
休日出勤手当とは?発生するケースと割増率・計算方法を解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2026-10-07
- この記事の3つのポイント
- 休日出勤手当とは、労働基準法で定める法定休日に働いた場合に適用される割増賃金のこと
- 従業員を法定休日に働かせた場合、使用者は35%以上の割増率を適用した賃金を支払う必要がある
- 法定休日労働の手当を支払わないと法律違反となり、拘禁刑・罰金などの刑罰が科されることがある
休日出勤手当とは、労働基準法で定められる法定休日に従業員を働かせた場合に、使用者が支払うべき割増賃金のことです。割増率は35%以上であり、所定労働時間や基礎賃金をもとに算出します。
本記事では、休日出勤手当の概要と発生するケースを解説します。具体例を交えた計算方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
インボイス制度の概要を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
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休日出勤手当とは?発生するケースと割増率・計算方法を解説
休日出勤手当とは?
「休日出勤手当」とは、法定休日の労働に対して支払われる割増賃金のことです。法定休日は法律で定められた最低限の休日を指し、これらの日に働かせる場合、企業は従業員に対して35%以上の割増賃金を支払う必要があります。
なお、法定休日の労働は時間外労働と区別されます。法定休日の労働は週40時間の法定労働時間に含まれず、一律35%以上の休日出勤手当の割増率が適用される点を押さえておきましょう。
一方、企業が独自に定める「法定外休日(所定休日)」に働いた場合は、休日出勤手当ではなく時間外労働に該当します。所定休日の勤務で週40時間を超える場合は、25%以上の割増率が適用されます。割増賃金の主な扱いは以下のとおりです。
- 週40時間以内:通常賃金
- 週40時間超:25%以上の割増賃金
- 法定休日労働:35%以上の割増賃金
ただし、企業が従業員に法定休日労働を命じるためには、事前に36協定の締結と所轄の労働基準監督署への届出が必要です。
法定休日や36協定については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参照ください。
休日出勤手当が発生するケース
休日出勤手当は、法定休日に労働した場合に基礎賃金の35%以上の割増率で支払われます。
ただし、手当の有無は休日の扱いによって異なる場合があります。振替休日と代休の違いについては下の表をご確認ください。
| 区分 | 手当(割増賃金)の支払い | 補足 |
|---|---|---|
| 振替休日 | 不要 ※週40時間超過分に対しては、時間外割増が必要な場合あり | 事前に平日と休日を入れ替えていた場合 →その日は法定休日でなくなるため割増不要 |
| 代休 | 35%の手当(割増賃金)が必要 | 法定休日に勤務 →後日休暇を与え、割増賃金も支払う必要あり |
なお、労働基準法上の管理監督者に該当する管理職は、休日労働に関する規定が適用されないため、休日出勤手当の対象外です。ただし、22時〜翌5時の深夜労働については、管理監督者であっても深夜割増賃金(25%以上)の支払いが必要です。
休日出勤手当の計算方法
本章では、休日出勤手当の計算方法を紹介します。それぞれ計算例も提示するので、ぜひ参考にしてください。
月給制の場合
月給制の場合、休日出勤手当の計算方法は以下のとおりです。
1時間あたりの基礎賃金×休日労働時間×割増率 |
|---|
休日出勤手当を算出するためには、所定労働時間を把握したうえで基礎賃金を求める必要があります。
所定労働時間とは、労働条件通知書や就業規則で定める会社独自の労働時間です。労働基準法で決められている法定労働時間(1日8時間・週40時間)以内であれば、事前に労使双方の合意を得ることで、自由に設定できます。
割増賃金の算定基礎から除外できる手当を除いた月給が25万円、1日の所定労働時間が8時間、年間休日120日の場合、1時間あたりの基礎賃金は以下のように計算します。
年間所定労働日数:365日-120日 = 245日 年間総所定労働時間:245日 × 8時間= 1,960時間 1か月の平均所定労働時間:1,960時間 ÷ 12か月 = 163.33時間 1時間あたりの基礎賃金: 250,000円 ÷ 163.33時間 = 1,531円 |
|---|
上記を踏まえたうえで、8時間の法定休日労働が発生した場合の休日出勤手当の計算式をみてみましょう。
1,531円 × 8時間 × 1.35 = 16,535円 |
|---|
以下の記事では、月平均所定労働時間について詳しく解説しています。計算方法も紹介しているので、ぜひ併せてご覧ください。
休日労働が深夜に及んだ場合
法定休日労働で働き、かつ勤務が深夜(22時~翌5時)に及んだ場合は、該当時間に休日割増35%と深夜割増25%を合算した60%以上の割増率が適用されます。
法定休日労働に対して支給する手当は、日中の労働時間と深夜労働の時間で適用する割増率が異なるため、両者を分けて計算し、最後に合算します。
たとえば、1時間あたりの基礎賃金が1,531円で、法定休日に8時間勤務し、そのうち3時間が深夜労働になった場合の計算方法は以下のとおりです。
(1,531円×5時間×1.35)+(1,531円×3時間×1.60)=17,683円 |
|---|
正確な勤怠管理に基づき、休日出勤手当を計算しましょう。
深夜手当について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
休日出勤手当が支払われない場合は違法になる?
休日出勤手当の支給義務があるにもかかわらず、支払わない行為は労働基準法違反です。
労働基準法第37条では、使用者が従業員に法定休日労働をさせた際は、35%以上の割増賃金を支払うことが義務付けられています。規定に違反した使用者には、6カ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科されることがあります。
従業員は未払いの賃金を請求する権利があり、2026年8月時点での請求権の時効は3年です。未払い期間が長引くほど、企業が支払うべき遅延損害金も増えていきます。
休日出勤手当の未払いは企業にとって法的なリスクが大きいため、勤怠状況を正しく把握し、確実に支払う体制を構築しなければなりません。
参考:e-Gov法令検索「労働基準法」
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休日出勤手当は、法定休日の労働に対して発生し、深夜労働が重なると割増率が加算されます。また、代休と振替休日の違いによって手当の有無が変わるため、未払いを防ぐには正確な勤怠管理をしなければいけません。
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