稟議とは?決裁までの流れや稟議書を書く際のポイントもあわせて解説

企業で日々行われている意思決定は、稟議をもとに進められています。なぜ稟議を行うのか、具体的にどのようなステップで進められるのか曖昧な方もいるでしょう。

本記事では、稟議とは何か、稟議が必要な理由、稟議の種類と流れ、稟議書の書き方について解説します。稟議の概要や仕組みを理解して、実務に役立てましょう。

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稟議とは?決裁までの流れや稟議書を書く際のポイントもあわせて解説

稟議とは?

稟議とは、個人の裁量では決められない事柄について、関係者の承認を経て最終的な判断を受ける手続きを示します。提案内容を文書化した「稟議書」を作成し、関係者に回覧して承認を求めます。

稟議は、組織の方針を統一して、円滑な意思決定を行うために実施するものです。個々の判断だけでは組織の方針にズレが生じる可能性がありますが、すべての決定についてその都度会議を開くのは効率的ではありません。稟議の承認手続きを踏むことで、会議の場を設けずに、方針に沿った決定が可能となります。

稟議は企業だけでなく官公庁でも取り入れられ、契約の締結や規則の改定、小規模の業務報告など多岐にわたる場面で活用されています。

稟議書について詳しくは、以下の記事で解説しています。

関連記事:稟議書とは?基礎知識から書き方までを解説(テンプレートあり)

稟議で意思決定をする理由

稟議を実施する背景として、意思決定の質の向上や組織内の認識統一が可能な点が挙げられます。

複数の関係者が稟議書に目を通すことで、提案内容に対する意見や改善点が集まり、より精度の高い意思決定が実現できるでしょう。また関係者は共通の情報に触れるため、全員の認識を揃えられます。

さらに、稟議は段階を経て承認されるプロセスであることから、会社組織における意思決定として統一性を保持でき、一貫性のある方針を示すことが可能です。他にも、会議時間の短縮やトラブル防止などスムーズな業務遂行も期待できます。

主な稟議の種類

稟議には主に以下の5つの種類があり、状況に応じて活用するものが異なります

種類概要
契約稟議取引先など外部関係者と取引を結ぶ際に行う
購買稟議物品・サービス購入を承認する際に行う
採用稟議新規人材の採用時に行う
接待交際稟議社外関係先との接待活動を進める際に行う
捺印稟議承認済みの契約書に押印してもらう際に行う

契約稟議

契約稟議では、取引を結ぶ前の段階で契約内容や目的、リスクなどを確認し、契約を進めてよいかを判断します。特に協業や業務提携の場合には、契約金額も大きくなるため、慎重に稟議を進めることが重要です。

稟議書には、相手先の概要や与信情報、契約内容、金額、期間などを記載します。

購買稟議

購買稟議は、少額の社内備品から高額な設備投入まで幅広いものの購入を対象に行う稟議で、本当に必要な購入なのかを判断するのに役立ちます。

稟議書には、商品の内容や数、単価、仕入先などを記載し、状況に応じて相見積もりによる比較も行うのが一般的です。

採用稟議

採用稟議は、新規人材の採用を進める際に、採用活動が企業にとって適切であるかどうかを判断するために行います。

稟議書には、応募職種や採用人数、応募者条件、予算、選考ステップ、費用対効果などを記載します。稟議の承認が遅いと人材獲得の機会を逃してしまうこともあるため、稟議を実施する時期はよく見極めなくてはなりません。

接待交際稟議

接待交際稟議は、会食や贈答品の送付などの接待が必要かどうかを判断するために行います。透明性のある接待を実施するためには、稟議を上層部に承認してもらうことが欠かせません。

稟議書には、取引先や目的、費用、接待内容の詳細、日時を記載します。

捺印稟議

捺印稟議は、承認済みの契約書に代表者印を押す際に必要な稟議です。契約を開始するための最終ステップと捉えられており、契約内容の再確認や法的問題がないかのチェックも兼ねています。

稟議書には、契約書の種類、取引先、押印者の情報、押印場所などを記載します。

稟議の起案から決裁までの流れ

稟議は「起案」「回覧」「承認」「決裁」の4ステップで行われるのが一般的です。

ただし、稟議内容に問題や不備などがあった場合には決裁時点で差し戻しになる可能性もあります。ここでは、各ステップについて解説します。

起案

起案とは、稟議で提案する情報を稟議書に落とし込むことです。稟議の種類によって記載すべき項目は変動するものの、一般的には稟議の目的や効果、懸念点、改善案などを具体的な数値とともに記載します。

また、起案者によって稟議が承認されるかどうかが変わることもあり得るため、起案者の選定も重要です。

稟議書の書き方やポイントについては後述しますので、このあとの章をご確認ください。

回覧

回覧とは、作成した稟議書を各関係者に閲覧してもらうことです。

一般的には起案者よりも上位の役職者が回覧し、起案内容に対して修正や改善案がある場合は指摘をして、差し戻します。起案者は修正を加えた稟議書を再度提出し、関係者全員に確認してもらうことが必要です。

