入金消込とは?目的や業務の流れ、効率化・自動化する方法を解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2026-07-09
- この記事の3つのポイント
- 入金消込とは、売掛金を含む債権と実際の入金額を照合し、債権残高を減らしていく作業のこと
- 入金消込は単なる会計処理だけでなく、キャッシュフロー把握や経営判断にも役立つ重要な作業
- 入金消込を効率化したい場合は、自社の課題やニーズに合った専用システムを活用するのがおすすめ
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入金消込とは?目的や業務の流れ、効率化・自動化する方法を解説
入金消込とは、売掛金と入金額を照合し、債権残高を減らす作業のことです。適切な入金管理は二重請求や未回収リスクなどを防止するだけでなく、キャッシュフローの把握により健全な経営判断にもつながります。
本記事では、入金消込の目的や業務の流れを詳しく解説します。効率化・自動化する方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
入金消込とは?
入金消込とは、売上が確定した際に発生する「売掛金」と実際の入金額を照合し、債権残高を減らす会計処理の一つです。請求データと入金額に相違がなければ、売掛金の記録を消し込む作業を行います。
入金消込は「正しく入金されているか」「滞納が発生していないか」などを把握するための重要な工程です。入金消込が適切でないと、入金漏れや二重請求といった、さまざまなリスクが生じます。
また、入金消込は正確なキャッシュフローの把握にも欠かせない作業であり、適切に行うことで迅速な経営判断にも役立ちます。
入金消込は単なる会計業務にとどまらず、企業の健全な経営判断や取引先との信頼構築にもつながる重要な作業といえるでしょう。
売掛金や消込について詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
関連記事:売掛金とはどのような勘定科目?間違えやすい仕訳方法と具体例を解説
関連記事:消込とは?仕訳例やよくあるトラブル・正しく行うためのポイントを解説
入金消込の流れと仕訳例
本章では、入金消込の流れを解説します。仕訳例も提示しますので、ぜひ参考にしてください。
売上と売掛金を帳簿に計上する
商品の受け渡しやサービスの提供が完了し、代金を受け取る権利が得られてから、売上と売掛金を帳簿に計上します。たとえば、消費税を考慮しない前提で、A社との取引で10万円の売上が確定した場合の仕訳例は、以下のとおりです。
借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
売掛金 | 100,000円 | 売上 | 100,000円 |
なお、売上は計上しているものの、現段階では取引先から入金はされていません。
売掛金は、将来受け取れる資産に該当する勘定科目です。そのため資産の増加として「借方」に勘定科目を記入します。
請求情報と入金情報を照合する
売掛金の計上後、A社からの入金額と請求情報を照合します。具体的な確認ポイントは以下のとおりです。
- 振込名義人と請求先名が一致しているか
- 入金額と請求額が一致しているか
請求情報と入金情報の照合作業は、入金消込のなかでも重要な作業の一つです。双方の情報が一致しないケースもあるため、慎重に確認しましょう。
売掛金残高の消込作業を行う
A社から代金を回収できたら、売掛金残高の消込作業を行います。上記と同じく消費税を考慮しない前提で、10万円の入金消込を行う場合の仕訳例は、以下のとおりです。
借方 | 貸方 | ||
|---|---|---|---|
普通預金 | 100,000円 | 売掛金 | 100,000円 |
入金時には普通預金が増え、売掛金が減ります。実際の入金額と売掛金残高を照合し、一致したら消込処理を行いましょう。
関連記事:入金管理とは?業務内容や管理方法、気をつけるべきポイントを解説
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入金消込でよくある課題
本章では、入金消込でよくある課題を紹介します。
入金件数が多く確認に時間がかかる
入金件数が多くなると、その分確認に時間がかかります。入金情報の照合や回収予定の消込、入金伝票の登録など、すべて手作業で行うと、時間と労力がかかるのは言うまでもありません。
特に、入金処理が集中する月末・月初・期末には、担当者の負担も大きくなります。人為的ミスの原因にもなるため注意が必要です。
期日までに入金が行われない
入金消込を行う際、期日までに入金が確認できないといったトラブルは珍しくありません。請求情報と一致しない場合や、入金されない場合など状況はさまざまですが、適切な入金がないと消込を行えません。
期日までに入金がない場合は、取引先へ事実確認を行う必要があります。ただし、請求書の不着や入金の確認漏れなど、自社が起因する場合もあるため、注意しましょう。
入金されているにもかかわらず、入金が確認できない旨を問い合わせると、取引先との関係性に悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。
請求額と入金額が合わない
請求額と入金額が一致しない場合は、原因を確認したうえで、状況に応じた処理を行う必要があります。
請求額と入金額の相違は、入金額が一部のみの「一部入金」や、請求額よりも多く入金される「過入金」などがあります。
請求額と入金額が合わない場合に考えられる主な理由は、以下のとおりです。
- 振込手数料や消費税計算の相違
- 別の請求との合算入金など
振込手数料の負担は、事前に契約書・請求書などを取り交わし、双方の合意を得ることが重要です。一方で端数処理などの消費税計算は、インボイス制度などのルールに沿って確認します。
まずは、社内で請求書や契約内容などの確認を行ったのち、原因が特定できない場合や、確認が必要な場合に取引先へ照会しましょう。
請求先の企業名と振込名義が異なる
入金消込の作業において、請求先の企業名と振込名義が異なるケースもあります。たとえば、取引先が法人の正式名称・略称・屋号など複数の名義を使い分けている場合、入金確認が遅れたり、確認漏れが起きたりする可能性があります。
