領収書はメールで送っても良い?送付方法やメールの書き方を文例で解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2025-03-07
- この記事の3つのポイント
- 領収書はメール送付可能で、スキャンして取り込む・専用システムで作成するなど複数の方法がある
- メール送付によってデータの確認・保存がしやすくなり、発行や郵送コストの削減効果も見込める
- セキュリティリスクや作業工数の増大が懸念されるため、電子発行には専用システムの導入が効果的
領収書の郵送業務に手間と時間がかかり、メールでの送付を検討中の方もいるでしょう。
本記事では、領収書を電子データとして送付する方法やメリット・デメリット、注意点などを詳しく解説します。メール送付に使える文例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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領収書はメールで送付可能?
領収書を電子データとしてメールで送付することは、法律上問題ありません。
領収書の様式や形式にも法的な決まりはなく、必要事項が記載されていれば基本的に有効です。たとえばメール本文に受領内容を記載した場合や、チャットツール内で送付した場合も税務処理上は領収書として取り扱い可能です。
領収書を電子データとして送付する方法
領収書を電子データとして送付する方法は、主に4つあります。それぞれの特徴や具体的な流れを解説しますので、理解した上で最適な送付方法を検討しましょう。
スキャンして取り込む
紙の領収書がある場合は、複合機やスキャナを用いてパソコンに取り込む方法があります。スマホやデジタルカメラによる撮影・電子データ化も可能です。
ただし、有効な領収書として認められるには、電子帳簿保存法で定められたスキャナ保存の適用要件を満たさなければなりません。取り込んだデータに対して、一定以上の解像度や色調、見読可能性の確保などが求められます。
WordやExcelなどで作成する
WordやExcelなどで、領収書を電子データとして作成するのも一つの方法です。
しかし、WordやExcelで作成した領収書をそのままメールで送付するのは望ましくありません。取引先の環境次第では表示に不具合が生じたり、内容の改ざんが容易なことから不正を招いたりするためです。作成後はPDF形式に変換し、メールで送付しましょう。
専用のシステムやツールで作成する
領収書の作成に、専用のシステムやツールを用いる方法もあります。
ただし、すべてのシステムが電子発行を前提としているわけではありません。ファイル形式を確認し、必要に応じてPDF形式へ変換しましょう。
メール本文に領収内容を記載する
領収書の形式に法的な決まりはなく、本文に領収内容を記載したメール自体を領収書として扱うことも可能です。一度送信したメールは内容を修正できないことから、証憑書類の要件を満たせる側面もあります。
領収書をメールで送付するときの文例
領収書をメールで送付する場合は、メール本文が送付状の役割も果たします。以下に文例を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
〈件名〉 領収書送付のご連絡(〇〇株式会社)
〈本文〉 株式会社〇〇 〇〇部 〇〇様
いつもお世話になっております。 〇〇株式会社の〇〇です。
「〇〇」の代金について、〇月〇日付でお振込を確認いたしました。 領収書として本メールに以下のファイルを添付していますので、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
・添付ファイル:〇〇領収書(PDF)
ご不明点などがございましたら、お手数ですが〇〇までお問い合せください。 今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
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自社や取引先の会社情報などを適宜入力してください。
領収書をメールで送付するメリット
領収書のメール送付には、さまざまなメリットがあります。本章では、代表的な4つのメリットを紹介します。
収入印紙の貼り付けが不要になる
記載金額が5万円以上の書面で発行した領収書には、収入印紙の貼付が義務付けられています。一方で電子データは、印紙税法の課税文書に該当しないため収入印紙の必要はありません。
領収書をメールで送付すれば、収入印紙の購入・貼付業務にかかる人的コストの削減や、印紙税の負担軽減につながるでしょう。
電子領収書に収入印紙が不要な理由について、詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
関連記事:電子化した領収書に収入印紙は不要?電子化方法や注意点を解説
確認や取り出しがしやすい
メールでの領収書送付には、データの確認や取り出しがしやすいメリットもあります。領収書を電子データで管理でき、検索機能を活用すれば過去のファイルも比較的容易に見つけられます。
保管や保存がしやすい
領収書をデータで管理できるため、保管や保存がしやすいのも強みの一つです。台紙への貼り付けやファイリング、保管場所の確保などが不要となり、領収書の整理にかかる手間と時間を削減できます。
経年劣化によって領収書の印字が消える心配もなく、長期にわたる保管が可能なメリットもあります。
コストを削減しやすい
