
昇格と昇進の違いは?選定する基準・流れや注意点もわかりやすく解説
- 記事公開日:
- 最終更新日:2026-02-17
- この記事の3つのポイント
- 昇格は等級、昇進は役職が上がることで、両者は必ずしも同じタイミングで行われるとは限らない
- 昇格・昇進制度は、企業の発展への寄与や組織運営の円滑化、働きやすい環境づくりを目的とする
- 等級・役職の定義と評価基準を事前に周知し、評価者間で認識を統一して公平に評価することが重要
昇格と昇進の違いは?選定する基準・流れや注意点もわかりやすく解説
昇格と昇進は混同しやすい言葉の一つですが、意味が異なるため注意が必要です。それぞれの意味を理解し、自社で設定した基準を基に公平な評価をすることで、従業員が働きやすい環境づくりを実現できます。 本記事では、昇格と昇進の違いや目的、候補者を選定する基準について解説します。昇格や昇進を行う際の注意点も紹介しますので、今後の実務にお役立てください。
1.昇格とは
昇格とは、等級やランク、グレードが上がることです。企業では、職能資格制度を採用している場合に等級が上がることを指します。
昇格で必ずしも役職が変わるとは限りませんが、報酬や処遇に左右する内部的な評価として昇格が影響するケースはあります。たとえば、社内評価や技能によって給与等級や職能等級が一定の基準に達した従業員の役職が上がることは、珍しくないでしょう。
2.昇進とは
昇進とは、企業が定めた役職・職位が上がることです。たとえば、一般社員から主任、常務取締役から専務取締役になるのはいずれも昇進で、肩書きが変わります。
一般的な企業では、昇進すると給与が上昇し、責任が大きい仕事を任せられるようになります。社内での地位が高まって従業員のモチベーション維持につながるほか、企業側も組織管理がしやすいことから、昇進制度を設ける企業は少なくありません。
昇進の条件は企業ごとに異なりますが、従業員個人の能力や業績、昇進試験の結果を基にするケースが多く見られます。
3.昇格と昇進の違い
昇格と昇進はしばしば混同されますが、言葉の意味合いが異なるため注意が必要です。昇格は社内でのみ有効な等級が上がることを意味し、昇進は社外にも有効な役職が上がることを指します。
両者は必ずしも連動しておらず、昇格のタイミングで昇進するとは限りません。また、職能資格制度を導入していない企業には、そもそも昇格がないことを知っておきましょう。
4.昇格や昇進の目的
昇格や昇進の目的は、以下のとおりです。
- 企業の発展に寄与してもらうため
- 組織運営の円滑化のため
- 働きやすい環境づくりのため
従業員が昇格・昇進するのは、技能などで適正な評価を受けた結果です。従業員が「企業に評価してもらえた」と自信をもつことで、仕事への責任感やモチベーションが増し、企業の発展に寄与するようになります。
また、組織運営の円滑化には、管理職の育成が不可欠です。昇進制度で管理職を増やすことによって、スムーズな組織運営を目指せます。
企業が明確なキャリアパスを示すことで、従業員は将来の姿をイメージしやすくなり、安心して働ける側面もあるでしょう。優秀な人材は評価にこだわるケースも少なくないため、明確化することで人材の流出を防ぐ効果も見込めます。
5.昇格・昇進と昇給・昇任・就任との違い
昇格・昇進と混同しやすい言葉に、昇給・昇任・就任があります。それぞれどのような違いがあるかを解説しますので、理解した上で適切に使い分けましょう。
5-1.昇給との違い
昇給とは給与が上がることで、賞与や手当を含めない基本給を指すケースが一般的です。昇給には、毎年決まった時期に行われる定期昇給や、考課査定に基づいた考課昇給、業績が好調な場合に行われる臨時昇給などがあります。
昇格・昇進と昇給の主な違いは、金銭が関わるか否かです。昇格・昇進は企業への寄与度を高める目的で等級や役職が上がりますが、必ずしも給与が上がるとは限りません。
ただし、職能資格制度を採用する企業では、昇格後の等級に応じて昇給するケースもあることを知っておきましょう。
5-2.昇任との違い
昇任は現職よりも上位の役職に就くことで、昇進とほぼ同義です。多くの場合、一般企業の社員に対しては昇進、公務員に対しては昇任が用いられます。
昇格と昇任の違いは、肩書きの位置付けです。昇格は社内独自に設定した等級が上がることを指し、昇任は社外にも有効な役職が上がることを意味します。
5-3.就任との違い
就任とは、新たな職務・任務に就くことです。昇進には社内の役職・職位が上がる意味合いがあり「部長就任」などと表現しますが、就任は議長やプロジェクトの責任者といったポストに就いた場合にも使用されます。