回覧者の順番は規定で定められており、承認順に沿って上位者へと引き継いでいきます。

承認

承認とは、回覧者が稟議内容に合意を示すことです。一般的に承認時には、提案内容に同意したことを証明できるよう、サインや押印をする仕組みを採用している企業が多いでしょう。

決裁

決裁とは、稟議の最終段階において、決裁者が提案内容を総合的に判断し、最終的な承認を下すことです。決裁が完了すると、稟議の全工程が終了し提案が実行されます。

稟議と決裁の大きな違いは、稟議が関係者全員の合意形成を目的とするのに対し、決裁は決裁者が提案の最終判断を下す点です。

稟議では、関係者間で認識を統一し、意思決定の透明性を確保することで、スムーズな運用を目指します。一方で決裁は、提案内容の妥当性や実現可能性を決裁者が最終的に判断し、会社の方針に沿った決定を下すのが主な目的です。

稟議書を書く際のポイント

稟議書では簡潔かつ、わかりやすい文章で、結論を先に述べる必要があります。承認者は多くの稟議書に目を通すため、短時間で理解できるように申請事項や理由を明確に記載した内容にしましょう。
背景や詳細を先に書くと内容が複雑になり、判断に時間がかかるため、要点を箇条書きするなどシンプルな表現にすることがポイントです。

客観的なデータや具体的な数値を用いることで、説得力も高められます。たとえば「コストの削減」ではなく「1件あたり30万円のコストカット」と記載することで、具体的な効果を示すことが可能です。グラフや図解などを用いると、より理解しやすいでしょう。

加えて、稟議書には提案の目的やメリット・デメリットも明確に記載します。費用対効果だけでなく、リスクや懸念点の解決策を添えることで、関係者が納得しやすくなり、スムーズな意思決定につながります。

稟議フローを電子化するメリット

紙の稟議書で稟議を行う会社も多いですが、稟議は電子化することも可能です。電子化すると、以下のようなメリットを得られます。

起案から決裁までを素早く完了させられる

稟議プロセスにかかる時間を短縮でき、スピード感のある意思決定が実現します。

稟議システムを導入することで、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレット端末からも回覧・承認ができ、外出先にいる関係者でも素早い対応が可能です。

また、オンライン上で誰が回覧・承認しているかを確認できるため、状況を把握する手間も大幅に省けるでしょう。承認が済んでいない関係者に承認を促すことも容易です。

コストの削減につながる

紙ベースでの稟議より、コストを削減できる点もメリットです。

紙の稟議書では、印刷代やコピー用紙代、ファイル代、書類の保管代などさまざまな費用が発生します。大企業では地域をまたいで回覧や承認を行うケースもあるため、書類の輸送費がかかることもあるでしょう。

しかし、電子化すればこれらのコストは不要です。決裁完了後の稟議書の保管も電子化すれば、ファイリング作業や保管庫の確保も不要となるだけでなく、管理業務にかかっていた人件費も削減できます。

柔軟な働き方に対応できる

稟議の電子化によって、関係者が社内に不在でも起案〜承認対応が可能となるため、オフィスに出社する必要がなくなります。結果として、社員のリモートワークや時差出勤など多様な働き方も推進できるでしょう。

先ほど解説したように専用システムを導入すれば、社員自身のスマートフォンやタブレットから稟議にアクセスすることが可能です。自宅やコワーキングスペースでも回覧や承認ができ、業務の効率化につながります。

リモートワークの推進によって、社員の労働環境が改善され、会社への満足度も高まる可能性があります。

紛失や改ざんなどのリスク回避になる

稟議フローの電子化は、セキュリティ対策としても有効です。紙ベースでの運用だと、原本を紛失してしまったり、社外へ持ち出されて情報が漏れてしまったりするリスクがあります。

一方で電子システムであれば、システム上にデータが保管されるため、データを紛失する心配はありません。誰がいつ何を起案、閲覧、承認しているのかの履歴が残せるため、持ち出しや改ざんといった不正も防止できます。

システムによっては閲覧権限を一部の人に限定できるので、秘匿性の高い情報も安心して扱えるでしょう。

稟議の電子化について詳しくは、以下の記事をご参照ください。

関連記事:稟議書を電子化する方法は?ペーパーレス化のメリットやデメリットとあわせて解説

「バクラク申請」なら稟議の承認も迅速に進む

稟議には社内の小さな提案から協業など大きな金額が動く提案まで、さまざまなものがあり、いずれも段階を踏んで適切に実施されます。

電子化することでより効率的で安全な稟議を実施できるため、電子化を検討する企業も増えている状況です。稟議にまつわる運用を見直したいのであれば、専用システムを導入するのがよいでしょう。

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