経理の仕事内容とは?会社での役割、向いている人をわかりやすく解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2025-02-06
- この記事の3つのポイント
- 経理は企業の経済活動におけるお金の流れや取引の詳細を記録・管理する部門である
- 経理の仕事には日次業務・月次業務・年次業務があり、年次業務の期末決算は特に重要である
- 仕事量の多さや責任の大きさから「経理はきつい」と思われやすいが、やりがいも多くある
経理は企業経営に欠かせない部門の一つですが、具体的な仕事内容を理解していない方や会計・財務との違いが不明瞭な方もいるでしょう。
本記事では、企業における経理の役割や仕事内容を紹介します。経理が向いている人の特徴や求められるスキル、経理業務の大変さややりがいについても解説しますのであわせてご覧ください。
経理の仕事内容とは?会社での役割、向いている人をわかりやすく解説
経理とは?会計や財務との違い

経理とは、企業の経済活動におけるお金の流れや取引の詳細を記録して管理する部門です。お金に関わる部門という点で経理と混同されやすいのが、以下に示した会計や財務です。
- 会計:企業のお金の流れを全体的に把握する目的。企業の経済活動における損益の記録結果から財務状態などを、経営者や利害関係者へ報告する部門
- 財務:企業のお金を管理しつつ将来の資金計画を立て、必要に応じて資金調達を行う部門
経理と会計の主な違いは、企業のお金に関する情報を各所へ報告するか否かです。経理は企業における日々の出納管理を行います。一方で会計は、経理が作成した記録や決算書をもとに企業の財政状態を経営者や利害関係者へ開示する役割を担います。
経理と財務の違いは、経理が今まで使ったお金を記録・管理するのに対して、財務は企業が将来的に動かすお金を管理する点です。
つまり経理が作成した記録や決算書が、会計による各所への情報開示や、財務が企業財政の現状を把握する材料などに用いられます。経理は企業が適切な情報開示や経営判断を行うために欠かせない部門であり、企業経営に深く関わっているといえるでしょう。
経理の主な仕事内容
経理の業務は、日次業務・月次業務・年次業務の3種類に分けられます。それぞれどのような仕事内容か、具体的に紹介します。
日次業務
日々発生するお金の取引を記録・集計するのが日次業務で、主な仕事内容は以下のとおりです。
- 現預金の管理
- 伝票や帳簿への記帳・管理
- 経費精算
- 取引先への領収書や請求書の発行
いずれも決算書の作成に必要不可欠なデータのため、間違いや抜け漏れがないよう細心の注意を払わなければなりません。
また日次業務は、月末や期末まで溜め込むのも厳禁です。未処理の書類やデータが増えるとミスが発生したり作業効率の低下を招いたりする恐れがあるため、日頃からこまめな処理を心がけましょう。
経費精算について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。
関連記事:経費精算の基礎知識を解説|経費の定義・書類の種類・精算の流れ・よくある課題など
月次業務
月次業務は毎月行う業務のことで、具体的に以下の仕事内容が挙げられます。
- 月次決算書作成
- 予算実績管理
- 各帳簿の締め作業
- 給与および社会保険料の計算
月次業務の主な仕事は、日次業務で記録した帳簿の内容やデータをまとめて、企業の予算計画と実績を照らし合わせつつ売上や経費などの数値を1カ月単位で確認することです。
一定の期間に業務が集中しないよう、月次業務は前半と後半の2つのサイクルに分けて行う企業も多く見られます。
年次業務
年次業務は事業年度内に一度発生する業務のことで、たとえば以下の仕事があります。
- 年次決算書作成(期末決算)
- 税務申告
- 賞与計算・振込
- 社会保険の算定基礎届提出
- 労働保険の更新
- 中間税務報告
- 年末調整
- 給与支払報告書・法定調書の提出
- 償却資産税申告書提出
- 実地棚卸
年次業務の中で特に重要なのが、事業年度末に1年間の財政状況などを決算書にまとめる「期末決算」と呼ばれる手続きです。日次業務や月次業務で作成した帳簿をもとに、損益計算書や貸借対照表などの決算書を作成します。
決算書は法人税申告書や消費税申告書作成にも必要な書類のため、場合によっては税理士などの専門家と相談しながら進めるケースもあるでしょう。
経理に向いている人の特徴・求められるスキル
経理に向いている人の特徴や、求められるスキルは以下のとおりです。
〈経理に向いている人の特徴〉
- 論理的思考が得意である
- 几帳面な性格で慎重に業務をこなせる
- コミュニケーション能力が高い
〈経理に求められるスキル〉
- 簿記や会計などの専門知識がある
経理は日常的に数字を扱い、集計結果をもとに経営状況の分析を行います。そのため数字やデータの背景を正確に解釈し、経営者や利害関係者にわかりやすく伝えられる論理的思考が求められます。
また企業の重要な書類を取り扱う経理は、データの入力ミスや書類の紛失が許されないため、几帳面な性格であることも重要なポイントです。万が一経営や納税に関する業務でミスが発生すると、企業全体の信頼を損ねたり責任問題を問われたりする可能性があるため注意が必要です。
日頃から慎重かつ丁寧な仕事ができる人は、経理に向いているといえるでしょう。
さらに、経理に携わる人にはコミュニケーション能力も求められます。経理は書類やパソコンと向き合う仕事が多い一方で、経営陣や取引先など社内外を問わずさまざまな人と関わる機会が頻繁にあるためです。
経理に必要なスキルは、簿記や会計などの資格、あるいは実務経験を有しているのが理想です。
たとえば「日商簿記検定」は比較的知名度が高く、3級以上を保有していると中小企業や個人商店の経理で通用しやすいです。2級以上であれば、より多くの企業で専門知識を活かせるでしょう。
そのほか、経理に役立つ資格として「ビジネス会計検定」「FASS検定」「BATIC」なども挙げられます。
経理の仕事はきつい?やりがいはある?
経理の仕事はきついと思われることがあり、その背景には次の理由が考えられます。
- 仕事量が多いうえ期日に追われる業務が大半である
- ミスした場合の責任が大きい
- 書類や領収書などの保管に手間がかかる
経理の仕事は複数のタスクが定期的に発生し、期限厳守である場合がほとんどです。たった一つの計算間違いや入力ミスが大きな問題に発展するケースもあり、プレッシャーを感じながら業務を進めなければならない場面が多くあります。
また、紙文化が根強い企業においては、書類や領収書の整理・保管に手間がかかります。他部署の管理者が不在で決済が滞り、最終的に経理部門が期日に追われてストレスを感じることも多々あるでしょう。
しかし、経理の仕事にはやりがいやメリットも多く存在します。
たとえば経理は、企業経営に関わっていることを実感しやすい部門です。数字を扱うことから企業全体の財政状況を把握しているほか、経営方針を左右しうる資料を作成するという重要な役割を担っています。そのため経営陣を含む複数の部署から、欠かせない存在として信頼されることも多くあるでしょう。
また経理には、専門性の高いスキルや経験を身につけられるというメリットがあります。数字を正確に集計・記録・分析できる能力があれば、今後のキャリアアップにも役立つでしょう。
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