昇格は等級が上がることを指すため、昇格の際に就任を使用するケースは基本的にないといえるでしょう。
6.候補者を選定する基準
ここからは、昇格・昇進の候補者を選定する主な基準を4つ紹介します。選定基準に明確なルールはないため、ほかの項目を盛り込んでも問題ありません。
自社の業種や企業風土に合った基準を設定し、従業員の評価に活用しましょう。
6-1.勤続年数
勤続年数は、年功序列型の企業に多く見られる基準の一つで、勤めた年数が長いほど評価されやすい点が特徴です。個人の業績で評価しにくい経理部門や総務部門では、勤続年数による評価が従業員のモチベーションを左右します。
ただし、成果を出す社員や新入社員が不満を抱く可能性もあるため、ほかの基準と組み合わせて評価することが重要です。
6-2.取得資格
昇格や昇進の要件に、業界特有の資格や英語を始めとする外国語の資格を設定する企業もあります。例として、不動産業では宅地建物取引士、経理部門では日商簿記などが挙げられます。
取得資格を基準に入れることで、従業員の学習意欲や向上心を高め、優秀な人材の育成ができるメリットも期待できるでしょう。
6-3.人事評価
人事評価を取り入れて、従業員個人の能力や実績、勤務態度を評価する企業も少なくありません。直属の上司が評価するケースや、同僚を含む複数人で評価をするケースなど、評価の方法はさまざまです。
売上や利益などの定量的指標、プロジェクトの成功率、責任感、自発性といった、あらゆる視点で評価します。
6-4.目標に対する達成度
目標に対する達成度は目標管理制度(MBO)とも呼ばれ、従業員自身が決めた目標をどの程度達成できたかで評価する基準です。日本の人事制度が年功序列から能力主義の考え方に変わりつつある昨今、目標管理制度に注目する企業が増加傾向にあります。
目標管理制度は従業員が目標を決めるため、公正な評価がしやすく、主体性・責任感を育める側面もあります。ただし、従業員が目標達成のために低い基準を設定することもあるため、管理者による適切なサポートが必要です。
7.昇格や昇進を行う際の注意点
昇格や昇進を行う際、注意すべきポイントがいくつかあります。
定義や基準の設定、評価の方法を誤ると従業員の離職につながるリスクがあることを踏まえて、これから紹介する3つの注意点を十分に理解しておきましょう。
7-1.等級や役職の定義を定める
昇格や昇進を行う際は、自社の事業計画に基づき、等級や役職の定義を決めておくことが重要です。定義が曖昧な場合、業務内容や責任の所在がわかりにくくなるため注意が必要です。
定義をあらかじめ明確にすることで、従業員はそれぞれの等級・役職に与えられた役割を理解できます。従業員が責任感をもって業務遂行にあたり、離職を防ぎやすくなるでしょう。
7-2.評価基準を明確に提示する
自社の事業計画を基に、昇格や昇進の評価基準を明確化して提示することも重要です。能力要件や人材要件、業務の実績など、それぞれの等級や役職に求められる要件も定めておくとよいでしょう。
評価基準を従業員に周知することで、人事に対する納得感を高められます。基準が曖昧なまま進めると、昇格・昇進できない従業員が不満を抱く可能性があるため注意しましょう。
7-3.基準の認識を統一し公平な評価をする
基準を設けるだけでは、評価者が公平な判断を下せません。評価者の間で研修などを通じた基準の統一化を図り、主観を除いた公平な評価ができるように人員体制を整えましょう。
たとえば、1人の上司が複数人の従業員を評価する体制を採用している場合は、評価者を増やして適正なバランスにするのが望ましいといえます。評価後は昇格・昇進に至った理由を説明することで、従業員は納得感を抱きやすくなるでしょう。
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昇格は社内でのみ有効な等級が上がることを意味し、昇進は社外にも有効な役職が上がることを指します。両者は必ずしも連動しておらず、昇格・昇進の一方のみ行われる場合もあります。
昇格・昇進は、企業の発展への寄与や組織運営の円滑化、働きやすい環境づくりに欠かせません。定義や評価基準を事前に決めて周知し、評価者間で認識を統一して、従業員を公平に評価しましょう。
従業員の勤怠状況を評価基準の一つに設定している企業は、勤怠管理システムの導入がおすすめです。バクラク勤怠は、勤怠管理に必要な情報を一つの画面に集約し、残業時間の見込みや有給取得義務日数などを一目で把握できます。
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