
電子承認とは?メリットやシステム導入の注意点・流れをわかりやすく解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2026-02-18
- この記事の3つのポイント
- 電子承認で重要な本人性の証明・非改ざん性の証明を担保するには、電子承認システムの導入が有効
- 電子承認は場所を問わず申請でき、承認までの時間を短縮しつつ内部統制を強化できるのがメリット
- 電子承認システムの導入・運用にはコストがかかり、適用できない契約もあるため注意が必要
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電子承認とは?メリットやシステム導入の注意点・流れをわかりやすく解説
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電子承認は、社内で発生する申請・承認業務の効率化に欠かせない仕組みですが、導入時に検討が必要なのは電子化の可否だけではありません。 本記事では、電子承認で重要な2つの証明や、導入のメリットと流れについて解説します。導入時の注意点も紹介しますので、電子承認の導入を検討中の方は参考にしてください。
1.電子承認とは?
電子承認とは、従来紙で行っていた申請・承認作業を、電子印鑑や電子署名などの技術を活用して電子化することです。
電子承認が普及したのは、2004年のe文書法制定以降です。法律で保存が義務付けられている書類の多くについて、電子保存が認められるようになりました。電子帳簿保存法の施行によって、税に関する一部の書類も電子保存ができるようになっています。
電子承認の導入によって、申請者が作成した紙の申請書を承認者のもとへ持参する作業や、承認者が確認・捺印する手間を省けます。申請から承認までのフローを電子化することは、従業員の生産性向上に寄与するでしょう。
また昨今は、多くの企業でペーパーレス化の動きが見られます。電子化を導入することで、署名・捺印時の印刷が不要となり、完全なペーパーレス化を実現できます。
2.電子承認で重要な「本人性の証明」と「非改ざん性の証明」
電子承認を導入する際は「本人性の証明」と「非改ざん性の証明」を担保しなければいけません。それぞれどのようなことを証明するか、詳しく解説します。
2-1.本人性の証明
本人性の証明とは、電子印鑑や電子署名が本人の意思によるものだと証明する仕組みのことです。電子承認で本人性を証明する主な方法は、以下の3種類です。
- 電子印鑑
- 電子署名
- メール認証(URL認証)
電子印鑑にはさまざまなタイプがありますが、印影の画像データや、スキャンした印影から作成したものは複製が比較的容易なため、本人性の証明には不十分といえます。印影データの作成・捺印者名、捺印日時などの識別情報が付与された電子印鑑の使用が求められます。
電子署名とは、紙媒体の文書で行う署名・捺印を電子化したものです。第三者機関の電子認証局から発行される電子証明書により、本人の署名であることを証明できます。
メール認証は、本人のみがアクセスできることを前提として、承認用のURLをメールで送付する方法です。URLには有効期限が設定されていたり、ランダムで複雑な文字列が使用されていたりと工夫が凝らされていますが、不正アクセスが起こらないとはいい切れません。
2-2.非改ざん性の証明
非改ざん性の証明とは、作成した電子文書が、第三者によって改ざんされていないことを証明する仕組みです。
電子承認で非改ざん性を証明する方法に、タイムスタンプの利用があります。タイムスタンプは、電子データがある時刻に存在していたことと、ある時刻以降に改ざんされていないことを証明する技術です。
タイムスタンプは時刻認証局(TSA)が発行し、取得・記録することによって非改ざん性が担保されます。電子承認の場合、申請日時の取得・記録により、申請情報が改ざんされていないことの証明が可能です。
申請情報が変更されると、タイムスタンプを検証した際に不一致が生じて、改ざんが判明する仕組みです。
2-3.両証明を担保する電子承認システム
電子承認のワークフローを自社のリソースで完結することは難易度が高く、現実的ではありません。本人性・非改ざん性の証明を行うには高い技術と膨大なコストが必要で、開発に成功しても運用の問題がつきまといます。
電子承認を自社に取り入れるには、2つの証明を担保する電子承認システムの導入が有効です。自社に合わせた設定が必要なケースもありますが、完成したシステムが用意されている点は安心材料といえるでしょう。
3.電子承認のメリット
電子承認を導入すると、企業に多くのメリットがもたらされます。電子承認の代表的なメリット6つについて、詳しく見ていきましょう。
3-1.承認完了までの時間が早くなる
電子承認を導入することで、申請書を印刷・捺印して所定の場所に持参する作業を省略でき、申請から承認までの時間を短縮できます。すべてのフローがパソコン上で完結するため、文書を保管する時間と手間もかかりません。
また、電子承認の場合は、承認状況を一目で把握できます。承認完了の見通しを立てつつ後続の業務に備えられるため、全体の業務効率化につながります。承認状況が可視化されることにより、不要な工程を発見し、ブラッシュアップできる点もメリットです。
3-2.どこからでも申請・承認ができる
電子承認は、インターネットの利用環境があれば、基本的にどこからでも申請・承認ができます。テレワーク先や出張先でも業務を進められるため、申請者・承認者の双方がオフィスへ出社する手間を省けます。
システムによっては、スマートフォンによる申請・承認も可能で、移動中などの隙間時間を活用できる点もメリットです。申請者が営業先での商談中に上司から承認を得られた場合、話を持ち帰ることなく契約を成立させられるといったケースも起こり得るでしょう。
3-3.コスト削減になる
