請求書を送ったのに未入金のまま!再発行すべき?正しい対処方法を解説

請求書を発行しているにもかかわらず、未入金が続くというケースも少なくありません。未入金が長く続く場合、請求書を再発行すべきか悩む担当者も多いでしょう。本記事では、取引先から入金されない原因や対処法を解説します。未入金を防ぐための対策なども見ていくため、ぜひ参考にしてください。

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請求書を送ったのに未入金のまま!再発行すべき?正しい対処方法を解説

請求書を送っても未入金になるときの原因とは

請求書を送っているのに、ずっと入金されないというケースもあるでしょう。ここでは、未入金になる原因を解説します。

原因1:自社のミス

自社のミスによって、未入金になるケースも少なくありません。たとえば、経理担当者が受注を把握できておらず、請求書の送付自体が行われていない、入金期日の記載を間違えていた、誤って別の取引先に請求書を送付してしまったなどの、ヒューマンエラーが原因となっている可能性もあります。

そのため、まずは社内のミスを疑い確認しましょう。いきなり取引先に連絡すると悪印象を与える可能性もあるため、初めに自社にミスがないかをチェックしておきます。

原因2:取引先のミス

取引先のミスによって未入金になっているケースもあります。たとえば、支払期日を誤って覚えていた、請求書を誤って破棄してしまった、適切な部署に請求書が届いておらず入金ができていなかったなどです。

取引先側にミスがあったことが判明した場合には、いつまでに入金できるかを確認しましょう。この際、自社にも問題があり未入金になった可能性もあるため、高圧的な催促はやめましょう。ビジネスマナーを踏まえたうえで、丁寧な対応を心がけます。

原因3:故意

ミスではなく、意図的に代金を支払っていないケースもあります。あまり多くはないケースですが、貸し倒れなどによって故意に支払を行わない場合もあるようです。取引先が故意に支払を行わない場合には、入金を求めていく必要があります。

催促には手間がかかり精神的な負担もありますが、できるだけ早い対応が求められます。取引先が倒産や資金ショートしてしまうと手遅れになってしまうため、早めに対応しましょう。

請求書を再発行すべき?未入金の対応方法とは

請求書を送っても未入金が続く場合、請求書を再発行すべきかどうか悩む人も多いでしょう。ここでは、未入金時の対応について解説します。

社内確認する

まずは、取引先のミスや故意による未入金を疑う前に、社内確認を行いましょう。よくあるミスとしては以下のような内容が挙げられます。

  • 請求書の宛先をミスしている
  • 日付の記載を間違えている
  • 請求書の送付をしていない

取引先が複数ある場合、請求書の宛先を間違えてしまったり、部署を間違えてしまったりといったミスが起こりがちです。また、日付の記載ミスもありがちです。たとえば、月末締めの翌月払いの場合、発行日が異なると入金日も変わってくるため日付はよく確認しましょう。そもそも、請求書を送り忘れているケースもあります。

請求書の作成担当者と送付担当者が別々というケースもあるでしょう。その場合には、ダブルチェックを徹底して、ヒューマンエラーがないように徹底する必要があります。

取引先にメールや電話で連絡する

社内確認をして社内でのミスがなかった場合には、取引先に連絡します。連絡する際にメールを用いると、催促の証拠が残るためおすすめです。電話の場合は、言った・言わないの水掛け論になる可能性もあるため、まずはメールで連絡したほうが無難です。

催促をするときには、丁寧な対応を心がけましょう。単なるミスによる未入金という可能性もあるため、高圧的な印象を与えないようにすることが大切です。メールでの催促に応じてくれない場合には、電話で連絡しましょう。

催促状を送る

メールや電話での催促を行っても入金されない、音沙汰がないという場合には、催促状を作成して送付しましょう。催促状とは、支払期日までに代金の入金がなかったことを伝えて、再度入金してくれるように求めるための書面です。

催促状には法的な拘束力はありません。また、未入金の初期段階に送る書面のため強い表現を控えた内容で、作成するケースが多いようです。メールや電話での連絡よりは強めのリマインダーのような役割です。

督促状を送る

催促状を送付しても入金されないという場合には、督促状を送付しましょう。督促状とは支払期日までに代金が支払われなかったことを伝えて、入金するように求める書面です。入金を求める書面であることは催促状と同様ですが、催促状と比較すると強制力があります。

督促状は、内容証明郵便で送りましょう。内容証明郵便とは、郵便局が書面の内容や送り主・宛先、受け取った日付などを証明してくれるものです。督促状を受け取っていないという言い逃れができなくなるため、内容証明郵便を使いましょう。

