法人カードのキャッシング機能の必要性と注意点
- 記事公開日:
- 最終更新日:2024-08-30
ほとんどの法人カードには、キャッシング機能が付いていません。ただし、限度額の範囲で、キャッシング機能が使えるものも中には存在します。
法人カードのキャッシング機能は、急な資金調達が必要になったときにメリットがある一方で、いくつか注意しなければいけない点があります。この記事では、法人カードのキャッシングの必要性と注意点について解説します。
法人カードのキャッシング機能とは
キャッシング機能とは
クレジットカードのキャッシング機能とは、お金を借りられる機能のことです。
キャッシング機能が付いているカードを持っている場合、限度額の範囲であれば、銀行やコンビニのATMでお金を引き出せます。ネットキャッシングに対応している場合は、インターネットからキャッシングを申し込むと、引き落とし口座にお金が振り込まれます。
キャッシング機能が付いた法人カードは少ない
多くのコーポレートカードやビジネスカードには、キャッシング機能が付いていません。キャッシング機能が付いている場合にも、個人事業主しか使えないケースがほとんどです。
これは契約主が倒産や破産した場合に、カード会社が貸したお金を回収できなくなってしまうリスクがあるためです。個人事業主であれば、万が一廃業した場合であっても、貸し倒れのリスクが小さいことからキャッシング機能を付帯しているケースもあります。
法人カードにおけるキャッシング機能の必要性・活用シーン
法人カードにキャッシング機能がついていると、ビジネスで急な資金調達が必要になった場合に役立ちます。銀行をはじめとした金融機関からお金を借りる場合は、保証人や担保が必要になりますが、キャッシング機能は保証人・担保不要で借り入れできるため、スピーディーな資金調達が可能です。
また、カードの種類によっては海外のATMからの引き出しに対応しているものもあります。両替をせずに現地の現金を持てるため、海外出張が多い人にとってはメリットが大きい機能といえます。
キャッシング機能付き法人カードの注意点
キャッシング機能付きの法人カードを選ぶときや、使うときにはいくつかの注意点があります。選べるカードの種類が減ったり、コストが高くなったりすることもあるため、キャッシング機能だけにとらわれず、総合的なメリットとデメリットを踏まえてカードを選ぶことが大切です。
キャッシング機能付き法人カードを選ぶときの注意点
審査が厳しくなる
キャッシング機能が付いていると、契約主が倒産した場合にカード会社側でお金を回収できなくなるリスクが発生します。こうしたリスクを回避するために、カード会社が審査を厳しくする可能性もあります。
カードの選択肢が狭まる
キャッシング機能の付いた法人カード自体がそもそも少ないため、カードの選択肢が一気に狭まることにも注意が必要です。法人カードにはキャッシング機能以外にも、利用限度額の大きさや付帯サービスなど、比較検討すべき点がたくさんあります。そのため、ほかのメリットとの優先順位を踏まえて選ぶことが大切です。
法人カードのキャッシング機能を使うときの注意点
法人カードに限った話ではありませんが、クレジットカードのキャッシング機能を使う際はATM手数料のほか、借入金の利息としてキャッシング手数料が発生します。キャッシング手数料は高く設定されていることが多く、さらに分割払いに対応していないケースがほとんどです。そのため、長期的な借り入れが必要な場合は、銀行でローンを組んだほうがコストを抑えやすくなります。
また、キャッシングの利用限度額は、ショッピング利用限度額よりも低く設定されているケースがほとんどです。法人カードにキャッシング機能が付いている場合も、借り入れをあてにしすぎず、資金繰りをしていくことが大切です。