消費税法とは?改正内容や課税対象要件、税額の計算方法などを解説
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- 最終更新日:2026-06-03
- この記事の3つのポイント
- 消費税法は消費に対して課税する制度で、2023年から適格請求書の発行・保存が義務化された
- 課税事業者と免税事業者があり、基準期間の売上が1000万円を超えると課税事業者になる
- 消費税は国税と地方消費税を含み、国税は原則課税と簡易課税で計算方法が異なる
消費税法とは?改正内容や課税対象要件、税額の計算方法などを解説
軽減税率やインボイス制度が導入され事業者に求められる税務処理は、ますます複雑化しています。正確な申告や帳簿の管理が求められる一方で、日々の業務負担に悩む方も多いでしょう。 本記事では、消費税に関する基礎を押さえ、改正ポイントや対応策をわかりやすく解説します。複雑な税務処理をスムーズに進めるためのヒントに、ぜひお役立てください。
1.消費税法とは?近年行われた改正内容
消費税法は、日本国内において消費に課税するための法律です。商品の販売やサービスの提供に対して一定の税率で課税され、その負担を消費者が負います。
近年、消費税法では重要な改正がいくつか行われました。主な改正内容としては、以下の3点です。
- 消費税率が8%から10%に引き上げ
- 税込価格を表示することが義務化
- 適格請求書等保存方式(インボイス制度)に関する見直し実施
消費税率は2019年に8%から10%に引き上げられました。また同時に軽減税率制度が導入され、一部の生活必需品は8%のまま据え置かれています。
2021年には総額表示が義務化され、税込価格を表示するルールがすべての事業者に適用されました。適用前までは商品の価格表示にはルールがなく、税抜き・税込の表示が市場に混在していましたが、2021年から消費税込みの金額表示に統一されたことで、商品価格を正確に把握しやすくなりました。
さらに2023年には、適格請求書等保存方式(インボイス制度)に関する見直しが行われています。事業者が仕入れた商品の消費税額を控除する際に、より厳格なルールの導入が目的です。インボイス制度により、消費税の適正な申告・納付を促し、税収の漏洩を防ぐことが期待されています。
インボイス制度のメリットとデメリットについて、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:インボイス制度のメリット/デメリットや「誰が得する?」といった意義を解説
2.消費税が課税される取引と非課税取引
消費税は、日本国内で行われる商品やサービスの取引の多くに課税されます。具体的には、物品の販売、飲食店での飲食、そしてサービス提供などが主な対象です。また、外国から商品を輸入する場合も、輸入の際に消費税が課税されます。
一方で、特定の取引は非課税とされています。代表的な例として、土地の譲渡や貸付(一時的なものを除く)、介護保険サービスや社会福祉事業、住民票や戸籍抄本等の行政手数料などがあります。これらは、消費税の負担が必要ありません。
参考:国税庁「消費税のしくみ」
3.消費税の課税事業者と免税事業者
消費税の納税義務がある者を課税事業者、納税義務がない者を免税事業者といいます。課税事業者になる条件は、課税期間の基準期間における売上が1,000万円を超えた場合です。
また課税期間における売上が1,000万円以下であっても、特定期間における売上が1,000万円を超えた場合は、課税事業者となります。特定期間における1,000万円とは、売上高に代えて給与支払額の合計でも判定可能です。
特定期間は、個人事業主の場合と法人の場合で異なります。
- 個人事業主:前年の1月1日~6月30日までの期間
- 法人:前事業年度開始の日以後6カ月の期間
一方、基準期間および特定期間の課税売上高が1,000万円以下の事業者は、免税事業者となり、消費税を納付する義務が免除されます。しかし免税事業者であっても、適格請求書発行事業者に登録している期間は納税義務が課せられます。
4.消費税の税率と計算方法
消費税は、国税と地方消費税を含みます。それぞれの税率を正確に理解し計算方法を把握することは、事業者にとって重要です。消費税の税率とその計算方法について詳しく解説します。
4-1.国税の計算
消費税の税率は、取引の内容によって異なります。ここでは消費税の計算方法について、原則課税(一般課税)と簡易課税に分けて解説します。
4-1-1.原則課税(一般課税)の場合
原則課税の場合、税率は下表のとおりです。
国税 | 地方消費税 | |
|---|---|---|
