領収書はメールに添付して送れる?領収書の記載項目や注意点なども解説!

取引先に領収書を送る際は、領収書の原本を郵送するだけでなく、電子データにしてメールに添付する方法もあります。

この記事では、領収書を電子化する方法やメールに領収書を添付する際の注意点などを解説します。メールで領収書を送付するメリット・デメリットについても解説しているので、参考にしてください。

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領収書はメールに添付して送れる?領収書の記載項目や注意点なども解説!

領収書はメールで送付可能?

領収書のやり取りや保管をする際、領収書原本である必要はなく、電子データ化した領収書を、メールに添付して送付することは法的にも問題ありません。また、領収書のフォーマットについても法的な決まりがありません。PDFなどの各種ファイル形式やメールの本文などでも、必要事項が記載されていれば、税務処理上は領収書として有効です。

メールに添付する領収書の記載項目

メールに添付する領収書に記載するべき項目について解説します。具体的な項目の種類と詳細は下記の通りです。

領収書を発行する者の名前

メールに添付する領収書には、領収書を発行する者の名前を記載します。例えば、会社名や店舗名、担当者の氏名などです。また、税法上では記載が必須の項目ではありませんが、住所や電話番号なども一緒に記載することが一般的とされます。

取引があった年月日

メールに添付する領収書の記載項目として、取引があった年月日が挙げられます。年月日は、西暦・和暦のどちらでも記載可能ですが、社内での規定があればそちらに従いましょう。

商品名やサービス名

取引内容として、販売した商品名やサービス名を記載します。1度に複数の商品やサービスを販売したとしても、全て正確に書く必要はありません。

金額が最も大きい物の名前だけを記述しつつ、他と付け足して数が複数であることを示せます。ただし、お品代という名前は不正を疑われるため使うべきではありません。また、電子発行の際は取引商品名に加えて商品コードや取引番号を記載しましょう。

商品やサービスの金額

商品やサービスなどの金額を税込で記入します。金額の先頭に「¥」や「金」、末尾には「-(ハイフン)」や「也」を付けることが一般的です。さらに、金額が大きい場合は、桁区切りとして「,」を付けましょう。

取引先の名前

料金を支払った側の企業名や氏名などを、取引先の名前として記載します。主な注意点は以下の3つです。

  • 宛名は正式名称で記載する
  • 企業名の場合は敬称として御中を付ける
  • 個人名の場合は敬称として様を付ける

そのほか、電子帳簿保存法に対応した領収書の記載項目は、以下の記事でも詳しく解説しています。

▶︎領収書の書き方・発行・保存のルール|インボイス・電子帳簿保存法への対応も解説

メールに領収書を添付するための方法

メールに領収書を添付する方法は複数あります。ここからは、具体的な方法とそれぞれの詳細を解説します。

スキャンして取り込む

紙の領収書がある場合は、複合機やスキャナなどでスキャンして、パソコンに取り込むことが可能です。しかし、電子データを有効な領収書として扱うには、電子帳簿保存法のスキャナ保存の適用要件を満たす必要があります。一定以上の画質を保ったり、内容の訂正・削除が確認できたりすることが要件です。

WordやExcelなどで作成する

WordやExcelなどを使えば、あらかじめ領収書を電子データとして作成可能です。しかし、WordやExcelの形式のままで送るのは好ましくありません。取引先の環境によっては正しく表示されなかったり、内容の改ざんが容易で不正の要因になったりするからです。そのため、データはPDF形式に変換してからメールに添付しましょう。

専用のシステムやツールで作成する

販売管理システムや会計システムなどに代表される、専用のシステム・ツールで作成したデータを添付するのも1つの方法です。しかし、ツールで使っているシステムは互換性がない場合がほとんどです。メールに添付する場合は、データの形式をPDFにしましょう。

メールに領収内容を記載する

領収書には、法的に定められた形式がありません。そのため、メール内の文章で領収内容を記載するだけでも、メール自体を領収書として扱うことが可能です。さらに、一度送ったメールは内容の改ざんが不可能になるため、証憑書類としての要件も満たせます。

メールに領収書を添付する際の注意点

メールに領収書を添付する際は、いくつか注意するべき点があります。具体的な注意点とそれぞれの詳細は以下の通りです。

電子帳簿保存法に対応する

領収書をメールに添付する際は、電子帳簿保存法への対応が必要です。電子帳簿保存法とは、条件を満たすことで国税関係書類の電子保存を認める法律です。さらに、電子帳簿保存法のなかでも電子帳簿等保存・スキャナ保存・電子取引の区分があります。それぞれの要件を満たさないと、有効な領収書として機能しません。

▶︎電子帳簿保存法における領収書の保存方法とは?電子化のルールや注意点も解説

取引先から了承を得る

メールに領収書を添付する際の注意点として挙げられるのが、取引先からの了承を得ることです。取引先によっては、紙面の領収書のみを取り扱っている場合もあるためです。了承を得られない際は、紙の領収書を郵送するなどで適切に対応します。メールで領収書を添付する場合も、PDF形式やメールに直接書き込むなど、取引先から指定された方法に従いましょう。

できる限り押印をする

領収書への押印は法律で義務付けられてはいません。しかし、基本的には押印することが一般的であり、押印がないと受け付けていない企業もあります。パソコン上の文書に印鑑を押印できる電子印鑑のシステムを利用したり、紙の領収書を取り込む際はあらかじめ押印したりするなどの対応が可能です。

メールで領収書を送付するメリット

メールで領収書を送付すると、さまざまなメリットを得られます。ここからは、メリットの種類とそれぞれの詳細を解説します。

確認や取り出しがしやすい

メールで領収書を送付するメリットとして挙げられるのが、確認や取り出しが容易になることです。領収書をデータで管理可能になり、ファイル名や名前で検索すれば特定の物を探し出せます。

保管や保存がしやすい

領収書をデータで管理できるため、保管や保存がしやすくなります。例えば、台紙への貼り付けやファイリング、保管場所の確保などが不要です。紙の劣化を心配する必要もないので、長期間に渡る保管も容易になります。

コストを削減しやすい

メールで領収書を送付すれば、コスト削減に繋がります。紙の領収書を送付する際にかかる紙代・インク代などの他、封筒代や郵送費用などが不要になるからです。また、電子データの領収書には、内容や金額に関わらず収入印紙の貼り付けが不要です。大きな金額での取引の際は、データでの活用をおすすめします。

領収書をメール送付するデメリット

領収書をメール送付するにはデメリットもあります。注意するべき点は以下の通りです。

セキュリティ上のリスクがある

領収書をメールで送付すると、情報の漏えいや第三者による傍受など、セキュリティ上のリスクが発生します。添付ファイルにパスワードを設定したとしても、別途パスワードを記載したメール自体が盗み見されれば突破されてしまいます。そのため、リスクを承知のうえで、取引先からの了承を得て活用しましょう。

作業工数が増える可能性がある

領収書をメール送付しようとすると、作業工数が増えて業務効率が悪化する可能性があります。具体的な作業は、データの領収書の作成や添付、パスワードの設定や管理などです。また、書面での送付を求める取引先と、データでの送付を求める取引先が混ざっていると、領収書を2種類を用意する必要があります。

まとめ

メールに領収書を添付する際に記載するべき事項や添付するための方法、メールに領収書を添付する注意点やメリット・デメリットなどを解説してきました。領収書を電子化して有効に扱うには、電子帳簿保存法に対応している必要があります。しかし、区分や要件が複雑で、担当者の負担が大きくなりがちです。

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