領収書のメール送付には、コスト削減効果も期待できます。紙の領収書を発行する際にかかる紙代・インク代のほか、封筒代や郵送費なども抑えられるためです。
領収書をメールで送付するデメリット
領収書のメール送付には多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。デメリットも事前に理解した上で、最適な送付方法を検討しましょう。
セキュリティ上のリスクがある
領収書のメール送付には、情報漏えいや第三者による情報傍受といったセキュリティ上のリスクがあります。添付ファイルにパスワードを設定するなどの対策をしても、メールに記載されたパスワードを第三者に見られる可能性は否定できません。
取引先にメール送付の了承を得る際、セキュリティ上のリスクがある旨を伝える必要があります。
作業工数が増える可能性がある
領収書をメール送付することで、作業工数が増えて業務効率の低下を招く可能性もあります。具体的には電子領収書の作成や添付、パスワードの設定や管理といった工程があり、慣れるまでは特に時間を要します。
また、紙での領収書送付を求める取引先が混在する場合も注意が必要です。メールと紙とでは工程が異なるため、手間が増えて経理担当者の負担につながることが懸念されます。
領収書をメールで送付する際の注意点
電子領収書の取り扱いを誤ると、業務効率の低下や取引先とのトラブルを招く可能性があります。領収書をメールで送付する際の注意点を紹介しますので、内容を理解した上で業務を進めましょう。
電子帳簿保存法に対応する
領収書をメールで送付する際は、電子帳簿保存法への対応が必要です。電子帳簿保存法とは、一定の要件を満たすことで国税関係書類の電子保存を認める法律のことです。
電子帳簿保存法には、電子帳簿等保存・スキャナ保存・電子取引の区分があります。それぞれの要件を満たさなければ、有効な領収書として機能しない点に注意しましょう。
電子帳簿保存法における領収書の保存方法について、詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
関連記事:電子帳簿保存法における領収書の保存方法とは?電子化のルールや注意点も解説
取引先から了承を得る
メールに領収書を添付する際は、取引先から了承を得る必要があります。取引先によっては、紙の領収書のみ受領可能なケースがあるためです。
了承を得られない場合は紙の領収書を郵送するなど、取引先の意向に応じた対応が求められます。メール送付の了承を得た場合も、希望の送付方法などを事前に確認しましょう。
できる限り押印をする
領収書への押印は、法律で義務付けられていません。しかし、押印のない領収書を受け付けない会社もあるため、領収書には極力印鑑を押しましょう。
電子領収書に押印可能な電子印鑑を活用する、あらかじめ押印した紙の領収書を電子データ化するなどの対応が必要です。
領収書への押印が望ましい理由については、以下の記事で詳しく解説しています。
メールで送付する場合でも紙の領収書と記載項目は同じ
領収書をメールで送付する場合も、記載項目は紙の領収書と同様です。領収書の記載項目5点について、詳しく解説します。
領収書を発行する者の名前
領収書には領収書を発行する者の名前として、会社名や店舗名、担当者の氏名などを記載します。税法上で記載が必須の項目ではありませんが、自社の住所や電話番号なども併記するのが一般的です。
取引があった年月日
取引があった年月日を記載します。西暦・和暦のいずれで表記しても問題ありませんが、社内規定がある場合はそちらに従いましょう。
商品名やサービス名
取引内容がわかるように、商品名やサービス名を記載します。
一度に複数の商品やサービスを販売した場合、すべて正確に記載する必要はありません。最も高額な商品の名称のみ記載し「他」と書き加えれば、数量が複数である旨を示せます。
注意点として、不正を疑われる可能性のある「お品代」という記載は避けましょう。電子発行の場合は、取引商品名に加えて商品コードや取引番号を記載するのもポイントです。
商品やサービスの金額
商品やサービスの金額を、税込で記載します。金額の先頭には「¥」や「金」、末尾には「-(ハイフン)」や「也」を付けるのが一般的です。必要に応じて、桁区切りの「,」も使用しましょう。
取引先の名前
取引先の会社名や担当者の氏名を記載します。会社名は、誤字脱字に注意し、正式名称で記載してください。
また、企業宛ての場合は「御中」、個人名を記載する場合は「様」と敬称を付けるのがマナーです。敬称の併用は避け、いずれか一方を使用しましょう。
領収書発行や保存のルール、インボイス制度を含む領収書の書き方などは以下の記事で詳しく解説しています。
領収書の作成や送付もできる「バクラク請求書発行」
領収書は、電子データとしてメール送付しても問題ありません。領収書をメールで送付することにより、データの確認や保存がしやすくなるメリットがあります。収入印紙の貼付が不要となるほか、発行や郵送にかかるコストも削減できます。
一方で、セキュリティ上のリスクや作業工数の増大が懸念されます。領収書の電子発行には、専用のシステムを活用するのが効果的です。
バクラク請求書発行は、領収書を含む帳票類の発行業務を効率化できるシステムです。電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応しており、システム内であらゆる発行帳票を管理できます。
詳しいサービス内容や導入事例については、以下のページで紹介していますのでぜひご覧ください。