
請求書発行業務のアウトソーシングとは?メリットやサービスの選び方を紹介
- 記事公開日:
- 最終更新日:2026-08-10
- この記事の3つのポイント
- 請求書発行業務のアウトソーシングとは、請求に関する業務を専門の事業者などに委託すること
- 請求書発行業務を外部に委託する主なメリットは、コストやミスを減らして業務効率化を図れること
- 自社の業務フローや希望の業務範囲に合った、高い費用対効果の見込める事業者を選ぶことが大切
請求書発行業務のアウトソーシングとは?メリットやサービスの選び方を紹介
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紙の請求書を発行する場合、手入力・手書きによる作成や目視での入金確認、封入・郵送といったさまざまな業務が発生します。請求書発行に関する業務をアウトソーシングすることで、煩雑な業務の負担を軽減し、社内全体の効率化を図れます。
ただし、請求書発行業務を請け負う事業者は複数あるため、アウトソーシング先は慎重に選ぶことが大切です。
本記事では、請求書発行業務をアウトソーシングするメリット・デメリットや、アウトソーシング先の選び方を解説します。
請求書業務でよくある課題
請求書業務にはさまざまな課題があり、適切な対策を講じていないと生産性の低下を招く可能性があります。
まずは、請求書業務でよくある3つの課題を見ていきましょう。
ヒューマンエラーが発生しやすい
請求書業務における課題の一つに、ヒューマンエラーが発生しやすいことがあります。特に紙の請求書をやり取りする場合は、多くの手作業を伴うため、ミスが生じる可能性が高くなります。
担当者が注意を払っていても、手作業で人的ミスの発生リスクを避けることは容易ではありません。請求書業務でミスが発覚すると、修正の手間が生じるだけでなく、取引先からの信用を失う恐れもあるため注意が必要です。
人件費や保管場所などのコストがかかる
紙の請求書をやり取りする場合、書類のファイリング業務や保管場所の確保に人的・金銭的コストがかかります。
請求書のデータ入力や封入作業、発送手配のほか、業務フローによっては上長による承認が必要で、工数が多いほど人件費の増加が懸念されます。
オフィス内に保管場所を確保できない場合、レンタルスペースなどを借りなければいけないケースもあるでしょう。必要な書類を探す際、手間と時間を要する点も課題の一つです。
リモートワーク対応が難しい
紙の請求書をやり取りする企業の場合、完全にリモートで対応することは困難です。押印や封入・発送作業のために出社を必要とする点は、働き方改革を進めたい企業にとって大きな課題といえます。
請求書業務のよくある課題については、以下の記事でも解説しています。業務の流れや効率化の方法も紹介していますので、併せてご覧ください。
関連記事:請求業務は大変?業務の流れやよくある課題、効率化の方法を解説
請求書発行業務のアウトソーシングとは?
請求書発行業務のアウトソーシングとは、社内で発生する請求関連業務を、外部の専門業者などに委託することです。
アウトソーシングできる主な業務を、以下で詳しく見ていきましょう。
アウトソーシングできる主な業務
アウトソーシングができる主な請求書発行業務は、以下のとおりです。
- 請求書の作成・発行
- 送付代行(郵送・メール)
- 入金確認
- 未入金時の督促対応
請求書発行業務の多くは定型作業で、一定の手間や時間を必要とします。しかし、アウトソーシングをすることにより、経理担当者の負担軽減が期待できます。業務の属人化解消やミス削減につながり、経理業務全体の効率化・品質向上も期待できるでしょう。
以下の記事では、業務効率を上げる方法として、請求書の発行・受領の自動化について解説しています。自動化のメリットや流れについて知りたい方は、参考にしてください。
関連記事:請求書の発行・受領を自動化するには?業務効率を上げる方法を紹介
請求書発行業務をアウトソーシングする方法
請求書発行業務をアウトソーシングする際は、請求代行サービスを利用するのが一般的です。ただし、自社で業務を完結させたい場合は、請求書発行システムを導入する選択肢もあります。
それぞれどのような方法か、以下で詳しく解説します。
請求代行サービス
請求代行サービスとは、自社の請求関連業務の一部、または全てを、専門業者や会計事務所などが代わりに行う事業です。
請求書の印刷・封入・郵送など、人的リソースを必要とする業務を外部に委託できるため、利用すると自社の業務負担を減らせるメリットがあります。
事務代行のみや与信管理まで含むものなど、契約内容によって範囲が異なります。業務の範囲や対応件数、サポート体制の充実度などによってコストは変動するため、契約内容の事前確認が欠かせません。
