宛名に上様と記載された領収書は経費処理できる?意味や書き方を解説

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宛名に上様と記載された領収書は経費処理できる?意味や書き方を解説

会計時に領収書を依頼する際「上様」と宛名に記載されることは少なくありません。しかし、上様と記載された領収書で経費処理することを認めない企業もあります。 本記事では、上様の意味や、上様と記載された領収書の問題点をわかりやすく解説します。領収書の正しい書き方や発行を依頼する際の注意点も紹介していますので、日々の経費申請にお役立てください。

1.領収書の宛名に記載する「上様」の読み方と意味

「上様(うえさま)」とは、会社名や個人名の代わりとして、領収書の宛名部分に記載する敬称です。会計時の宛名記入に時間がかかる点や、聞き間違いによる記入ミスのリスクなどを考慮し、双方の手間を簡略化するため、慣習的に使われています。

なお「うえさま」の読み方が主流ではあるものの「じょうさま」「かみさま」と呼んでも構いません。

2.宛名が「上様」だと税務調査で引っかかる可能性がある理由

「上様」と領収書に記載されることはよくあるものの、税法上あまり推奨されていません。税務調査で指摘を受けることもあるでしょう。

本章では「上様」の記載により税務調査で問題となる2つの理由を解説します。

領収書の宛名記載ルールについては以下の記事でも紹介していますので、併せてお読みください。

関連記事:領収書の宛名は経費精算の重要事項!宛名の基本からリスクなどを解説

2-1.どの会社でも当てはまるから

「上様」は、どの会社にも当てはまる汎用的な表現で、特定の企業や個人名を示すものではありません。

私用の会計では問題ありませんが、経費として処理する際は、誰に向けた領収書かわかりにくくなり、正式に宛名が記載されている領収書と比較するとやや信頼性に劣ります。

急ぎの場面で便利ではあるものの、正式な書類としては宛名に正式名称を記載してもらう領収書の方が望ましいといえるでしょう。

2-2.消費税法で領収書の受取人を記載する必要があるから

消費税法第30条第9項によると、領収書には以下の5項目を記載するよう定められています。

  • 発行者
  • 取引日
  • 内容
  • 金額
  • 受取人

「受取人」は宛名にあたり、会社名や個人名の記載がないと正式な領収書として原則認められません。

ただし、小売業や飲食業、交通・旅行・駐車場など一定の事業者との取引は、受取人の記載が要件から除外されており「上様」と書かれた領収書でも経費処理が可能です。

しかし、社内規定によっては取引の内容にかかわらず、宛名のない領収書は全面的に経費として認めない場合もあるため、留意しましょう。

参考:e-Gov法令検索「消費税法(第三十条)

3.領収書の正しい書き方

領収書を作成する際は、正確な取引内容を記載し、改ざん防止に努めるのが基本です。具体的な記載項目は、以下をご確認ください。

記載項目

内容

タイトル

中央に「領収書」と明記

宛名

取引相手の正式名称を記載

日付

実際に支払いを行った日を記載

金額

「¥」や「金」から始め「,」で区切り「※」や「-」で締める

但し書き

支払い内容を具体的に記載

※「お品代」は不可

内訳

取引の内訳や合計額、消費税額を区別して記載

発行者

発行者の住所と名称を明記

なお、5万円以上の領収書には収入印紙を貼付します。

各項目の詳しい書き方やルールについては、以下の記事でわかりやすく解説していますのでご確認ください。

関連記事:領収書の書き方・発行・保存のルール|インボイス・電子帳簿保存法への対応も解説

4.領収書を発行してもらうときの注意点

本章では、領収書発行時のポイントを解説します。

4-1.領収書の宛名は原則会社の正式名称を記載してもらう

領収書の宛名には、会社の正式名称を正確に記載してもらうのが原則です。「(株)」などの略称は避け「株式会社(有限会社)〇〇」などと正式名称で書きましょう。

名称の終わりには「御中」を添えることも忘れずに依頼してください。個人事業主の場合は、氏名や屋号を明記するのが適切です。

また、発行を依頼する際は名刺を渡したり、宛名をメモに書いて伝えたりすると誤記を防げ、スムーズに記載してもらえます。

4-2.領収書の訂正や宛て名がない場合は発行者に依頼をする

​​領収書の宛名に誤りや抜けがあっても、自分で書き直してはいけません。受け取り側が勝手に修正すると、税務調査で改ざんと疑われるリスクが高まります。

訂正が必要な場合は必ず発行者に依頼し、正しい宛名で再発行してもらうのが基本です。やむを得ず訂正する場合は、間違いのある箇所に二重線を引き、正しい名称を記載して訂正印を押します。修正ペンやテープの使用は厳禁です。

宛名の記載がない領収書でも認められるケースはあるものの、紛失時に悪用される可能性もあるため、可能な限り発行元に再発行や修正を依頼するようにしましょう。

宛名なしの領収書の取り扱いや経理処理、領収書の再発行方法については、以下の記事も併せてお読みください。

関連記事:宛名なしの領収書は有効?法律や経理上の取り扱いと対処法を解説

関連記事:領収書の再発行は可能?リスクや依頼されたときの対処法・書き方を解説

5.領収書を提出する際の注意点

領収書を提出する際は、記載内容が正確で、経費として妥当だと証明できる証拠を添えることが重要です。

特に、宛名が「上様」など不明確な部分がある場合は、社内決裁書やメールのやり取りなど、支出の正当性を裏付ける資料を一緒に提出するのが望ましいです。また、領収書の余白に会食の目的や参加者名をメモしておくのもよいでしょう。

不備や改ざんが疑われる領収書は税務調査で問題視される恐れがあるため、正しい内容で提出することを徹底しましょう。

上様と記載されやすい会食時などの経費処理については、以下の記事で詳しく解説していますのでご確認ください。

関連記事:食事代を経費にする際の勘定科目は?会食・会議・出張など状況別の仕訳を解説

6.よくある質問

領収書の上様に関して、よくある質問を以下にまとめましたので、ご確認ください。

6-1.領収書の宛名に記載する「上様」の意味は?

上様は「うえさま」と読むのが一般的で、位の高い人や上客を敬う呼称の意味があります。現代では、会社名や個人名の代わりとして領収書の宛名部分に記載する敬称としての意味合いが強いでしょう。

会計時、宛名記入に時間がかかったり、聞き間違いが発生したりすることから、発行側と受け取り手のやり取りを簡略化するためによく使われています。

6-2.領収書の宛名は「上様」だといけない?

領収書の宛名を「上様」とすることは、法律上禁止ではありません。しかし、特定の会社名を示さないため、正式な書類としては信頼性に劣り、特に経費処理の場面では不適切と判断される場合があります。

小売業や飲食業など、一部の業種では上様や宛名なしでも例外的に認められていますが、会社の規定に従って、できる限り正式名称で記載してもらうのが安心です。

7.領収書の管理・発行は「バクラク請求書発行」と「バクラク経費精算」で効率化

上様と領収書に記載される場面は少なくありませんが、税法上はあまり望ましいとはいえません。可能であれば、発行元に社名の正式名称を記入してもらいましょう。

また、宛名がない場合や記載ミスがあった場合も、自分で直さず発行元へ再発行や修正を依頼するのが原則です。改ざんを疑われないよう、必要項目が過不足なく記載された領収書を準備し、適切な経費精算を心がけましょう。

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