上記のような事態を防ぐためには、取引先への名義ルールの周知徹底を行うのが有効です。また、名義の記録を自動で管理できるシステムを整備することで、手間を抑えつつ、確認ミスを防止できます。
複数の請求書を一括で入金されると確認が煩雑になる
同一の取引先が複数の請求書の代金を一括で入金すると、確認作業が煩雑になりやすいです。
たとえば、同社に複数の請求書を送付しており、案件ごとに請求額が異なる場合、自社の経理担当はそれぞれの入金額と合計額を確認しなければいけません。確認作業には手間と時間がかかるほか、人為的ミスの要因にもなり得ます。
消込作業の抜けや重複が発生しやすくなる
手作業で行う入金消込は、ミスが生じやすい業務の一つです。紙やExcelを用いた会計処理は、目視での確認や手入力が多く、消込作業の漏れや重複が発生しやすくなります。
取引先や取引件数が多ければ多いほど、入金消込のトラブルの発生件数も増えるリスクが高まります。月次決算の締めが遅れる原因にもなるため、入金消込の自動化やルール周知などを徹底することが重要です。
入金消込を効率化・自動化する方法
入金消込の作業は、すべて手作業で行うと手間や時間がかかります。本章では、入金消込を効率化する方法を紹介します。
Excel関数やマクロの活用
現在、入金消込の作業をExcelで行っている場合は、関数やマクロを活用するのが有効です。Excel関数はあらかじめ定義された数式で、特定の計算やデータ処理を自動で行うためのツールです。
たとえば、入金消込の作業では、以下のようなExcel関数が役立ちます。
Excel関数 | 概要 |
|---|---|
SUM関数 | 売掛金の残高に関する合計を自動で算出できる |
COUNTIF関数 | 重複チェックを行える |
VLOOKUP関数 | 特定の条件に合致するものを一定の範囲から抜き出せる |
一方でマクロとは、あらかじめ作業を記録しておくことで、繰り返し作業を自動化できる機能です。マクロを構築しておくことで、請求額と入金額の照合といった単純作業を自動化できます。
すべての作業を自動化することはできないものの、Excelで管理し、すべて手作業で行っている企業にとっては、一部を自動化するだけでも効果を実感しやすいでしょう。
ただし、数値入力は手作業になるため、すべての人為的ミスを防ぐことはできません。また、マクロの構築はExcelに関する知識を有する人材が必要であることも理解しておく必要があります。
会計ソフトの入金消込機能の活用
入金消込を効率化したい場合は「会計ソフトの入金消込機能」を活用するのも一つの手段です。会計ソフトのなかには、入出金明細を取り込み、入金処理を支援できる機能が備わっているシステムもあります。入金消込に関する一部の作業を自動化できるため、業務効率化が期待できるでしょう。
ただし、現状Excelや紙を用いた消込作業を行っている場合は、会計ソフトの導入・運用にコストがかかります。また、導入しても使い勝手が悪いと感じてしまう可能性もあるため、自社に合ったソフトを選ぶことが重要です。
会計処理とのスムーズな連携によって、仕訳作成までを一気通貫で行える会計ソフトもあるため活用を検討するとよいでしょう。
入金消込システムの導入
入金消込の作業をより効率化したい場合は、入金消込専用のシステムを導入するのがおすすめです。入金消込システムを導入すると、以下のようなメリットを得られます。
- 入金データの自動取得
- 高精度な自動照合
- 学習機能による照合率向上
- 未入金リストの自動作成
- 会計ソフトとの連携
入金消込システムは、AIが搭載されているシステムもあり、自動照合や学習機能による照合率向上を期待できる点も魅力です。
また、未回収の売掛金を自動でリスト化するシステムであれば、督促対象の把握もしやすくなり迅速な対応が実現できます。目視による確認作業や手入力の負担を軽減できるでしょう。
関連記事:入金消込の自動化とは?システムの種類や選び方とあわせて解説
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入金消込システムの選び方
入金消込システムは多数展開されているものの、課題を解消するためには、自社に合ったシステムを選ぶことが重要です。入金消込システムを選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう。
- 費用感
- 既存システムとの連携
- 自動照合率
- イレギュラーな入金
入金消込システムのタイプは大きく「代行タイプ」と「システムタイプ」に分かれ、料金相場が異なります。代行タイプは従量課金制を採用しているケースが多いですが、システムタイプは月額料金のみで利用できるものも存在します。
また、入金消込システムは既存システムとの連携が可能なものを選ぶのもポイントです。会計ソフトや請求書発行システムなどと連携できれば、経理・会計処理をより効率的に行えます。
そのほか、自動照合率やイレギュラーな入金など、自社が求めるポイントを明確にしたうえで複数のシステムを比較して選ぶとよいでしょう。
入金消込を自動化するなら「バクラク債権管理」
入金消込は会計処理という観点だけでなく、未回収リスクの防止やキャッシュフローの把握など、経営的な視点でも重要な役割を担います。ただし、入金消込は件数が多いほど作業負担が大きくなる傾向があるほか、確認が煩雑になったり人為的ミスの恐れがあったりするなど、課題も少なくありません。
しかし、入金消込を自動化することで、本来は目視や手作業で行うべき作業を削減できます。システムによっては、入金データの取り込みや請求データとの照合、売掛金の消込を自動化できるものもあります。
入金消込の自動化には、専用システムの導入がおすすめです。「バクラク債権管理」なら、AIによる入金消込の自動化から債権管理までを行えます。
取引先へのリマインドや未入金の督促を半自動化できるほか、売上仕訳・入金仕訳も柔軟に作成できることで、入金消込や債権管理にかかる手間を削減できます。
入金消込や債権管理を自動化・効率化したい企業は、ぜひ「バクラク債権管理」の導入をご検討ください。
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