紙媒体の場合は紙代やインク代が必要で、申請数が多い大企業ほどコストがかさむ傾向にあります。また、保管期限が過ぎた不要な書類を処分する際は、ファイルから外してシュレッダーにかけるなどの人的コストが生じます。
電子承認は申請書を印刷する必要がないため、印刷・処分に関わるコストの削減につながるでしょう。
3-4.書類の保管場所を減らせる
紙媒体の書類を保管するには、オフィス内に広いスペースを確保しなければいけません。企業によっては、保管のための部屋を設けているケースもあるでしょう。
電子承認の場合、書類はPDFとして保存できるため、物理的なスペースは必要ありません。本来保管スペースであった場所をほかの用途に利用・解約できるため、生産性向上やコスト削減効果が期待できます。
3-5.書類を安全にやり取りできる
書類を安全にやり取りできる点も、電子承認のメリットです。支部や店舗を構える企業は本社と郵送でやり取りする必要があり、日数がかかる上に郵便事故などのリスクが懸念されます。
配達記録郵便や簡易書留を利用する選択肢もありますが、郵便料金がかさみやすいため注意が必要です。電子承認の場合は郵送が不要のため、コストを削減しつつ、安全かつスムーズにやり取りができます。
3-6.内部統制の強化につながる
内部統制とは、企業が健全かつ効率的に企業運営を行うための仕組み・ルールのことです。具体的には、金融庁が定義する以下4点を指します。
- 業務の有効性と効率性
- 事業活動に関わる法令等の遵守
- 財務報告の信頼性
- 資産の保全
電子承認は承認業務の効率化が可能で、電子署名やタイムスタンプによって書類の信頼性を担保できる仕組みです。そのため、内部統制の強化に有効といえるでしょう。
内部統制について理解を深めたい方は、以下の記事を併せてご覧ください。
関連記事:不正経費を防ぐための「内部統制」とは?基本知識や導入時の3つのポイント
4.電子承認システムを導入するときの注意点
電子承認システムを導入する際、注意すべきポイントがいくつかあります。システムの導入後に後悔しないために、2つの注意点を事前に理解しておきましょう。
4-1.コストがかかる
電子承認システムには、導入・運用コストが発生します。システムの自社開発に比べるとコストを抑えられますが、ランニングコストを考慮せず導入すると、後悔する可能性があるため注意が必要です。
導入にあたってタブレットや電子ペンなどの購入費用が発生するケースは少なくありませんが、導入後のメリットを考えると、コスト以上の効果が見込める場合もあります。自社の財務状況や経営状況を踏まえて、導入の必要性を慎重に判断しましょう。
4-2.適用できない契約もある
取引先が電子承認に対応していない場合は、紙媒体のやり取りを継続せざるを得ません。電子承認に消極的な企業の場合、紙の書類に署名・捺印した書類以外を認めないケースは珍しくないでしょう。
取引先に電子化の対応を促す選択肢もありますが、トラブルを避けるには取引先の意向に合わせることが重要です。取引先の電子化に対する姿勢を定期的に確認しながら、慎重に取引を進めましょう。
5.電子承認システムを導入するときの流れ
本章では、電子承認システムを導入するときの流れを3つのステップで紹介します。スムーズな導入のために、計画性をもって取り組みましょう。
5-1.対象業務・書類の整理
まずは、現在の承認フローや取り扱っている書類から、電子承認システムの対象となる業務・書類を部署ごとに洗い出します。対象業務・書類が多い場合は、どのような業務効率化が可能かを踏まえて優先順位を決めるとよいでしょう。
なお、法的な理由や取引先の事情で電子化できない場合は、紙媒体による管理が必須です。将来的に取引先が電子化に対応できそうな場合は、長期的な計画を立てて段階的に移行しましょう。
5-2.担当者の決定
電子承認システムの導入を推進する担当者と、メンテナンスの担当者をそれぞれ決定します。
導入推進の担当者は、導入後の申請・承認フローを効率的に進める役割を担います。従業員からの質問をまとめて、マニュアルを作成したりフローに反映させたりするのも効果的です。
メンテナンスの担当者は、導入後に定期的なシステムメンテナンスを実施します。システムトラブルへの対応も必要ですが、不具合は突発的に生じることが多いため、メンテナンスの担当者は複数人または部署単位で構成するとよいでしょう。
5-3.電子承認システムの選定とテスト運用
担当者が決定したら、導入する電子承認システムの選定とテスト運用を実施します。システムごとに機能性や操作性が異なることを踏まえ、複数社を比較しながら、自社が求める性能を備えたものを選びましょう。
自社の担当者で解決できないトラブルに備え、サポート体制の充実度合いを確認することも重要です。費用面にも着目し、導入・運用が自社の負担にならないシステムを選定しましょう。
本格導入の前に、テスト運用の実施を忘れてはいけません。導入したいシステムが無料トライアルを提供している場合は、積極的に利用し、使い勝手の良し悪しを事前に確認しましょう。
6.電子承認に関わる申請を紐づけ一気通貫で管理可能な「バクラク申請」
電子承認は申請・承認業務の効率化に欠かせない仕組みですが、導入の際は本人性の証明・非改ざん性の証明を担保することが重要です。
電子承認システムを導入すれば、場所を問わず申請ができ、承認までの時間を短縮しながら内部統制の強化を図れます。また、申請書の印刷が不要のため、安全にやり取りができ、書類の保管スペースやコストを削減できる点もメリットです。
バクラク申請は、電子承認に関わる申請を紐づけて一気通貫で管理できるシステムです。稟議申請と、経費精算・請求書支払・カード支払といった各種支払システムの紐づけが可能で、ツールの分断を防止できます。
また、二重申請や予算超過の際に役立つアラート機能も搭載しており、内部統制の強化も可能です。
詳しいサービス内容は以下のページで紹介していますので、バクラク申請の導入を検討中の方はご覧ください。

