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請求書は「信書」扱い?正しく送付する方法と罰則のリスクを解説

請求書が信書に該当するかどうか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。本記事では、請求書が信書として扱われるかどうかについて詳しく解説します。

また、信書として扱われるほかの書類や請求書を信書として送付する方法、その際の注意点についても紹介しています。

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請求書は「信書」扱い?正しく送付する方法と罰則のリスクを解説

請求書は信書扱いになる?

信書とは特定の受取人に対して文書や情報を伝達するものを指します。そして、請求書は取引の詳細や金額を記載した文書であり、特定の取引先に対して請求の意思を示すものであるため、信書に該当します。

信書扱いとなる場合、正しい方法で送付しなければ法的な罰則が課される可能性があるため注意が必要です。

そもそも「信書」とは?

郵便法によれば、信書とは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、または事実を通知する文書」と定義されています。ここでいう「特定の受取人」とは、差出人が特に指定した者のことで、「意思を表示し、または事実を通知する」とは、差出人の考えや事実を伝えることを指します。

また、「文書」とは、人が認識できる情報が記載された有体物のことを指します。つまり、信書は重要な情報を伝達するための文書であり適切に扱う必要があります。

参照元:郵便法 | e-Gov法令検索

原則、請求書を宅配便で送ることは禁止

請求書は信書に該当するため、宅配便やメール便で送ることはできません。請求書を送付する際は、普通郵便やレターパックなどを利用しましょう。

郵便は基本的な通信手段として、地域による価格差や急激な価格変動もなく、全国に均等に営業所が配置されているため、公平に利用できる仕組みが整っています。信書は郵便や総務大臣の許可を受けた一部の事業者のみが送付できます。適切な手段を用いて請求書を送付し、法的なトラブルを避けるようにしましょう。

条件を守れば請求書を宅配便に同梱できる

原則、請求書を宅配便で送ることは禁止されていますが、一定の条件を満たせば請求書などの信書を宅配便に同封することが可能です。具体的には、荷物が主体であり信書がその付属物として送られる形であれば同梱できます。

また、信書は封をせずに荷物に同梱し、送付する荷物が信書と関連性の高いものである必要があります。これらの条件を守ることで、宅配便を利用して請求書などの信書を送れます。

請求書を信書扱いで送らなかった場合はどうなる?

信書に該当する請求書ですが、誤って信書扱いで送らなかった場合にはどのようなリスクがあるのでしょうか。以下で想定されるリスクについて紹介していきます。

罰則の対象になる

請求書などを信書扱いで送ると、罰則の対象となります。たとえば、請求書のみを宅配便で送ることは違法行為とみなされます。郵便法第76条では信書を違法に送った場合、3年以下の懲役または360万円以下の罰金が科せられると定められています。

そのため、信書を送る際には、郵便法などの法令に従った適切な方法で送付することが重要です。

信用を失うリスクが高まる

請求書を不適切な方法で送ることはコンプライアンス違反に該当します。法令を遵守しない行為は、ビジネスパートナーからの信頼を損なうだけでなく、企業の評判にも悪影響を与えて社会的信用を失う可能性があります。

そのため、請求書を送付する際には、法的な規定を守り、正しい方法で送付するように注意が必要です。

請求書以外に信書扱いになる書類

請求書以外にも信書として扱われる文書は多くあります。主なものとして、書状や請求書に関連する納品書、領収書、見積書なども信書に該当します。また、会議招集通知や招待状、業務報告書といった会議に関する文書も信書扱いとなります。

さらに、許可書や免許証、認定書などの許可関連の文書、印鑑証明書や納税証明書といった各種証明書も信書に含まれます。受取人が特定されているダイレクトメールも信書に該当します。信書に該当する文書は数多く存在するため、書類を送付する際には一度確認することが大切です。これらの文書を送付する際には、法的な規定に従って正しい方法で送るように注意しましょう。

請求書を信書扱いで送る方法

信書である請求書を送付する際には、郵便法などに従って適切な方法で送る必要があります。以下では信書扱いで請求書を送る方法を紹介していきます。

郵便

請求書を信書扱いで送る主な方法として郵便があります。郵便のなかにも、手紙や書類を封筒に入れて送る第一種郵便とはがき形式の第二種郵便がありますが、請求書を送る場合は第一種郵便を利用しましょう。また、レターパックやスマートレターでも送付が可能です。

取引先の希望などにより請求書の内容を早く伝えたい場合は、まずFAXで送信してその後原本を郵送する方法も可能です。ただし、この際にはFAX送信だけでなく必ず原本も郵送する必要がある点に注意しましょう。

信書便

請求書を信書扱いで送る方法として、郵便局以外の運送業者が提供している信書便サービスを利用する方法もあります。通常の宅配便では信書を送ることはできませんが、信書便サービスであれば送ることができます。普段利用している運送会社がある場合は、信書便サービスがあるか確認してみるとよいでしょう。

オンライン

紙の請求書を送る代わりに、PDFデータとして請求書を送る方法もあります。メールに請求書のPDFデータを添付して送信するだけでよいため、ほかの方法と比べても送付の手間が少ないです。また、請求書発行サービスを利用する場合は、インターネット上で取引先と請求書をやり取りできるためスムーズに取引を行えます。

請求書を信書扱いする場合の注意点

請求書を信書として扱う際には、注意すべきポイントがいくつかあります。細かな規則や決まりごともあり適切に対応することが重要です。以下では具体的な注意点について解説していきます。

社内の他部署に請求書を送付する場合も信書扱いになる

取引先だけでなく、社内の他部署に請求書を送付する場合であっても、信書として扱う必要があります。これは、差出人から受取人に意思や事実を通知する文書はすべて信書に該当するためです。

そのため、社内でのやり取りであっても請求書は適切な方法で送付することが重要です。コンプライアンスの遵守が求められる会社経営において、社内の信書の取り扱いにも細心の注意を払い、適切に対応することが求められます。

電磁的記録物は信書扱いではない

電磁的記録物は外見からでは情報の内容がわからないため「文書」としては扱わず、信書には該当しません。たとえば、CDやUSBメモリに保存されたデータは、外から見ただけでは何が記録されているのか判断できません。

そのため、請求書などを記録した電磁的記録物は信書としての規制は受けません。しかし、重要な内容が記されていることには変わりがないため取り扱いには注意が必要です。

まとめ

請求書をはじめとした信書として扱われる文書は取り扱いに注意が必要です。郵便法などでも送付方法が決められているため、誤った方法で送ると違法となり、取引先や社会から信用を失ってしまうリスクがあります。

バクラク請求書発行では、書類の作成から送付までを一つのサービスで完結します。また、信書やインボイス制度などの、法制度に関係する書類にも対応しているため、リスク防止にもなります。

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