交通費精算には領収書が必須?領収書の入手方法・交通費申請書と出金伝票の書き方も解説

基本的に、交通費精算には領収書が必須です。ただし、立て替えた金額次第では、領収書なしで交通費精算できる場合もあります。
この記事では、領収書の必要性、領収書の入手方法、領収書の代用になる書類と書き方などを解説します。ぜひ参考にしてください。

交通費精算には領収書が必須?領収書の入手方法・交通費申請書と出金伝票の書き方も解説

交通費精算で領収書の必要性を判断するポイント

交通費精算において、領収書が必要になるボーダーラインは「3万円」です。以下では、領収書の必要性を判断するポイントを解説します。

【領収書が必要】交通費が3万円以上の場合

精算しようとする交通費が3万円以上のときは、基本的に領収書が必要です。領収書を紛失してしまった、発行してもらえなかったなど、やむを得ない場合は、領収書の代わりとなる書類を作成しなければなりません。多くの企業では交通費精算書や出金伝票を作成して、領収書の代用とします。

【領収書を省略可】交通費が3万円未満の場合

税込金額が3万円未満の取引については、領収書を省略可能です。路線バスや電車などの公共交通機関では、領収書をもらいにくい場合も多く見られます。領収書がない理由を帳簿に明記しておけば、監査の際に指摘されるリスクを減らすことが可能です。

ただし、不正防止などの理由で、領収書や交通費精算書、出金伝票などを提出させる企業も少なくありません。自社のルールに従って、交通費精算の手続きを進めましょう。

領収書の役割と記載項目

領収書は金銭の取引を公的に示す書類です。領収書に記載が必要な項目は、以下のとおりです。

・領収書であると示す書類名
・宛名
・日付
・金額
・取引の詳細
・発行者の情報

宛名など全ての項目は、正確に記載してもらいましょう。例えば、企業名に誤りがある領収書では、監査で指摘されたり不正を見逃したりする恐れがあります。

領収書を使った交通費精算フロー

一般的な交通費精算フローは、以下のとおりです。

1.従業員が社内ルールに従い経費精算書を作成し申請する
2.上司が経費精算書を承諾する
3.経理担当者に経費精算書を提出する
4.経費精算書の記入項目と申請金額を確認する
5.仕訳して帳簿に記入する
6.従業員に払い戻す

領収書の紛失を防ぐ目的で、経費精算書に領収書を貼り付けて提出させる企業も見られます。

交通費精算には、支払った従業員、従業員の上司、経理担当者の複数人がかかわります。領収書や書類に不備があれば差し戻しが必要になるため、経理担当者は速やかに手続きを進めましょう。

従業員が領収書を持っていないときの交通費精算方法

領収書がない場合でも、交通費精算フローは基本的に変わりません。領収書がないときは以下の2つの方法で、金銭の取引を示す書類を従業員に作成してもらってください。

1.領収書の代わりになる書類で経費申請する
2.交通費精算書や出金伝票を作成して経費申請する

領収書の代わりになる書類で経費申請する方法

領収書の代わりになる書類には、レシートや法人カードの利用明細などがあります。宛名・日付・金額・取引の詳細・発行者の情報が記載されていれば領収書代わりに利用しましょう。また、オンライン取引の画面をキャプチャしたものでも、必要な情報が網羅されていれば領収書代わりにできる場合もあります。

交通費精算書や出金伝票を作成して経費申請する方法

領収書の代わりになる書類がない場合は、従業員に交通費精算書や出金伝票を作成してもらいます。フォーマットを用意しておくと効率よく書類作成できるため、準備しておきましょう。書類作成に慣れていない従業員でも、フォーマットがあればミスや記入漏れを防げます。

交通費精算書の作成方法と注意点

交通費精算書の作成方法と注意点を解説します。定期券の区間などに注意して書類を作成してください。

交通費精算書の作成方法

フォーマットに従って必要事項を埋めていきます。交通費精算書に必要な項目は以下のとおりです。

・申請日
・申請者の部署名と氏名
・交通費が発生した日付
・訪問先
・利用した交通機関
・出発地と到着地
・片道か往復かの選択
・各交通機関に支払った金額と合計金額
・備考

交通費精算書作成の注意点

交通費精算書作成のポイントは、定期券の区間を除外して計算することです。通勤手当では、定期券の区間にあたる交通費をすでに支給しています。交通費精算書には乗り越し精算分の金額のみを記載し、備考欄に定期券について書いてもらうと分かりやすくなります。

