電車代の経費精算に領収書は必須?領収書がない場合の対処法や入手方法
経費精算を行う際に、電車代の領収書は必須か、領収所がないといわれた場合はどうしたらよいかなどと、頭を抱えている経理担当者は多いのではないでしょうか。
この記事では、従業員が電車に乗った際の領収書の必要性や、領収書がない場合の対処法、経費精算業務を効率化するための方法などを解説します。ぜひ参考にしてください。
経費精算における電車代とは?
経費精算における電車代とは、業務のために発生した電車賃のことです。企業によって分類は変わりますが、多くの場合、電車代の勘定科目は「旅費交通費」に該当します。例えば、従業員が電車代を使うシーンは、以下のとおりです。
・営業で外出する
・出張する
・書類を市役所に届けに行く
・転勤のために引っ越しする
電車代の経費精算に領収書は必要?
金額によっては、領収書がなくても電車代を経費精算することが可能です。電車代の経費精算に領収書が必要となる条件について解説します。
領収書がなくても経費精算が可能なケースがある
租税法では、電車代の領収書がない場合でも経費精算できるケースがあります。具体的には、電車代が3万円未満の場合や、やむを得ない事情がある場合は、領収書なしでの経費精算が可能です。例えば、片道で1,490円(往復で2,980円)の電車代を払った場合、利用金額は3万円未満となるため領収書がなくても経費精算できます。
ただし、租税法では認められていても、領収書がないと経費精算を認めない企業も少なくありません。個人で領収書の必要性を判断せず、社内ルールに従って対応しましょう。
※参考:No.6496 仕入税額控除をするための帳簿及び請求書等の保存|国税庁
経費精算に領収書が必須なケースとは
電車代が3万円以上であれば、基本的に領収書が必要になります。例えば、遠方への出張などで新幹線を利用した場合、新幹線の運賃・料金が3万円を超えるケースも少なくありません。領収書は、金銭の取引があったことを示す公的な書類です。3万円を超える電車代の精算には、領収書が必要になることを、従業員に周知しておきましょう。
電車代の経費精算を領収書なしで行うリスク
上述したように、経費精算を領収書なしで行えるケースもあります。しかし、金額によらず、多くの企業は電車代の経費精算で領収書を提出させます。企業が領収書を求める理由は、従業員の不正や税務調査の際に、指摘を受けるリスクを避けるためです。
不正につながるリスクがある
領収書を受け取らずに従業員の申請どおりに経費精算すると、不正が横行する恐れがあります。例えば、実際は自転車や徒歩で移動したにも関わらず、電車代を請求する従業員が出てくるかもしれません。水増し請求の結果、過払いが発生する場合もあるでしょう。そのうえ、経費精算ごとに領収書を受け取らなければ、自己申告で何回でも経費精算できてしまいます。
少額の不正でも悪質な行為には違いありません。経費精算のたびに領収書を提出させて詳細を丁寧に確認した方が、不正を抑制できます。
税務調査が入った際に実態の証明が難しい
税務調査が入った場合、領収書がなければ支払いの実態を証明しにくくなります。領収書には、取引年月日・発行者名・受領者名・受領金額・取引の詳細が記載されています。領収書があれば、支払いの実態を客観的に説明することが可能です。
手書きのメモなどで取引の詳細を記録していても、疑わしい部分があれば電車代として認めてもらえません。修正申告するよう促されたり、罰則を課されたりする恐れがあるため、少額の取引でも領収書を提出させたうえで、経費精算することをおすすめします。
電車代の領収書の入手方法・もらい方
社内ルールとして「金額によらず電車代の領収書を必須」とする場合は、従業員に入手方法やもらい方をきちんと周知しておくことが重要です。電車の切符を券売機で購入すると、大抵は領収書が発行されません。そのため、領収書の入手方法がわからなくて困る人や、経費精算をあきらめる人が出てくる恐れがあります。
駅の窓口や切符窓口から切符を購入すると、電車代の領収書をもらえます。また、ICカードの場合は、チャージする際に領収書を発行可能です。
電車代の経費精算において領収書がない場合の対処法
電車代の領収書がない場合は、代用できる書類を作成して対応する必要があります。出金伝票や交通費精算書を使った対処法を解説します。
出金伝票を作成する
出金伝票とは、領収書がない場合に代用できる書類です。出金伝票に必要な記載項目は、以下のとおりです。
・日付
・氏名
・勘定科目
・金額
・概要
出金伝票は、電車代に限らずさまざまな勘定科目に対応できる書類です。電車代の詳細が分かるように、出発地や到着地点、片道か往復か、訪問先や訪問目的などを概要欄に明確に記載しておく必要があります。フォーマットを作っておくと、速やかに対応できるでしょう。
交通費精算書を作成する
交通費精算書も領収書の代わりにできる書類で、従業員が出張にかかった経費を精算するときなどに使われます。交通費精算書に必要な記載項目は、以下のとおりです。
・日付
・氏名
・訪問先
・交通機関
・出発地と到着地
・金額
・片道か往復か
交通費精算書は、金額の間違いが起きやすいため注意してください。例えば、往復分の金額が申請されているときは、片道分の2倍の金額を記入しているか確認が必要です。出金伝票と同じく、交通費精算書もフォーマットを作成しておくと、速やかに対応できます。
電車代の経費精算業務を効率化するには?