請求書発行システム
請求書発行システムとは、請求書の作成や送付、入金管理といった請求書に関する業務を効率化するためのツールです。システムによっては、請求書だけでなく注文書・納品書・見積書・領収書などの発行も可能です。
請求データをシステムにアップロードすれば、請求書の自動作成が可能なほか、送付・保存も自動で行えます。また、発行後の請求書はクラウド上で管理できるため、社内の情報共有がしやすい点も特徴です。
請求代行サービスは外部に委託するのに対して、請求書発行システムは社内で完結できるという違いがあります。一方で、請求書発行業務の手間や負担を減らせる点は、共通しているといえます。
請求書発行システムについて理解を深めたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:請求書発行システムとは?機能・種類・メリット・選び方まで徹底解説
請求書発行業務をアウトソーシングするメリット
請求書発行業務をアウトソーシングすると、さまざまなメリットがもたらされます。
本章では、代表的な5つのメリットについて解説します。
業務効率化につながる
請求書発行業務は、毎月発生する定型業務です。従来は経理担当者が行っていた手作業を外部に委託することで、作成・発行・送付といった作業にかかる時間を削減できます。
経理担当者は財務分析や決算書作成といったほかの業務に集中でき、個人だけでなく、組織全体の生産性向上が見込めるでしょう。
コスト削減が期待できる
コスト削減が期待できる点も、請求書発行業務をアウトソーシングするメリットです。
サービスの利用には一定のコストがかかりますが、請求書発行業務に伴い発生する、社内のコストを軽減できる可能性があるでしょう。具体的には、残業代や引継ぎ時に発生する人件費の削減が見込めます。
データの管理・確認がしやすくなる
請求書業務をアウトソーシングすると、請求データをデジタルで一元管理できます。過去の請求データを取引先や発行日時で検索・確認しやすくなるため、ファイリングした書類から必要なものを探す手間が生じません。
たとえば、取引先から請求書に関する問い合わせを受けた場合、システム上で検索するだけで必要なデータを抽出できます。
また、データが整理された状態で蓄積されるため、自社での確認作業や集計業務をスムーズに行える点もメリットです。管理のしやすさが、業務の正確性向上につながるでしょう。
ヒューマンエラーを減らせる
アウトソーシング先の多くは、請求書の作成から送付までの業務を自動化しています。そのため、金額の入力ミスや誤送付といったヒューマンエラーの発生リスクを最小限に抑えられる点も強みです。
請求業務に関するミスが減ることで、自社の信頼性が担保され、取引先との信頼関係向上につながるでしょう。
リモートワークでも運用しやすくなる
請求書発行業務をアウトソーシングすると、ペーパーレス化が進み、勤務場所を問わない業務運用を実現しやすくなります。紙の請求書を扱う必要がなくなるため、在宅勤務やリモートワークへのスムーズな対応が可能です。
働き方改革の推進や、柔軟な勤務体制の構築にもつながりやすくなるでしょう。
請求書発行業務をアウトソーシングするデメリット
請求書発行業務をアウトソーシングする際は、メリットとデメリットの両方を理解しておくことが大切です。
本章では、請求書発行業務を外部の事業者に依頼する3つのデメリットを紹介します。
社内に業務のノウハウが蓄積されない
請求書発行業務を外部に委託するデメリットは、業務プロセスやトラブル対応のノウハウを社内に蓄積しにくい点です。
アウトソーシングによって、担当者が請求書発行業務の全体像を把握しづらくなり、内製化に切り替える際にスムーズな対応ができない可能性があります。
また、業務を完全にアウトソーシングした場合、社内で業務改善のアイデアが生まれにくくなる点にも注意が必要です。
将来的に内製化への切り替えや業務フローの見直しを検討している企業には、社員に一定の知識を共有する、定期的にマニュアルを整備するなどの対応が求められます。
柔軟に対応できないこともある
アウトソーシング先によっては、イレギュラーな請求やトラブルが発生した際、柔軟に対応できないことがあります。請求書発行業務の多くは、あらかじめ決めた業務範囲やフローに沿って対応するため、臨機応変な対応が難しいケースは少なくありません。
「突発的なトラブルで対応が必要なときに外注先ともやり取りをしなければいけないため、結果的に工数が増えてしまった」という後悔を招くこともあるでしょう。