標準税率(10%) | 7.8% | 2.2% |
軽減税率(8%) | 6.24% | 1.76% |
軽減税率の対象には外食や酒類を除く食品や、週2回以上発行される新聞などが含まれます。
一般課税の計算方法は、以下のとおりです。
「売上にかかる消費税額 - 仕入れにかかる消費税額 = 納付税額」
標準税率の場合、売上100万円で、仕入れ50万円では納付税額は以下の計算で算出できます。売上にかかる消費税額:100万円 × 10% = 10万円仕入れにかかる消消費税額:50万円 × 10% = 5万円納付税額:10万円 - 5万円 = 5万円
軽減税率の対象品目については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:消費税の軽減税率の対象品目は?8%課税がされる商品の具体例と対応方法
4-1-2.簡易課税の場合
簡易課税を選択した事業者は、仕入れた商品の仕入税額を、売上の一定割合(みなし仕入率)で計算することができます。簡易課税制度が利用できるのは、基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者で、事前に届出書の提出が必要です。
簡易課税制度では、みなし仕入率を用いて仕入れに係る消費税額を簡便的に計算します。簡易課税の計算方法は以下のとおりです。
「課税売上げにかかる消費税 - (課税期間中の課税売上げに係る消費税額 × みなし仕入率) = 納付する消費税額」
みなし仕入率は業種ごとに異なり、卸売業90%、小売業80%、サービス業50%などの基準があります。
たとえば、売上100万円(標準税率対象)の小売業の場合、以下のように計算します。
売上に係る税額:100万円 × 10% = 10万円
仕入れに係る税額:10万円 × 80% = 8万円
納付税額:10万円 - 8万円 = 2万円
4-2.地方消費税の計算
地方消費税は、国ではなく地方の行政府に納める消費税で「消費税額 × 地方消費税率」の計算方法によって算出します。
地方消費税率は、消費税額の22/78と定められており、標準税率では2.2%、軽減税率では1.76%です。国税と地方消費税を合算した額が、最終的な消費税額となります。
参考:国税庁「No.6303 消費税および地方消費税の税率」
5.消費税の仕入税額控除の要件
事業者は、仕入れた商品やサービスにかかった消費税額を、売上げた際の消費税額から控除することができます。これを仕入税額控除といいます。2024年10月1日以降の取引において、仕入税額控除を適用するためには、原則として適格請求書(インボイス)の保存が必要です。
適格請求書は、取引の内容や消費税額などが記載されたものであれば、請求書・納品書・レシートなど名称や様式は問われません。ただし、軽減税率の対象となる仕入れ(経費)や売上がある場合、税率ごとに区分して記帳するなどの経理が必要です。
また、適格請求書発行事業者からの仕入れと適格請求書発行事業者以外の者からの仕入れを区分して記帳する必要があります。
消費税の仕入控除額について、以下の記事でわかりやすく解説していますので参考にしてください。
関連記事:消費税の「仕入税額控除」とは? 計算方法・仕組み・要件をわかりやすく解説
6.消費税の申告と納付の義務
事業者には消費税の申告と納付の義務があり、税務署への申告・納付期日は個人事業主と法人で異なります。個人事業主は翌年の3月末日まで、法人は課税対象期間の翌日から2カ月以内です。
直前の課税期間の消費税額が48万円を超える事業者は、中間申告と納付が必要です。中間申告と納付の回数は、消費税額の金額によって異なります。
直前の課税期間の消費税額
- 48万円超400万円以下:年1回(直前の課税期間の消費税額の2分の1)
- 400万円超4,800万円以下:年3回(直前の課税期間の消費税額の4分の1ずつ)
- 4,800万円超:年11回(直前の課税期間の消費税額の12分の1ずつ)
申告期限を守ることはもちろん、税額計算や書類の保管を正確に行うことが大切です。期限内に申告や納付を行わない場合、延滞税や加算税が課されることがあります。適切な税務処理を行い、税務リスクを回避しましょう。
7.軽減税率やインボイス制度へのスムーズな対応なら「バクラク請求書発行」
軽減税率やインボイス制度は、事業者にとって複雑な税務処理を必要とする仕組みです。2023年からのインボイス制度の導入により、適格請求書の発行・保存が必須となり、多くの事業者が事務作業の増加に頭を悩ませています。
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