出張旅費精算とは?混同しやすい他の経費や精算の流れ・ポイントを解説

出張旅費の精算は、交通費や宿泊費などの経費を適切に処理する重要な業務です。しかし、他の経費と混同しやすく、分類ミスが発生しやすいのも事実です。

本記事では出張旅費精算の基本や、業務効率化のポイントをわかりやすく解説します。ぜひ最後までお読みください。

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出張旅費精算とは?混同しやすい他の経費や精算の流れ・ポイントを解説

出張旅費精算とは

出張旅費精算とは、出張の際にかかった経費を精算する業務のことです。

出張においては、出張先へ出向くための交通費がかかります。遠方であれば、宿泊費がかかるケースもあるでしょう。また、出張に際して物品を購入した場合は、購入費も出張旅費として計上できます。

ただし、出張に伴って発生したからといって、全ての費用を全額計上できるとは限りません。出張旅費と混同しやすい経費もあるため、注意して精算しましょう。

出張旅費と混同しやすい経費

出張旅費を適切に精算するには、そもそも何が出張旅費にあたるか理解しておく必要があります。ここでは、出張旅費と混同しやすい経費について解説します。

交際費

交際費とは、業務上関わる必要がある得意先との、接待費用のことです。たとえば、取引先との懇親会や親睦会などに、かかる費用が該当します。目的地が遠方で交通費がかかる場合も、出張旅費ではなく交際費として処理する必要があります。

経費に計上できる交際費について詳しく知りたい方は、関連記事をご参照ください。

関連記事:接待交際費とはどんな費用?経費にできる範囲(上限金額・内容)や仕訳を解説

研修費

研修費は、従業員の研修のためにかかる費用です。研修のために遠方へ行けば、交通費が発生します。この場合、経費精算の勘定科目は出張旅費ではなく研修費です。

交通費に加えて宿泊費がかかっているなら、交通費と宿泊費をあわせて研修費として計上しましょう。

目的が研修であれば、移動や宿泊のためにかかった費用はすべて研修費としてみなされます。

福利厚生費

社員旅行の交通費や宿泊費は、福利厚生費として計上されますが、旅行期間や滞在日数について条件を満たす必要があります。社員旅行の行き先が国内であれば4泊5日以内、海外は4泊5日以内でなければなりません。

また、従業員の半数以上が参加する必要があります。福利厚生費として計上できる金額は、1人につき10万円程度までです。

福利厚生費として認められる範囲や、仕訳の具体例については以下の記事をご覧ください。

関連記事:従業員に対する「福利厚生費」とは?勘定科目の定義・範囲と仕訳の例を解説

出張旅費精算の流れ

出張旅費の精算は、どのように行うのでしょうか。ここでは、基本の流れを解説します。

出張の事前申請を出し承認を得る

まず従業員は、出張前に上長や経理担当者に出張計画書や出張申請書を提出します。

上長や経理担当者は申請内容を確認し、出張の承認を行います。申請内容の詳細は、各企業の出張旅費規程により異なるので確認が必要です。

出張中は経費を立替払いする

出張している間にかかった経費は、基本的に従業員が立替払いをします。立替払いした経費は、出張後の申請により精算できます。精算には企業名が記された領収書が必要であるため、忘れずに受け取って保管しましょう。

ただし、出張前に一定額を仮払いで支給している企業もあります。仮払いに関しては、以下で詳しく解説しています。

関連記事:仮払いの精算方法を解説!手間がかかりやすい仮払金の会計処理を効率化する方法とは?

旅費精算書を作成する

従業員は出張から戻った後、旅費精算書を作成します。旅費精算書には領収書の添付とともに、以下の項目を記載します。

  • 氏名/所属部署名
  • 旅費精算の申請日
  • 出張先
  • 出張目的
  • 出張期間
  • 宿泊料金
  • 日当
  • 交通手段
  • 旅行交通費

書類に記載した情報は、領収書に掲載されている日付や金額と一致している必要があります。精算書と領収書に相違がある場合は、経理担当者によって差し戻されてしまう可能性があるので注意しましょう。

上長の承認を得る

従業員は上長へ旅費精算書を提出します。当初の予定にはなかった大きな支出が発生している場合は、別途説明が必要です。

上長は書類の内容を確認し、問題なければ承認印を押します。上長の承認を得た精算書は、経理部門へ回されます。

経理担当者に提出する

経理担当者は、不正を防ぐために旅費精算書の内容を細かくチェックしなければなりません。具体的には、適正な計上金額かどうか、経費として適切ではない費用が含まれていないかなど、1件ずつ丁寧に精査します。