往復した場合の金額も、間違いやすいポイントです。往復を選択した場合は、往復分の金額が記載されているか確認しましょう。

出金伝票の作成方法と注意点

出金伝票の作成方法と注意点を解説します。摘要欄を詳しく記載し、企業ごとの勘定科目のルールに従って作成しましょう。

出金伝票の作成方法

フォーマットに従って、必要事項を埋めていきます。出金伝票に必要な項目は以下のとおりです。

・申請日
・申請者の部署名と氏名
・支払先
・勘定科目
・摘要
・各交通機関に支払った金額と合計金額

支払先とは、鉄道会社やバス会社などの名称のことです。

出金伝票作成の注意点

出金伝票は、摘要欄を詳しく記載しましょう。出金伝票は交通費に特化した書類ではありません。交通費を支払った理由が分かるように、訪問先や訪問した理由、片道か往復かなどの情報を摘要欄に記載する必要があります。また、勘定科目は企業によって異なりますが、一般的には旅費交通費や出張旅費と記載します。

交通費精算に使う領収書をもらう方法

3万円未満なら交通費精算に領収書は不要です。ただし、上述したように、領収書や代わりになる書類を交通費精算の際に提出させる企業も見られます。

交通手段ごとに、領収書をもらう方法を解説します。サービスごとに手段は異なるため、領収書をもらいたいときは個別に問い合わせましょう。就活生や求職者に交通費を支払う際の対応も併せて解説します。

タクシーを使う場合

車内で決済するときは、降車時に料金を支払うと領収書を受け取れます。サービスや運転手ごとに対応は異なるため、もらえないときは声をかけて領収書を発行してもらいましょう。また、配車アプリで決済するときは、メールで領収書を送ってもらう、アプリ経由でダウンロードする、といった方法で領収書を入手できます。

飛行機を使う場合

飛行機を使うときは、空港カウンターや領収書Web表示サービス、電話での問い合わせなどを通じて領収書を発行してもらいます。

領収書Web表示サービスとは、購入した航空券の領収情報をオンラインで閲覧できるサービスです。閲覧期限が航空会社ごとに決まっているため、領収書を入手する予定があれば早急に対応しましょう。

路線バス・高速バスを使う場合

路線バス・高速バスを使うときは、切符売り場の窓口、オンライン決済の画面、運転手とのやり取りなどを通じて発行してもらいます。ただし、運転中や混雑時は、領収書の発行をお願いすると迷惑になるため気をつけてください。領収書をもらいにくいときは、ICカードの履歴や法人カードの明細書などを領収書の代用としても構いません。

【番外編】就活生や求職者の交通費を負担する場合

義務ではありませんが、企業によっては就活生や求職者の交通費を負担するところもあります。交通費の精算に領収書が必要となることをあらかじめ相手に伝えておき、訪問した際に提出してもらってください。

経費精算システムで交通費精算を効率化できる

交通費精算は従業員にとって手間のかかる業務です。慣れない作業で書類に不備があると差し戻しが発生し、経理担当者の負担も大きくなりがちです。

経費精算システムを導入して法人カードやICカードなどと連携すると、交通費精算業務を効率化できます。データを連携すると領収書の紛失で困らずに済み、計算ミスも減らすことが可能です。交通費精算をミスなく効率化して、企業全体の生産性を高めましょう。

交通費精算の効率化ならバクラク経費精算がおすすめ

バクラク経費精算は交通費精算を効率化するサービスです。申請者は複数枚の領収書をスマートフォンアプリで読み取って、一括アップロードできます。手入力の作業を省けると、ミスなくスピーディーな書類作成が可能です。また、領収書の使いまわしを自動確認する機能、スキャナ保存要件を満たしているか確認する機能などにより、経理担当者のミスも防げます。

まとめ

交通費が3万円以上の場合は、基本的に領収書が必要です。また、3万円未満でも、不正防止などを目的に領収書や代わりになる書類を求める企業も多く見られます。領収書や代わりになる書類がない場合は、交通費申請書や出金伝票を作成して対応してください。なお、経費精算の効率化には、バクラク経費精算がおすすめです。

バクラク経費精算には、申請者がミスなくスピーディーに書類作成できる機能が充実しています。クラウド上で申請・承認できる機能や、経理担当者のミスを防ぐ機能も備えているため、経費申請全体が効率化します。

また、電子帳簿保存法にも対応可能で、領収書の提出や保管のために出社する必要もなくなります。交通費精算の効率化をお考えの人は、ぜひ資料請求や無料体験をご利用ください。

バクラク経費精算

パソコン、スマホから手軽に経費精算が可能。領収書をアップロードするとデータが自動入力されるので、手入力がゼロに。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応しています。簡単で正確な経費精算を実現するソフトをぜひご体感ください。