自社ならではの運用ルールやこだわりは、アウトソーシング先へあらかじめ伝えておくことが大切です。アウトソーシング先の対応可能な業務範囲や連携体制も確認し、条件をすり合わせておく必要があります。
情報漏えいのリスクがある
請求書発行業務では、取引先情報や契約内容といった機密性の高いデータを扱います。アウトソーシングを利用する場合は外部にデータを共有しなければいけないため、外注先のセキュリティ体制によっては、情報漏えいのリスクが高まる点に注意が必要です。
外注先を選ぶ際は、セキュリティ体制や実績、認証取得状況などを事前に確認しましょう。
請求書発行業務のアウトソーシング先を選ぶポイント
請求書発行業務のアウトソーシングを検討する際は、自社に合った事業者を選ぶことが大切です。
本章では、アウトソーシング先を選ぶときに着目するとよい5つのポイントについて解説します。
現行の業務フローと合うか
アウトソーシング先を選ぶ際は、現行の業務フローに合った対応ができるかを確認することが大切です。運用方法が自社の方針と異なる場合、社内の混乱を招いたり、不要な工程が発生したりする恐れがあります。
そのほか、アウトソーシングに切り替える際、データ整備や新たなシステムの導入が必要になるケースも少なくありません。コストがかかるだけでなく、担当者の手間が増える可能性もあるため、利用に必要な社内の準備も併せて確認しましょう。
依頼できる業務範囲が適切か
依頼できる業務範囲は、アウトソーシング先によって異なります。請求書の作成・発行のみに対応しているか、あるいは送付や入金管理、督促対応といった手広い対応が可能かなどを確認し、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。
自社が抱える課題を整理し、利用によって解決につながるサービスを選ぶことが、アウトソーシングにおける失敗を防ぐためのポイントといえるでしょう。
利用中のシステムとの連携ができるか
自社ですでに利用しているシステムやソフトがある場合は、連携の可否に着目することも大切です。
自社の販売管理システムや会計ソフトと連携できれば、データの入力ミス防止や業務負担の軽減につながります。API連携やCSV取込みなど、どのような方法に対応しているかも事前に確認しておくと安心です。
費用対効果が見込めるか
請求書発行業務を外部に委託する際は、どれくらいの費用対効果が見込めるかも確認しておきましょう。アウトソーシングの利用料金はサービスごとに異なりますが、一般的には以下のようなコストが発生します。
- 初期費用
- 月額料金(定額料金制の場合)
- 発行部数に応じた料金(従量課金制の場合)
- オプション料金
利用にかかるコストだけで判断せず、現行の人件費や残業代、人的ミスの対応にかかっているコストと比較することが大切です。
効率化によって削減が見込める時間数も考慮し、総合的な費用対効果を見極めましょう。業務範囲の拡大や発行部数の増加を予定している場合は、コストが増大しても利用を継続できるか、料金体系を確認する必要があります。
セキュリティ対策は十分か
請求書発行業務では、取引先情報や契約金額などの重要なデータを扱うため、セキュリティ対策が不可欠です。アウトソーシング先がデータ暗号化やログ管理、アクセス権限管理などを徹底しているか、事前に確認しましょう。
セキュリティ対策について、調べておくとよい規格や基準の例は以下のとおりです。
- ISO27001:情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格
- Pマーク:個人情報保護の管理レベルが一定水準を超えていることを証明する登録商標
- SOCレポート:外部の監査人が内部統制の状況を評価した保証報告書
SOCレポートは、種類によって保証対象が異なります。上記セキュリティ基準などを含め、不測のトラブルが発生した際の対応や補償の有無についても入念に確認し、安心して任せられる事業者を選びましょう。
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請求書発行業務には、請求書の作成・送付のほか、入金確認や督促対応といったさまざまな業務があります。請求書発行業務をアウトソーシングすることで、社内のリソースを最小限に抑えながら、業務効率化やコスト削減の実現が可能です。
ただし、アウトソーシングには、業務のノウハウを社内に蓄積できないといった課題や、情報漏えいのリスクが懸念されます。請求書発行業務を自社で完結させつつ、業務効率化を図りたい場合は、請求書発行システムの導入が効果的です。
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