状況に応じて法的措置をとる

督促状を送付しても未入金が続くという場合には、状況に応じて法的措置をとりましょう。法的措置の例としては以下が挙げられます。

  • 裁判所から支払督促を出してもらう
  • 民事調停を申し立てる
  • 少額訴訟を行うなど

法的措置をとると、取引先と取引ができなくなる恐れがあります。また、弁護士に依頼するなど費用がかかるケースもあるため、どうしても未入金が解消されないという場合の最終手段として考えましょう。

督促状に記載すべき項目を解説

未入金が続く場合には、督促状を送付しましょう。督促状に記載すべき項目は以下のとおりです。

記載項目1:表題

まずは、何を伝える書面なのかを伝えるために一番上にタイトルを記載しましょう。「督促状」と記載しておきます。

記載項目2:発行日

督促状の発行日を記載することも忘れないようにしましょう。発行日は、年月日で記載することが基本です。たとえば、令和○年△月□日などのように記載します。

記載項目3:差出人

督促状を出す側の情報も記載しなければいけません。差出人の情報としては、会社名・部署名・役職などが挙げられます。担当者名ではなく会社名や部署などを明記することで、組織として督促状を送っていることを伝えられます。

記載項目4:宛先

督促状を受け取る側の情報も明記しましょう。宛先が間違っていると会社としての信用問題につながる可能性があるため、ミスがないようにしっかりチェックします。

記載項目5:支払を要求する内容

タイトルや差出人、宛先などの基本的な情報を記載した後は、督促状の本文を記載しましょう。督促状は支払要求するための書面のため、具体的な支払内容などを明記しなければいけません。記載すべき内容は以下のとおりです。

  • 請求日時
  • 請求内容
  • 支払期限
  • 振込状況 など

この際、強すぎる表現にならないように言葉遣いに注意しましょう。ストレートな要求は相手に悪印象を与えるため避けて丁寧な文面にします。

記載項目6:法的手段の告知

督促状を送っても未入金が支払期限までに解消されない場合、法的手段をとる意思があることも記載しましょう。この際に、未払代金とあわせて遅延損害金や再請求にかかる請求手数料、延滞利息も請求することを記載しておきます。例文は以下のとおりです。

令和○年△月□日までに入金の確認が取れなかった場合、不本意ではございますが法的手段をとるほか、遅延損害金・請求手数料・延滞利息を加算させていただきます。ご了承ください。

どうしても代金を回収できない場合はどうする

催促状や督促状を送付しても、代金を回収できないケースもあるでしょう。回収するためのコストが債権額を上回ってしまう場合や、取引停止後1年以上回収できない場合もあります。売掛金の場合には、貸倒処理しましょう。貸倒損失として処理することで、経費(損金)にできます。

ただし、前払金や仮受金、敷金などのほかの債権は貸倒処理できません。また、貸倒損失として処理するには、債権の切り捨てがあった・回収できなくなった・取引をやめて1年以上経っても回収できないという3つの要件のいずれかを満たす必要があります。

未入金のリスクをできるだけ抑える方法とは

未入金のリスクを抑えるにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、未入金のリスクを抑える方法を解説します。

社内の業務フローを見直す

未入金は社内でのミスによって起こる可能性もあります。社内のミスを防止するために業務フローを確認して、必要があれば見直しをしましょう。たとえば、各従業員の役割を明確にする、請求書関連の業務はダブルチェックを徹底する、チームで作業の進捗や入金状況を共有して常に確認できるようにするなどです。

ミスを予防する仕組みを構築することも重要ですが、ミスがあった場合に早く気づける環境を整えることも大切です。

与信管理に力を入れる

与信管理とは、取引先の支払能力や経営状況などをチェックして、掛け取引を行っても問題ないかを確認し、代金が拐取できなくなるリスクを最小限に抑えるための管理活動です。与信管理の方法としては以下のような内容が挙げられます。

  • 取引先へのヒアリング
  • 取引先の財務諸表を分析する
  • 第三者に調査を依頼する

与信管理を厳格に行えば未回収のリスクを低減できますが、新規の取引が増やしにくくなるといったデメリットもあります。

システムを導入する

請求業務を効率化するために、システムを導入するのもよい方法です。請求書管理システムなどを導入することで、請求書の作成や送付の自動化が可能となり、担当者の業務負担を軽減できます。

また、支払期日が迫った際にアラートを出してくれたり、自動で催促を行ったりする機能もあるため、未回収の初期対応が楽になります。システムを導入して請求業務を自動化すれば、請求書の誤りや送付忘れなどのヒューマンエラーを防ぐことも可能です。

まとめ

請求書を送付しても入金されない場合には、まず自社にミスがないか確認しましょう。自社の確認を行ったうえで、取引先に連絡をします。単純なミスの可能性もあるため、高圧的ではなく丁寧な対応を心がけましょう。未回収のリスクを抑えるには、業務フローの見直しや与信管理の徹底も重要ですが、請求書管理システムなどを導入するのもおすすめです。

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