経費担当者が、申請内容に問題がないと判断したら、出張旅費を精算します。

従業員への支払いは、翌月の給与支払と一緒に振り込む企業が多いです。なかには、都度現金で精算している企業もあるため、確認しましょう。

適切に出張旅費精算を行うポイント

ここからは、適切に出張旅費精算を行うために気をつけるポイントを解説します。

出張旅費規程を整備する

出張旅費規程とは、出張旅費について定めた社内の独自のルールです。具体的な規程を定めておけば、従業員はその内容に従って出張旅費を申請できます。余計な費用の申請を防げるため、経費の削減や節税の効果も高まります。

出張旅費規程を従業員に理解してもらうために、出張旅費の精算前に必ず確認してもらいましょう。また、出張旅費規程を設けると、出張手当が非課税所得となります。

社内ルールを周知する

出張旅費精算を適切に行うためには、社内ルールを明確にし、周知徹底することが重要です。たとえば、領収書の提出義務、経費として認められる範囲、グリーン車を利用できる条件など、細かな規定をすべての従業員に理解してもらう必要があります。

また、確定申告への影響を考慮し、経費精算の期限についても明確なルールを設定しましょう。社内ルールを徹底すれば、書類の不備による差し戻しが減り、経理担当者の負担も軽減されます。

さらに、社員が領収書を紛失した場合は精算できないこともあわせて周知しておくと、トラブルの防止につながります。

ルールがなかなか浸透しない場合は、違反した際のペナルティを設けるのも一つの方法です。具体的な対策を講じて出張旅費精算の手続きをスムーズにし、業務の効率化を図りましょう。

出張旅費が妥当なものか確認する

出張旅費の精算においては、妥当性を慎重に判断する必要があります。出張旅費は、他の経費と比べると高額になりやすいです。また、交通費はルートごとに金額が異なるため、不正が横行しやすいといった特徴があります。

交通費は、最短経路で申請されているかについて必ずチェックしましょう。また、宿泊費が高すぎないかについても確認が必要です。

出張旅費が高額すぎる場合、税務調査において指摘を受けるリスクがあります。そのような事態を避けるためには、日頃から出張旅費を適切に精算しなければなりません。

出張旅費精算を効率化する方法

出張旅費精算を効率化するには、さまざまな工夫が必要です。以下で詳しく解説します。

Excelのテンプレートを用意する

出張旅費精算の効率化のためには、Excelのテンプレートを用意する方法があります。自社の出張旅費精算のルールに沿ってテンプレートを作成しておけば、精算のたびにゼロから書類をつくる必要がありません。社内の書類の書式を統一するためにも役立ちます。

テンプレートには、以下の内容を含めましょう。

  • 出張のスケジュール
  • 日当
  • 宿泊費
  • 交通費
  • 出張中のその他の支出

法人カードを利用する

出張旅費精算を効率化する方法の一つに、法人カードの活用があります。出張時の交通費や宿泊費を法人カードで支払えば、後日、経費精算の手続きが不要です。法人カードの利用によって、経理担当者の処理負担も軽減され、精算業務の効率化が進みます。

また、社員にとっても、個人で費用を立て替える必要がないため、一時的な金銭的負担を感じることなく出張に専念できます。

特に出張の頻度が多い企業では、法人カードの利用によって経費管理がスムーズになり、企業全体の業務効率も高まるでしょう。

経費精算システムを導入する

出張時の申請や精算に対応した経費精算システムを導入することもおすすめです。

自社規定に応じた日当・手当の自動計算機能や、事前出張申請と合わせた仮払金の申請などに対応した経費精算システムなら、煩雑になりがちな出張申請の作業を効率化できます。

さらにパソコンやスマートフォンとの連携により、社外でも出張旅費の申請と精算が可能です。

領収書を電子データ化する

出張旅費精算を効率化するためには、領収書やレシートの電子データ化が有効です。社員が領収書をスキャンしたり、スマートフォンで撮影したりすることで、紙の原本を管理する手間が省けます。

電子データ化によって、保管スペースの削減や管理コストの軽減にもつながるでしょう。経費精算システムに自動読み取り機能が搭載されていれば、領収書の情報がデータとして自動反映され、手入力の手間を減らすことができます。

電子帳簿保存法における領収書保存の義務化については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:電子帳簿保存法とは?対象書類・保存要件・改正内容・対応策を一挙に紹介

旅費精算は「バクラク経費精算」で効率化しよう

出張旅費を精算する際は、社内の出張旅費規程に従い正しく申請するのが重要です。交通費や宿泊費のほかにも、出張旅費と混同しやすい経費があるため、従業員にルールを周知し、適切に処理しましょう。

精算業務を効率化するためには、Excelのテンプレートを活用する方法や、経費精算システムを導入する方法があります。特に、システムを導入すると、申請ミスの削減や作業時間の短縮ができるのでおすすめです。

バクラク経費精算は、独自開発のAIによって領収書を瞬時に読み取ります。電子帳簿保存法にも対応しており、申請の手間を大幅に削減できます。経費精算の負担を軽減し、業務をスムーズに進めるために、ぜひ活用してください。

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