少額の電車代の経費精算にも領収書を求めると、経理業務が煩雑化する恐れがあります。経費精算業務を効率化する方法を解説します。
SuicaやPasmoなどのICカードを配布する
SuicaやPasmoなどのICカードの場合は、券売機で印刷すると、金額と移動履歴を速やかに取得できます。印刷された情報なら、申請者の自己申告とは異なり、経路や金額に間違いがありません。経理担当者が1つひとつ履歴を確認して、差し戻しをする手間がなくなります。正確かつ手軽に経費精算できるICカードは、申請者と経費担当者の双方にメリットをもたらします。
経費精算システムを活用する
上述したICカードの履歴を入手しても、経理担当者は情報を手入力しなければいけません。経費精算業務を効率化するなら、システム導入が必要不可欠です。経費精算システムを導入すると、入力作業のように手間がかかる業務を自動化でき、入力ミスも防げます。次の段落では、おすすめの経費精算システムを紹介します。
電車代の経費精算を効率化するなら「バクラク経費精算」
バクラク経費精算は、電車代などの経費精算を効率化します。バクラク経費精算の機能やメリットを解説します。
バクラク経費精算とは?
バクラク経費精算は、面倒な経費精算を効率化するサービスです。多くの企業で導入されており、2023年6月時点でシリーズ累計導入社数は6,000社に達しました。また、サービス継続率は99%以上を誇ります。初期費用は無料で、月額費用は2万円です。状況に応じて最適なプランを提案するため、お気軽にお問い合わせください。
バクラク経費精算の機能・メリット
バクラク経費精算には、経費精算業務を効率化させる機能が豊富です。申請者はスマートフォンアプリで複数枚の領収書を自動で読み取り、一括アップロードできます。検索履歴からのレコメンド機能を使えば、クリックするだけで交通経路を検索可能です。また、定期区間控除機能により、自動的に適切な電車代が算出されます。
会計ソフトAPI連携や電子帳簿保存法対応など、機能が豊富に搭載されている点も、バクラク経費精算の魅力の1つです。無料で利用できるサポート体制が充実しているため、安心して導入・運用していただけます。
まとめ
電車代の経費精算では、金額が3万円以上で領収書が必須となります。ただし、少額の電車代でも、不正や税務署からの指摘を避けるためには領収書があると有利です。電車代の領収書がない場合は、出金伝票や交通費精算書で対応しましょう。なお、経費精算業務の効率化には、経費精算システムの導入がおすすめです。
バクラク経費精算は、申請者や経理担当者のミスを防止し、経費申請全体を効率化します。また、電子帳簿保存法にも対応しています。電車代の経費精算を効率化させたい人は、ぜひバクラク経費精算をご検討ください。

バクラク経費精算
パソコン、スマホから手軽に経費精算が可能。領収書をアップロードするとデータが自動入力されるので、手入力がゼロに。インボイス制度・電子帳簿保存法に対応しています。簡単で正確な経費精算を実現するソフトをぜひご体感ください。