなりました。

今岡:派遣会社などは事業の特性上、請求書の確定が遅いのですが、メール送付で早く手元に届くようになったので助かっています。バクラク導入をきっかけに、郵送からメール受取への切り替えも徐々に進んでいます。

――最後に、現在バクラクの導入を検討されている企業様に対してメッセージをお願いします。

川中:バクラクは誰でも使いやすいので導入しやすく、安定稼働しているという安心感があります。全国の事業所に展開していく必要があるので、こうしたシステムに慣れていない人でも使えるか心配だったのですが、やってみたらスムーズに展開できました。当社のような多くの従業員が使うような場合でも対応ができるので信頼しています。

社名
株式会社共立メンテナンス
業種
宿泊業・飲食サービス
従業員数
1,000名以上
サービス
バクラク申請
バクラク請求書受取
課題・目的
ペーパーレス化
月次決算の早期化・負担軽減
複数拠点利用
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