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領収済通知書(確定申告時の国税の納付書)の書き方・記入例と入手方法

領収済通知書(納付所)は、税金や保険料を支払うときに現金とともに提出する書類です。領収済通知書には記入する項目が多く、見慣れない言葉が並んでいます。この記事では、領収済通知書の書き方や入手・納付の方法を解説します。作成する際の注意点も解説するので、ぜひ参考にしてください。

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領収済通知書(確定申告時の国税の納付書)の書き方・記入例と入手方法

「領収済通知書(国税納付書)」とは?

領収済通知書は納付書とも呼ばれます。領収済通知書は、確定申告の所得税や復興特別所得税、相続税などの税金や、労働保険料や雇用保険料を納付する際に必要となります。

領収済通知書にはさまざまな書式があり、納付する内容ごとに決まった書式を用いなければなりません。また、「領収済」という名称ではありますが、納付済みであると証明する書類ではありません。

領収済通知書の書き方と記入例

税務署名や番号、年度、税目など、領収済通知書の書き方を項目ごとに解説します。

1.税務署名・税務署番号

管轄の税務署に電話をかけて、税務署名と税務署番号を確認したうえで記入してください。署番号と税務署番号は異なるため、間違えないように注意が必要です。税務署からもらった領収済通知書には、あらかじめ税務署名や税務署番号が印字されています。印字の内容が管轄の税務署のものか確認のうえ使用しましょう。

2.整理番号

整理番号は、納税者の特定に使われる番号です。過去の確定申告書などを見ると整理番号を調べられます。ただし、番号は税務署でも確認できるため、不明な場合は記入しなくても構いません。

3.年度

年度には、納付のタイミングにあたる会計年度を記入します。会計年度は、毎年4月1日~翌年3月31日となっています。たとえば、令和6年に令和5年度の所得税を納める場合の会計年度は、令和5年です。年度の部分には「05」と記入しましょう。

4.税目・税目番号

税目とは、税の種類を表す言葉です。納付する税金により、税目と税目番号が異なります。領収済通知書の裏面を見れば、税目と税目番号が分かります。たとえば、税目が「地方法人税」の場合、対応する税目番号は「040」です。「申告所得税及復興特別所得(税)」の場合、対応する税目番号は「320」になります。

5.住所・氏名(法人名)・電話番号

住所・氏名(法人名)・電話番号は、間違いのないように正確に記入してください。電話番号は、固定電話でも携帯電話でも構いません。相続人と被相続人が絡む相続税の領収済通知書のように、複数の情報を求められる場合もあります。書式に応じた内容を記入しましょう。

6.本税

本税は、各税目に対する税額です。本税は「¥」はつけずに記入し、本税を合計した金額を合計額の欄に記入します。

7.合計額

本税とは異なり、合計額では金額の左に「¥」を書きます。領収済通知書によって「¥」の書き方が異なるので注意が必要です。多くの領収済通知書では、横棒が2本の「¥」を使用します。一方、労働保険料のように、横棒が1本の「¥」を求められる場合もあります。

8.納期等の区分

納期等の区分とは、納付する期限や期間、および申告方法を指します。領収済通知書の裏面を見て記入しましょう。

9.人員

法人が領収済通知書を書くときは、人員の項目も記入が必要な場合があります。人員とは、給与や賞与などを支払った実人員のことで、区分ごとに分けて記入します。正社員やパート、役員といった雇用形態に関係なく、給与や賞与を支払った人は全て実人員に含めなくてはなりません。

領収済通知書を入手する方法

領収済通知書を入手する主な方法を解説します。自動的に郵送されてこない場合は、納付先の窓口や金融機関で入手しましょう。

納付先からの郵送を待つ

労働保険料の領収済通知書のように、手続きが近くなると書類が発送されてくる場合があります。ただし、e-Taxにより申告書を提出している法人や、e-Taxで「予定納税額の通知書」の通知を希望した人などは、領収済通知書の事前の郵送はされません。

納付先の窓口で入手する

税務署や労働基準監督署または労働局など、納付先の窓口でも領収済通知書を入手できます。書き間違えた場合に備えて、領収済通知書は多めに入手しておくとよいでしょう。領収済通知書には、書き間違えると訂正できない部分があります。

領収済通知書は、税金や保険料の納付に使う重要な書類です。不備なく受理されるように、ゆとりを持って準備しましょう。

金融機関で入手する

一部の金融機関にも、領収済通知書が備えてあります。ただし、常に在庫があるとは限らないため、事前に金融機関に確認してから取りに行きましょう。比較的、地方銀行よりもメガバンクの方が、領収済通知書を置いている傾向があります。

領収済通知書に関する注意点

領収済通知書に関する注意点を解説します。税金や保険料を適切に納められるように、書類に不備がないように準備しましょう。

分からない部分は納付先に問い合わせる

書類の書き方などに不明点があるまま領収済通知書を納付しても、訂正や追加納付を求められる可能性があります。不備を確認して書類を作成し直すと、二度手間になるかもしれません。

確定申告の場合は、期間中に税務署の窓口に問い合わせると、親身になって疑問に回答してもらえます。業務を効率よく進める意味でも、不明な点は必ず確認しましょう。

合計額を間違えたら新しい用紙に書き直す

国税の合計額を書き間違えたときは、新しい領収済通知書に書き直さなくてはなりません。税務署は合計額の金額をもとに受領するため、正確な金額を間違いなく記入する必要があります。ただし、合計額以外の部分であれば、書き間違えても二重線で訂正でき、訂正印は不要です。

金融機関の領収済通知書には空白が多い

金融機関でもらえる領収済通知書には空白が多く、自社で記入する負担が増えがちです。記入の手間を省くには、税務署でもらえる領収済通知書のように、あらかじめ多くの情報が印字されているものを入手することをおすすめします。印字部分が多い領収済通知書を使えば、記入ミスを防ぎつつ、効率的に書類を作成できます。

印刷した領収済通知書は認められない場合がある

国税庁のサイトには、「税務署で用意した所定の領収済通知書を使わないと、機械処理による情報の読み取りが正しく行えず、手続きが行えない可能性がある」と記入されています。領収済通知書に対応した印刷に設定しても、拒否されるリスクがあります。設定の手間を考慮しても、できる限り所定の領収済通知書を使用しましょう。

領収済通知書などで納付する方法

実際の納付方法について、領収済通知書の使用有無で分けて紹介します。税金や保険料は、領収済通知書を使わずに納付することも可能です。

領収済通知書を使って納付する方法

領収済通知書を使って納付する方法は、以下のとおりです。

  • 金融機関や税務署・労働局などの窓口で納付
  • コンビニで納付

コンビニで納付する場合は、バーコード付領収済通知書か、QRコードが必要です。バーコード付領収済通知書は税務署で入手できます。QRコードは自宅で作成でき、出力したものを店舗内のキオスク端末に読み取らせて手続きを行います。

領収済通知書を使わずに納付する方法

領収済通知書を使わずに納付する方法は、電子納税と呼ばれています。電子納税には以下の方法があります。

  • ダイレクト納付
  • インターネットバンキング(ペイジー)からの納付
  • クレジットカード納付

電子納税では領収書が発行されませんが、領収済通知書を書く手間を省ける点はメリットといえます。

まとめ

領収済通知書は、税金や保険料を支払うときに使用する書類です。領収済通知書は、納付する内容に応じて書式が変わります。適切な書式を選び、間違いなく記入しましょう。特に、国税の合計額の部分を間違えると、新しい領収済通知書に書き直さなくてはいけません。領収済通知書を記入する手間を省くには、電子納税がおすすめです。

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