法人カードを滞納するとどうなる?起こりうる問題と対処法

法人カードを滞納すると、信用情報に傷がつく上、カードの利用停止や延滞金の発生、最終的に訴訟になりうるなど、さまざまな問題を引き起こします。万が一滞納してしまった場合には、速やかに適切な対応をとりましょう。ここでは滞納した場合に生じる問題と、対処法を解説します。

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法人カードを滞納するとどうなる?起こりうる問題と対処法

法人カードを滞納するとどうなる?

コーポレートカードやビジネスカードの支払いを滞納すると、クレジットカード会社より督促の連絡が届きます。督促の連絡は、引き落とし日の数日後に電話やメールなどで届くので、早めに支払いを行いましょう。
督促が来てからも滞納し続けると、以下のような問題が生じます。

連帯保証人に督促・請求がいく

法人カードの契約者が督促の連絡に応じないか、期日までに支払いがない場合、連帯保証人に連絡が届きます。法人カードの連帯保証人は、法人代表者に設定されていることが多いです。連帯保証人には、法人の代わりに自身の個人資産から滞納金を負担する責任が発生します。

信用情報に傷がつく

法人カードの滞納を続けた場合、一定期間にわたり信用情報機関に事故情報として記録されます。信用情報機関の情報はカード会社や銀行も閲覧できるため、事故情報が記録されてしまうと、新たなクレジットカードの発行や、ローン借入の審査に通りにくくなります。

法人カードの利用停止・強制解約

法人カードを滞納するとカードの利用が停止され、最終的には強制解約の可能性があります。通常、利用停止の段階で滞納金を支払えば、再びカードは利用できるようになります。しかし利用停止後も滞納が続くと強制解約となり、再申し込みをしても通らない可能性が高いです。
法人カードが利用できなくなると、急な経費精算方法の変更の手間がかかるだけでなく、資金繰りの観点から事業活動そのものに大きな影響を及ぼします。

延滞金の発生

法人カードの滞納を続けると、延滞金が発生します。延滞金はカード会社で異なりますが、一般的なショッピング遅延損害金の上限金利は14.6%となり、以下のような計算式で算出されます。滞納期間が延びるほど延滞金は増えていきますので注意しましょう。

例:70万円を90日間、滞納した場合の延滞金
70万円×14.6%÷365日×90日=延滞金25,200円

訴訟や財産の差し押さえ

法人カードを滞納し続けると、滞納金回収のためカード会社は訴訟の手続きを行います。訴訟となった場合、カード会社は一括払いの請求と、財産の差し押さえを裁判所へ求めます。
一括払いが難しい場合は、訴状に同封されている異議申立書を裁判所へ2週間以内に提出することで、分割払いの相談ができる可能性があります。異議申立書の提出がなく、支払いもない場合は、給与・財産が差し押さえられることになります。

法人カードを滞納してしまった場合の対応

4枚のクレジットカードを手にして頭を抱える男性の写真

法人カードを滞納してしまった場合、まずは滞納に気づいた時点で速やかにカード会社へ連絡することが大切です。

少しでも印象が悪くなるのを避けるため、カード会社から連絡が来る前に連絡をすることが望ましいです。カード会社へは、滞納の理由や事情を説明し、支払いについて相談しましょう。うっかり支払いを忘れた場合であれば、すぐに連絡して支払うことで問題なく解決することがほとんどです。もし一括で払えない場合でも、分割払いや返済計画について相談できる場合もあります。

滞納が続き支払いが困難な場合は、弁護士へ相談しましょう。弁護士は滞納問題に関する適切なアドバイスや、任意整理や法的な手続きのサポートをしてくれます。

法人カードを滞納しないための対策

うっかりミスやキャッシュフローの悪化による法人カードの滞納を防ぐには、以下の対策があります。

支払い忘れを防止するには

うっかり入金忘れによる法人カードの滞納を防ぐには、引き落とし口座をメイン口座に設定しておきましょう。法人カードの引き落とし口座とメイン口座が異なる場合、引き落とし口座への入金を忘れてしまうと残高不足で引き落としができない可能性があります。普段から取引に使っているメイン口座に設定しておけば、入金の見逃しを減らすことができます。

また、毎月定期的に、引き落とし予定日の前に口座残高を確認するフローを入れるとよいでしょう。

キャッシュフロー悪化による滞納を防ぐには

キャッシュフローを改善するには、銀行口座の入出金や引き落としスケジュールの把握・管理が重要です。日々支出入の確認をすることで、入金と支払いタイミングの見直しなど、万が一の事態にも早めに対策を練ることができます。

また、キャッシュフローの改善策として、分割払いやリボ払い機能が備わっている法人カードの活用も選択肢のひとつです。大きな支出やタイミング的に出費が集中したことにより一時的に資金繰りが難しい場合には、これらの機能を活用することで滞納を避けることができます。ただし分割払いやリボ払い機能が備わっている法人カードは限られており、利用には金利や手数料が発生するため計画的な利用が必要です。

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